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本編
52.「……雑魚いな」
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***倉庫***
「っ、リサ!さっさと降りてこい、今ならまだ許して……」
「アンタの情けなんていらないね!アタイはもう鴉団の副長じゃない!」
リサの言葉を聞いたボスの厳しい瞳に、一瞬だけ悲しみが混ざったことに気がついた者はいない。なぜなら副長リサの裏切りを認め、全団員を倉庫に突然させたからだ。
「片っ端からぶっ殺せ!」
「残念ながら、いくら女でも私達はラフィリア国の騎士団員なので」
先陣を切って走り出した数人の男達。しかし、ヒュトッという軽い音が聞こえた瞬間、その命を散らした。2階から脅威の精密さで射られた矢が、脳天を貫き地面に縫いつけたからだ。
2階にいる弓使いは3人。ただし一人で二、三本を一度に、しかも狙いは全く狂わず射る。流石に男達も致命的な馬鹿ではなく、すぐに自分達も弓で応戦に入る。それと同時に、人数差を生かして作戦も何も無く突っ込んできた。
「俺は単身で切り込んで、弓兵と魔法使いを蹴散らしてくる」
「俺は、」
「ハジメはここにいて耐えてるほうが役割を全うできると思う」
「そうか。死ぬなよ?」
「もちろん」
一と軽く言葉を交わしたキトが、薙刀を手に数百人もの男達の中へ切り込んでいった。一は一で、直進してくる敵を見据え、恐怖心を丸め込んで盾をぎゅっと握る。
「あんまり緊張しないで下さい」
「前線は私達が支えますので!」
「打ち漏らしだけ、お願いしますね?」
「……あぁ」
一の少し頼りない返事にも綺麗に笑んでみせた3人の女性は、十分な間をとって一列に並ぶ。そして攻撃の間合いに敵が入ったところで、キトも動いた。
連れ去られた50人のうち、非戦闘員が16人。その人達の守りに4人、回復に3人。それから後衛が10人、前衛が17人。そこに使い物にならない一と、薙刀のキトが加わる。
男達の方は約500人。鴉団の全団員と傭兵が加わった人数である。一人一人一人の技量はさして恐ろしいものでもないが、如何せん人数差がありすぎる。決して油断は許されない。
「……そんな腕で、よく傭兵ができますね?」
大上段から振られた剣を苦もなく受け止め、流す。そこに蹴りを入れ、ガバガバになった腹を切る。その一連の動作を数秒で行ったのは、先程一に声をかけた一人。
「つ、強いな」
「これでも騎士団長なんですよ?」
一の呟いた言葉を聞き取って、いたずらっぽく笑んだその人。しかしそれはほんの一瞬で、すぐに空色の剣で敵を切り刻みにかかった。
視点:キト
「……雑魚いな」
正直、もう少し骨があると思っていた。竜人族の女を50人も捕らえたのだ、それなりに強い者がいる……はずなのだが。所詮まぐれ、偶然の賜物だったというわけか。
「おい! 子供一人に何手間取ってやがる!」
「 子供?……へぇ、舐められたもんだな」
後衛部隊の所に行くまで人混みを通るなど面倒。だから丁寧に頭を踏みつけて歩いてやったのだが、お気に召さないらしい。それどころか、ただの 子供だと言ってくださった。
足場は悪いが、仕方がない。一人の頭の上に立てば、人の首など簡単におれる。そしてそいつが倒れる分だけ人混みに隙間が生じる。俺はただそこで薙刀を薙ぐだけ。
「っ、らぁ!」
薙刀に魔力を通して1歩踏み出し、全力で薙ぎつつ一回転。わざとゆっくりとしたから斬られた者はいない。この時重要なのは、何も斬らないことである。
「おいおい、空振りかぁ?」
「……」
にやにや笑いながら1歩踏み出した男をつついてやる。それだけで上半身が滑り落ち、顔が驚愕に染まる。しかしそれも一瞬。ワンテンポ遅れて吹き出した血の海に沈んだ。
「ざっと100人ってとこか?」
輪の形に、俺を中心として死体が転がる。当初の予定通り後衛部隊もほぼ削ったし、もういいだろう。あとは女達と、来るらしい援護に任せればいい。
「……引くのか」
「あんまり彼女達の獲物を狩っても悪いしな」
逃げると決めたらすぐに行動。脇目もふらず、倉庫へと走る。まぁ途中で何人か邪魔だったやつを斬ったが。
あの広範囲殲滅技は、大量の魔力を消費する。それゆえ、普段は戦況が余程不利でないとあまり使わないが………まぁ今回は特別である。
「お帰り、キト」
「あぁ。俺は寝る、イトに変わるから、あとは頼んだ」
「おう、お疲れさま」
倉庫にたどり着いて、ハジメにそう言った。労いの言葉に頷いてからイトのところへ行く。そして手を繋いでイトの意識を浮上させた。
***ウィル***
「……捕らえた女達の反乱、ですか。それで?500人もいるのに逃げてきたわけですか。……仕方がないですね、一人援護を送ります」
「あ、ありがたい……!」
「主の9人の息子の末っ子、ナゼル君です。竜人の女くらいなら無力化してくれるでしょう。ただし、主にも伝わると覚悟しておくように」
「あ、あぁ」
鴉団のボスは、無表情な青年を連れて戦場へと戻る。彼は知らないのだ。ウィルのことも、その主のことも。……たとえ知っていたとしても、もう手遅れだ。
「……殺す?」
「えぇ。そうですよ、ナゼル君。皆殺し、です」
その皆に自分は入っていないと、そう思っているボスはどこまでも愚かである。ナゼルの場合、皆殺しとは自分よりも弱い者全て、であるのに。
***倉庫***
「あ、おはよ、イト」
「ユアさん、おはようございます。……早速ですが僕も前線へ」
「言うと思ったよ。どうぞ行ってきて、早くしないと獲物無くなっちゃうよ」
「はい!」
イトの手に触れるなり石が赤から青へ、元の色に戻った杖をもって出ていく。そんなイトを見送ったゆあは、ほうほうの体で前線から引いてきた一の手当にあたる。
「ったく、奴ら俺が初心者だって気付くなり集中攻撃しやがって」
「まぁ仕方がないんじゃない?こっちの戦力すごいもん」
「まさに少数精鋭ってやつだよな。……っ痛」
浅いが長く、紙で切ったような傷に容赦なく消毒液をぶっかけ、清潔なタオルで大雑把に拭うゆあ。それから薬を塗り込んで、最後にパチンと叩いた。後ろで手当しかさせてもらえないのでご機嫌斜めなのだ。
「この勢いだったらこっちの圧勝で終わるかな」
「あぁ。キトも凄かったが、あそこの、リーダーって呼ばれてる人が半端なく強い」
「だね」
「ところでもうちょい丁寧に出来ないのか?」
「できないよ」
「なんでだ」
「丸君だもん」
「いや意味がわからない」
「わかって?」
そんな呑気な会話ができていたのも、その時までで。最前線で剣を振り、周りに死体の山を築いていたリーダーの首が、突然現れた青年の手刀で飛ぶ。
「「っ、リーダー!?」」
「……うるさい」
リーダーが倒れたことに驚愕し、叫んだ彼女らの首がとぶ。たった数秒で前線を支えていた者が次々と死んだ。そのことが意味するのは、女側の不利。戦況の、逆転。
「いや……嘘、だろ?」
一の呟きが、静まり返った倉庫内に異様に響いた。
「っ、リサ!さっさと降りてこい、今ならまだ許して……」
「アンタの情けなんていらないね!アタイはもう鴉団の副長じゃない!」
リサの言葉を聞いたボスの厳しい瞳に、一瞬だけ悲しみが混ざったことに気がついた者はいない。なぜなら副長リサの裏切りを認め、全団員を倉庫に突然させたからだ。
「片っ端からぶっ殺せ!」
「残念ながら、いくら女でも私達はラフィリア国の騎士団員なので」
先陣を切って走り出した数人の男達。しかし、ヒュトッという軽い音が聞こえた瞬間、その命を散らした。2階から脅威の精密さで射られた矢が、脳天を貫き地面に縫いつけたからだ。
2階にいる弓使いは3人。ただし一人で二、三本を一度に、しかも狙いは全く狂わず射る。流石に男達も致命的な馬鹿ではなく、すぐに自分達も弓で応戦に入る。それと同時に、人数差を生かして作戦も何も無く突っ込んできた。
「俺は単身で切り込んで、弓兵と魔法使いを蹴散らしてくる」
「俺は、」
「ハジメはここにいて耐えてるほうが役割を全うできると思う」
「そうか。死ぬなよ?」
「もちろん」
一と軽く言葉を交わしたキトが、薙刀を手に数百人もの男達の中へ切り込んでいった。一は一で、直進してくる敵を見据え、恐怖心を丸め込んで盾をぎゅっと握る。
「あんまり緊張しないで下さい」
「前線は私達が支えますので!」
「打ち漏らしだけ、お願いしますね?」
「……あぁ」
一の少し頼りない返事にも綺麗に笑んでみせた3人の女性は、十分な間をとって一列に並ぶ。そして攻撃の間合いに敵が入ったところで、キトも動いた。
連れ去られた50人のうち、非戦闘員が16人。その人達の守りに4人、回復に3人。それから後衛が10人、前衛が17人。そこに使い物にならない一と、薙刀のキトが加わる。
男達の方は約500人。鴉団の全団員と傭兵が加わった人数である。一人一人一人の技量はさして恐ろしいものでもないが、如何せん人数差がありすぎる。決して油断は許されない。
「……そんな腕で、よく傭兵ができますね?」
大上段から振られた剣を苦もなく受け止め、流す。そこに蹴りを入れ、ガバガバになった腹を切る。その一連の動作を数秒で行ったのは、先程一に声をかけた一人。
「つ、強いな」
「これでも騎士団長なんですよ?」
一の呟いた言葉を聞き取って、いたずらっぽく笑んだその人。しかしそれはほんの一瞬で、すぐに空色の剣で敵を切り刻みにかかった。
視点:キト
「……雑魚いな」
正直、もう少し骨があると思っていた。竜人族の女を50人も捕らえたのだ、それなりに強い者がいる……はずなのだが。所詮まぐれ、偶然の賜物だったというわけか。
「おい! 子供一人に何手間取ってやがる!」
「 子供?……へぇ、舐められたもんだな」
後衛部隊の所に行くまで人混みを通るなど面倒。だから丁寧に頭を踏みつけて歩いてやったのだが、お気に召さないらしい。それどころか、ただの 子供だと言ってくださった。
足場は悪いが、仕方がない。一人の頭の上に立てば、人の首など簡単におれる。そしてそいつが倒れる分だけ人混みに隙間が生じる。俺はただそこで薙刀を薙ぐだけ。
「っ、らぁ!」
薙刀に魔力を通して1歩踏み出し、全力で薙ぎつつ一回転。わざとゆっくりとしたから斬られた者はいない。この時重要なのは、何も斬らないことである。
「おいおい、空振りかぁ?」
「……」
にやにや笑いながら1歩踏み出した男をつついてやる。それだけで上半身が滑り落ち、顔が驚愕に染まる。しかしそれも一瞬。ワンテンポ遅れて吹き出した血の海に沈んだ。
「ざっと100人ってとこか?」
輪の形に、俺を中心として死体が転がる。当初の予定通り後衛部隊もほぼ削ったし、もういいだろう。あとは女達と、来るらしい援護に任せればいい。
「……引くのか」
「あんまり彼女達の獲物を狩っても悪いしな」
逃げると決めたらすぐに行動。脇目もふらず、倉庫へと走る。まぁ途中で何人か邪魔だったやつを斬ったが。
あの広範囲殲滅技は、大量の魔力を消費する。それゆえ、普段は戦況が余程不利でないとあまり使わないが………まぁ今回は特別である。
「お帰り、キト」
「あぁ。俺は寝る、イトに変わるから、あとは頼んだ」
「おう、お疲れさま」
倉庫にたどり着いて、ハジメにそう言った。労いの言葉に頷いてからイトのところへ行く。そして手を繋いでイトの意識を浮上させた。
***ウィル***
「……捕らえた女達の反乱、ですか。それで?500人もいるのに逃げてきたわけですか。……仕方がないですね、一人援護を送ります」
「あ、ありがたい……!」
「主の9人の息子の末っ子、ナゼル君です。竜人の女くらいなら無力化してくれるでしょう。ただし、主にも伝わると覚悟しておくように」
「あ、あぁ」
鴉団のボスは、無表情な青年を連れて戦場へと戻る。彼は知らないのだ。ウィルのことも、その主のことも。……たとえ知っていたとしても、もう手遅れだ。
「……殺す?」
「えぇ。そうですよ、ナゼル君。皆殺し、です」
その皆に自分は入っていないと、そう思っているボスはどこまでも愚かである。ナゼルの場合、皆殺しとは自分よりも弱い者全て、であるのに。
***倉庫***
「あ、おはよ、イト」
「ユアさん、おはようございます。……早速ですが僕も前線へ」
「言うと思ったよ。どうぞ行ってきて、早くしないと獲物無くなっちゃうよ」
「はい!」
イトの手に触れるなり石が赤から青へ、元の色に戻った杖をもって出ていく。そんなイトを見送ったゆあは、ほうほうの体で前線から引いてきた一の手当にあたる。
「ったく、奴ら俺が初心者だって気付くなり集中攻撃しやがって」
「まぁ仕方がないんじゃない?こっちの戦力すごいもん」
「まさに少数精鋭ってやつだよな。……っ痛」
浅いが長く、紙で切ったような傷に容赦なく消毒液をぶっかけ、清潔なタオルで大雑把に拭うゆあ。それから薬を塗り込んで、最後にパチンと叩いた。後ろで手当しかさせてもらえないのでご機嫌斜めなのだ。
「この勢いだったらこっちの圧勝で終わるかな」
「あぁ。キトも凄かったが、あそこの、リーダーって呼ばれてる人が半端なく強い」
「だね」
「ところでもうちょい丁寧に出来ないのか?」
「できないよ」
「なんでだ」
「丸君だもん」
「いや意味がわからない」
「わかって?」
そんな呑気な会話ができていたのも、その時までで。最前線で剣を振り、周りに死体の山を築いていたリーダーの首が、突然現れた青年の手刀で飛ぶ。
「「っ、リーダー!?」」
「……うるさい」
リーダーが倒れたことに驚愕し、叫んだ彼女らの首がとぶ。たった数秒で前線を支えていた者が次々と死んだ。そのことが意味するのは、女側の不利。戦況の、逆転。
「いや……嘘、だろ?」
一の呟きが、静まり返った倉庫内に異様に響いた。
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