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本編
16.話し合い
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咲夜の顔色が元に戻る頃、フィルを刺激しないように別部屋で待機していたカイと一がやってきた。そしてコンビニで買ったから、という静止も聞かず昼食をヒトメとミツメに運ばせたティオ。好意を無下にする訳にもいかず、昼食となった。
「へぇ、じゃあこのお社って外から見えないんだ?」
「そうそう!でも咲夜達が入ってきたみたいに、たまーに人が来るんだよー」
「え、来たらどうするの?」
「どうするも何も、最大限もてなして我らと気が合わなければ二度と来れなくするだけじゃ」
と、この社についての話で盛り上がってるのは女子4人。フィルは竜体になって咲夜の膝の上で丸まり、たまに撫でてもらっている。カイと一はとっくに食べ終えて別の部屋へ退散していた。
「ご馳走様でした。あ、ヒトメさんありがとう」
「いえ!」
テキパキ働くヒトメとミツメが後片付けを済ませ、ティオの手に当然のように酒瓶が握られる。そのことに咲夜は1人驚くが、ティオにとって酒はお茶のかわりらしい。
「それはそうと、お主はいつ向こうに戻るのじゃ?」
「サクヤに合わせて」
「んん、それはダメだよー」
「あ?」
「って言おうと思ってたんだけどねー。今君にこっちを離れてもらっちゃあ困るんだなー、これが」
首をふりふり、悩ましげに言うイオの言葉を聞いて、フィルが片目を開く。イオがそんなことを言うのに心当たりがあるからだ。
「その様子だともう会ったのかなー?」
「直接は会ってない。残り香を嗅いだってとこか」
「そっかー、なら話は早いねー」
『(ちょっと咲夜、何の話してるの?)』
『(私も知らないんだけど!)』
「ねぇフィル、何の話?」
そういえば咲夜は知らないのか、と大学の女子達の理性が無くなった理由を説明するフィル。そして、それを意図的に起こした人物がいることも明かした。
「それで、悲しいかな、犯人は大体察しがついてるんだよなぁ。……サクヤにはまだ言ってなかったが、俺はこれでも竜王で」
「知ってるよ、ティオから聞いたから。……でももっと早くききたかったな」
「そうだな、また今度色々話すようにする」
「うん」
「それで!心当たりって何?やっぱり王道、権力争い!?」
ゆあの一言で逸れかけていた話が元に戻り、フィルが机の上にのって頷いた。予想的中!と喜ぶゆあを、戻ってきた一とカイが不思議なものを見る目で見つめる。
「厳密に言うと違うかもしれないが。……それじゃ、ちょっと長くなるが聞いてくれるか?」
「うん」
いつもからは考えられない少し元気のないフィルが、咲夜を、見上げつつ聞く。それに咲夜はしっかりと頷いて、フィルを、元気づけるように小さな頭を撫でた。
「へぇ、じゃあこのお社って外から見えないんだ?」
「そうそう!でも咲夜達が入ってきたみたいに、たまーに人が来るんだよー」
「え、来たらどうするの?」
「どうするも何も、最大限もてなして我らと気が合わなければ二度と来れなくするだけじゃ」
と、この社についての話で盛り上がってるのは女子4人。フィルは竜体になって咲夜の膝の上で丸まり、たまに撫でてもらっている。カイと一はとっくに食べ終えて別の部屋へ退散していた。
「ご馳走様でした。あ、ヒトメさんありがとう」
「いえ!」
テキパキ働くヒトメとミツメが後片付けを済ませ、ティオの手に当然のように酒瓶が握られる。そのことに咲夜は1人驚くが、ティオにとって酒はお茶のかわりらしい。
「それはそうと、お主はいつ向こうに戻るのじゃ?」
「サクヤに合わせて」
「んん、それはダメだよー」
「あ?」
「って言おうと思ってたんだけどねー。今君にこっちを離れてもらっちゃあ困るんだなー、これが」
首をふりふり、悩ましげに言うイオの言葉を聞いて、フィルが片目を開く。イオがそんなことを言うのに心当たりがあるからだ。
「その様子だともう会ったのかなー?」
「直接は会ってない。残り香を嗅いだってとこか」
「そっかー、なら話は早いねー」
『(ちょっと咲夜、何の話してるの?)』
『(私も知らないんだけど!)』
「ねぇフィル、何の話?」
そういえば咲夜は知らないのか、と大学の女子達の理性が無くなった理由を説明するフィル。そして、それを意図的に起こした人物がいることも明かした。
「それで、悲しいかな、犯人は大体察しがついてるんだよなぁ。……サクヤにはまだ言ってなかったが、俺はこれでも竜王で」
「知ってるよ、ティオから聞いたから。……でももっと早くききたかったな」
「そうだな、また今度色々話すようにする」
「うん」
「それで!心当たりって何?やっぱり王道、権力争い!?」
ゆあの一言で逸れかけていた話が元に戻り、フィルが机の上にのって頷いた。予想的中!と喜ぶゆあを、戻ってきた一とカイが不思議なものを見る目で見つめる。
「厳密に言うと違うかもしれないが。……それじゃ、ちょっと長くなるが聞いてくれるか?」
「うん」
いつもからは考えられない少し元気のないフィルが、咲夜を、見上げつつ聞く。それに咲夜はしっかりと頷いて、フィルを、元気づけるように小さな頭を撫でた。
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