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6章 冥界の三人の……ごめん、名前忘れた。

冥界からの刺客

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~前回のあらすじ~
勇者とヘスティアのコンビ、超疲れるんですが(by闇の商人)




山岳地帯を越えた私達一行は、ついに、川の一歩手前まで来た。
川の辺りには、枯れた木が生えていたり、死者の魂がウロウロしていたりした。

「ほぇー……久しぶりに見た!それにしても、そこら中、紫色だねー。
特に土見てよ!紫色だよ!
汚染されていないのに紫色だよ!
ヤバイよね!」
「ホントだ!紫芋みたい!」
「もう、このコンビ嫌だ……」
「闇の商人……グッジョブ!」
「アルゴス……実は、貴方、"慈愛の神"だったりしません?」
「いや、普通に違うぞ?」
「あ、ハイ」
そんな会話をしていると、川を流れていく舟が見えた。

「アレが、カロンの舟ですね……
さて、どこから冥界に行きます?」
「え?」
「今から、私達五人……私と勇者とヘスティアとアルゴス"様"とエキドナ"様"で
三人と二人の二つのグループに分けて、行動したいと思います。
そこで、別れた後、それぞれがゆく道なんですが……
"アケローン川"から"レーテー川"に行き、冥界に行くルートか、"コーキュートス川"から"レーテー川"に行き、冥界に行くルートの二つがあります。
因みに、レーテー川の水を飲むと、記憶を失うので、"絶対"に飲まないでください……特にヘスティアと勇者!」
闇の商人がきつい口調で言った。
「飲まないです!」
私とヘスティアは、声を揃えて言い返した。




「それじゃあ、アケローンルートが私、エキドナ、勇者、コーキュートス川ルートが、アルゴス、ヘスティアでいいですか?」
「いいぞよ」
「大丈夫です」
「オケオッケー!」
「……りょかい」
「勇者が静かになった……だと?」
「だって……ヘスティアと会えないんだよ?今生の別れなんだよ?」
「いや、今生の別れじゃないですから。
というか、貴方達くっつけると、私が過労死します。だから、諦めてください」
「ちぇっ……ヘスティア、またあとでね!

「うん!勇者!絶対生きて会おうね!」
「なんなんだ、この茶番……」
闇の商人は、今日千回目の溜息をついた。




「マズイなぁ……エキドナ?分かりますか?」
「あぁ、分かる……分かるぞよ!」
「……」
「勇者、場が持たないから話して下さい」
「……」
「勇者!」
「うぅ……ヘスティア……」
「なんなんですか?貴方はヘスティアと付き合ってるんですか?」
「そんなわけないじゃん……」
「とにかく、今、非常にマズイんです」
「何が?」
「冥界の三人の裁判官のうち、一人がきてます」
「どうでもいい……」
「……勇者……やる気を出して下さい……
って来ました!」

目の前に、緑色の兜と鎧を着た、"裁判官"がいた。

「ミノスです!勇者!エキドナが今、戦ってくれていますから、勇者も手伝ってきて下さい!」
「はぁ……いいよ……」

私は、ヘスティアからもらった(山賊?知らない子ですね……)妖短剣 マサムネを手に持ち、呪文を唱えた。

「我、闇の下僕なり。深淵に住みし夜の神ニュクスよ、我に闇の力を与えよ」

そういった瞬間、私の身体に、闇が流れ込んできた。

「アハハ!アハハハハハハハ!力!力!
力ァァァァァァ!」
「……はい、勇者、ふざけない」
「ちぇっ……ばれたか」
「いや、バレてないと思った方がおかしいです。というか、キャラ崩壊し過ぎです。」
「さーせん、じゃ、倒してくる……」
「いってらっしゃい~」

「やっと来たか勇者よ……私は非戦闘要員だからな……基本。さっさと片付けてくれないか?」
「俺も非戦闘要員なんだけどな……よし、
魔法陣書いて……はい、"深淵の玉"!」

頭の上に、闇を纏った玉が現れた。
それをミノスに当てた。

「え?出番このセリフだけ?ちょっと!えっ?……うわぁぁぁぁ!」

ミノスは"消滅"した。

「勇者……やりましたね……ってえっ?」
「……頭痛い」
「妖短剣の力の副作用ですね、それ。確か、使い終わったら、通常は、"死ぬ"らしいです」
「なんか……妖〇〇てやばいな……」
「そうですね……」
 そこで私の意識は途切れた。
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