ゲス王子への手向けは悪女からの微笑みを


「お、お前が殿下から婚約破棄されただと……?」

その言葉を聞いたお父様の頭髪は限界を迎えていた。

「大丈夫ですわ、お父様。公爵家は守ってみせます」

我が家を踏み台にしようとした報いを王子殿下にはきっちりと受けさせて差し上げましょう。

「いや、お前は何もしなくてもいいんだ!我が家は大丈夫だから!むしろ、頼むから私に任せてくれ!」

そんなお父様の叫びは聞こえないふりをしましたの。






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