23 / 50
5品目:有る日のカレイの煮つけ(580円)
(5-2)本日の初体験
しおりを挟む
出汁と醤油の澄んだ味わい。針生姜の爽やかな芳しさ。低質なセラチン特有の脂っぽさがまるでなく、すっきりとした余韻が残る。枝豆や椎茸の歯触りも心地よい。
煮こごりとは、こんなにも奥深い料理だったのか。
僕は慌ててビールを飲み干した。市松模様のメニューブックを取り、ドリンクのページを開く。この後の料理を考えると、最も適したお酒は日本酒だ。
しかし、僕はすぐにメニューブックを閉じた。
「おすすめの日本酒ってありますか?」
僕はポン酒に関しての知識はさっぱりなのだ。
こういう時は下手に狙いをつけず、店主に訊くのが一番だ。
「そうだな……」
ユウさんはカウンターに並んだ一升瓶の中から、赤いボトルを選定する。
「これは『此方』という東北地方の銘柄でな。ふくよかな香りとしっかりしたキレが特徴の酒だ。製造数が少ないからほとんど地元で消費されてしまうのだが、知り合いから譲ってもらったんだ。都内でも飲めるところは限られるぞ」
そんな希少性をアピールされては、頼まないわけにはいかない。
「じゃあそれを冷で、一合」
ユウさんはほくそ笑み、いそいそと用意を始める。
やがてカウンターに、焼き物の片口とお猪口が置かれる。重厚感のある土色のお猪口には、既に透き通った液体がなみなみと注がれている。
僕がそれを持つと、向かいでユウさんも同じものを掲げていた。
「言っただろう? 今日はゆるくやらせてもらうと」
「そうでしたね」
僕は小さく笑い、器を鳴らして乾杯する。
ゆっくりと、確かめるように中身をすする。
清らかな香りが、花を嗅ぐようにふんわりと広がり、鼻から抜けていく。それでいてキリっとした辛口が、口内を引き締める。刺激は強いがツンとくる感じはまるでなく、舌の上の余韻にじっくり浸ることができる。
そこに煮こごりを入れると、酒と醤油の風味が混ざり合い、互いの味わいを引き立てる。
「いいですね、これ」
「だろう?」
お猪口に残った酒をぐいっと流し込む。まるで身体の内側に清流が生まれたようだ。
ふぅ、と息を吐き、改めて辺りを見回す。
いつも客のにぎやかな声に包まれている分、静寂な店内はどこか落ち着かない。
「アイハはどこかで休んでるんですか?」
彼女には生前の記憶がない。目が覚めた時にわかっていたのは自分の名前だけで、どこから来たのか、なぜ死んだのかも覚えていないという。そうなれば、生前の住まいだって忘却の彼方だ。果たして「戻る場所」は残されているのだろうか。
「お盆中、あの子には私の実家で過ごすよう住所を教えてある」
「この店で寝泊まりはできないんですか?」
「奥に最低限の生活ができるスペースは与えているがな。ずっとここにいたままじゃ窮屈だし、いつまで経っても記憶が戻らないだろう。外に出れば、何かのきっかけで自我を取り戻すかもしれないしな」
なるほど。ユウさんと僕、それと幽霊の客しか訪れない店に籠っているより、同じ屋内でも外界の刺激を受ければ、何かが記憶を呼び覚ますヒントになるかもしれない。窓から見る景色、外で遊ぶ子どもたち、テレビのニュース番組、他人の家のにおい。きっかけはどこにあるかわからないのだから、多くのものに触れるのはいいことだ。
「まぁ、こっちとしてはただ働きしてくれる従業員がいなくなるのは困るんだがな」
本音とも冗談ともつかない口調で、ユウさんがぐいっと日本酒をあおる。
「はいよ、こっちもお待たせ」
正方形の青い器に盛られた、透き通るような薄桃色の刺身。
カレイの薄造りだ。皿の中央には薔薇盛りでエンガワもある。
刺身盛りと一緒に出された小皿には、ねっとりした琥珀色の醤油が入っていた。
「これは肝醤油。塩蒸しの肝を裏ごしして醤油と合わせたものだ」
初めての体験だ。この店ではいつも新しい出会いがある。
割りばしで薄造りを丁寧に一枚はがし、そっと肝醤油に付け、口に運ぶ。
「おっ?」
筋肉質で引き締まった歯ごたえ。噛むたびに舌の上で身がプリッと跳ね返る。まさに旬の魚って感じだ。
さっぱりしたカレイが濃厚な肝をまとい、絡み合っている。はじめは肝醤油の甘みと酸味と塩味と苦味。何度か歯の上下を合わせると、奥から身の清涼感が現れて喉を通り抜けていく。だからこそ口の中がしょっぱくならず、爽やかな後味が残る。
エンガワは対照的に、ぷりぷりのとろとろだ。同じ魚なのに、部位でこうも味わいが違うとは。
一般的に、エンガワといえばヒラメが有名だが、百円の回転ずしで使われているのは安価なカレイのものだという。僕は舌が肥えているわけでもないのでこっちで十分だ。
これが、夏の海の味か。
片口から酒をお猪口に注ぎ、ぐいっと傾ける。
言うまでもなく、日本酒とも合う。
「うまいです」
幸せだ。
齢二十二にして、晩酌の時間に幸福を見いだすようになってしまった。悪いことだろうか。三大欲求というくらいだし、珍しいことでも何でもない。うまい飯とうまい酒でハッピーになれるのは、至極当たり前のことなのだ。
何事もないように、ユウさんが僕に尋ねた。
「もう、死にたくなくなったか?」
煮こごりとは、こんなにも奥深い料理だったのか。
僕は慌ててビールを飲み干した。市松模様のメニューブックを取り、ドリンクのページを開く。この後の料理を考えると、最も適したお酒は日本酒だ。
しかし、僕はすぐにメニューブックを閉じた。
「おすすめの日本酒ってありますか?」
僕はポン酒に関しての知識はさっぱりなのだ。
こういう時は下手に狙いをつけず、店主に訊くのが一番だ。
「そうだな……」
ユウさんはカウンターに並んだ一升瓶の中から、赤いボトルを選定する。
「これは『此方』という東北地方の銘柄でな。ふくよかな香りとしっかりしたキレが特徴の酒だ。製造数が少ないからほとんど地元で消費されてしまうのだが、知り合いから譲ってもらったんだ。都内でも飲めるところは限られるぞ」
そんな希少性をアピールされては、頼まないわけにはいかない。
「じゃあそれを冷で、一合」
ユウさんはほくそ笑み、いそいそと用意を始める。
やがてカウンターに、焼き物の片口とお猪口が置かれる。重厚感のある土色のお猪口には、既に透き通った液体がなみなみと注がれている。
僕がそれを持つと、向かいでユウさんも同じものを掲げていた。
「言っただろう? 今日はゆるくやらせてもらうと」
「そうでしたね」
僕は小さく笑い、器を鳴らして乾杯する。
ゆっくりと、確かめるように中身をすする。
清らかな香りが、花を嗅ぐようにふんわりと広がり、鼻から抜けていく。それでいてキリっとした辛口が、口内を引き締める。刺激は強いがツンとくる感じはまるでなく、舌の上の余韻にじっくり浸ることができる。
そこに煮こごりを入れると、酒と醤油の風味が混ざり合い、互いの味わいを引き立てる。
「いいですね、これ」
「だろう?」
お猪口に残った酒をぐいっと流し込む。まるで身体の内側に清流が生まれたようだ。
ふぅ、と息を吐き、改めて辺りを見回す。
いつも客のにぎやかな声に包まれている分、静寂な店内はどこか落ち着かない。
「アイハはどこかで休んでるんですか?」
彼女には生前の記憶がない。目が覚めた時にわかっていたのは自分の名前だけで、どこから来たのか、なぜ死んだのかも覚えていないという。そうなれば、生前の住まいだって忘却の彼方だ。果たして「戻る場所」は残されているのだろうか。
「お盆中、あの子には私の実家で過ごすよう住所を教えてある」
「この店で寝泊まりはできないんですか?」
「奥に最低限の生活ができるスペースは与えているがな。ずっとここにいたままじゃ窮屈だし、いつまで経っても記憶が戻らないだろう。外に出れば、何かのきっかけで自我を取り戻すかもしれないしな」
なるほど。ユウさんと僕、それと幽霊の客しか訪れない店に籠っているより、同じ屋内でも外界の刺激を受ければ、何かが記憶を呼び覚ますヒントになるかもしれない。窓から見る景色、外で遊ぶ子どもたち、テレビのニュース番組、他人の家のにおい。きっかけはどこにあるかわからないのだから、多くのものに触れるのはいいことだ。
「まぁ、こっちとしてはただ働きしてくれる従業員がいなくなるのは困るんだがな」
本音とも冗談ともつかない口調で、ユウさんがぐいっと日本酒をあおる。
「はいよ、こっちもお待たせ」
正方形の青い器に盛られた、透き通るような薄桃色の刺身。
カレイの薄造りだ。皿の中央には薔薇盛りでエンガワもある。
刺身盛りと一緒に出された小皿には、ねっとりした琥珀色の醤油が入っていた。
「これは肝醤油。塩蒸しの肝を裏ごしして醤油と合わせたものだ」
初めての体験だ。この店ではいつも新しい出会いがある。
割りばしで薄造りを丁寧に一枚はがし、そっと肝醤油に付け、口に運ぶ。
「おっ?」
筋肉質で引き締まった歯ごたえ。噛むたびに舌の上で身がプリッと跳ね返る。まさに旬の魚って感じだ。
さっぱりしたカレイが濃厚な肝をまとい、絡み合っている。はじめは肝醤油の甘みと酸味と塩味と苦味。何度か歯の上下を合わせると、奥から身の清涼感が現れて喉を通り抜けていく。だからこそ口の中がしょっぱくならず、爽やかな後味が残る。
エンガワは対照的に、ぷりぷりのとろとろだ。同じ魚なのに、部位でこうも味わいが違うとは。
一般的に、エンガワといえばヒラメが有名だが、百円の回転ずしで使われているのは安価なカレイのものだという。僕は舌が肥えているわけでもないのでこっちで十分だ。
これが、夏の海の味か。
片口から酒をお猪口に注ぎ、ぐいっと傾ける。
言うまでもなく、日本酒とも合う。
「うまいです」
幸せだ。
齢二十二にして、晩酌の時間に幸福を見いだすようになってしまった。悪いことだろうか。三大欲求というくらいだし、珍しいことでも何でもない。うまい飯とうまい酒でハッピーになれるのは、至極当たり前のことなのだ。
何事もないように、ユウさんが僕に尋ねた。
「もう、死にたくなくなったか?」
0
お気に入りに追加
83
あなたにおすすめの小説
【完結】悪兎うさび君!
カントリー
ライト文芸
……ある日、メチル森には…
一匹のうさぎがいました。
そのうさぎは運動も勉強も出来て
皆から愛されていました。
が…当然それを見て憎んでいる
人もいました。狐です。
いつもみんなに愛される
うさぎを見て狐は苛立ちを覚えていました。
そして、ついに狐はうさぎに呪いを、
かけてしまいました。
狐にかけられた呪いは…
自分の性格と姿を逆転する
呪い…
運のいい事。
新月と三日月と満月の日に元の姿に戻れる
けれど…その日以外は醜い姿のまま
呪いを解く方法も
醜い姿を好きになってくれる
異性が現れない限り…
一生呪いを解くことはできない。
そんなうさぎと…
私が出会うなんて
思いもしなかった。
あなたと出会ったおかげで
つまらなかった毎日を
楽しい毎日に変えてくれたんだ。
これは、ふざけた兎と毎回ふざけた兎によって巻き込まれる主人公M iと森の動物たちのお話。
呪われた兎は果たして、呪いを解く事はできるのか?
2023年2月6日に『完結』しました。
ありがとうございます!
心の落とし物
緋色刹那
ライト文芸
・完結済み(2024/10/12)。また書きたくなったら、番外編として投稿するかも
・第4回、第5回ライト文芸大賞にて奨励賞をいただきました!!✌︎('ω'✌︎ )✌︎('ω'✌︎ )
〈本作の楽しみ方〉
本作は読む喫茶店です。順に読んでもいいし、興味を持ったタイトルや季節から読んでもオッケーです。
知らない人、知らない設定が出てきて不安になるかもしれませんが、喫茶店の常連さんのようなものなので、雰囲気を楽しんでください(一応説明↓)。
〈あらすじ〉
〈心の落とし物〉はありませんか?
どこかに失くした物、ずっと探している人、過去の後悔、忘れていた夢。
あなたは忘れているつもりでも、心があなたの代わりに探し続けているかもしれません……。
喫茶店LAMP(ランプ)の店長、添野由良(そえのゆら)は、人の未練が具現化した幻〈心の落とし物(こころのおとしもの)〉と、それを探す生き霊〈探し人(さがしびと)〉に気づきやすい体質。
ある夏の日、由良は店の前を何度も通る男性に目を止め、声をかける。男性は数年前に移転した古本屋を探していて……。
懐かしくも切ない、過去の未練に魅せられる。
〈主人公と作中用語〉
・添野由良(そえのゆら)
洋燈町にある喫茶店LAMP(ランプ)の店長。〈心の落とし物〉や〈探し人〉に気づきやすい体質。
・〈心の落とし物(こころのおとしもの)〉
人の未練が具現化した幻。あるいは、未練そのもの。
・〈探し人(さがしびと)〉
〈心の落とし物〉を探す生き霊で、落とし主。当人に代わって、〈心の落とし物〉を探している。
・〈未練溜まり(みれんだまり)〉
忘れられた〈心の落とし物〉が行き着く場所。
・〈分け御霊(わけみたま)〉
生者の後悔や未練が物に宿り、具現化した者。込められた念が強ければ強いほど、人のように自由意志を持つ。いわゆる付喪神に近い。
家政夫くんと、はてなのレシピ
真鳥カノ
ライト文芸
12/13 アルファポリス文庫様より書籍刊行です!
***
第五回ライト文芸大賞「家族愛賞」を頂きました!
皆々様、本当にありがとうございます!
***
大学に入ったばかりの泉竹志は、母の知人から、家政夫のバイトを紹介される。
派遣先で待っていたのは、とてもノッポで、無愛想で、生真面目な初老の男性・野保だった。
妻を亡くして気落ちしている野保を手伝ううち、竹志はとあるノートを発見する。
それは、亡くなった野保の妻が残したレシピノートだった。
野保の好物ばかりが書かれてあるそのノートだが、どれも、何か一つ欠けている。
「さあ、最後の『美味しい』の秘密は、何でしょう?」
これは謎でもミステリーでもない、ほんのちょっとした”はてな”のお話。
「はてなのレシピ」がもたらす、温かい物語。
※こちらの作品はエブリスタの方でも公開しております。
『愛が揺れるお嬢さん妻』- かわいいひと -
設樂理沙
ライト文芸
♡~好きになった人はクールビューティーなお医者様~♡
やさしくなくて、そっけなくて。なのに時々やさしくて♡
――――― まただ、胸が締め付けられるような・・
そうか、この気持ちは恋しいってことなんだ ―――――
ヤブ医者で不愛想なアイッは年下のクールビューティー。
絶対仲良くなんてなれないって思っていたのに、
遠く遠く、限りなく遠い人だったのに、
わたしにだけ意地悪で・・なのに、
気がつけば、一番近くにいたYO。
幸せあふれる瞬間・・いつもそばで感じていたい
◇ ◇ ◇ ◇
💛画像はAI生成画像 自作
独身寮のふるさとごはん まかないさんの美味しい献立
水縞しま
ライト文芸
旧題:独身寮のまかないさん ~おいしい故郷の味こしらえます~
第7回ライト文芸大賞【料理・グルメ賞】作品です。
◇◇◇◇
飛騨高山に本社を置く株式会社ワカミヤの独身寮『杉野館』。まかない担当として働く有村千影(ありむらちかげ)は、決まった予算の中で献立を考え、食材を調達し、調理してと日々奮闘していた。そんなある日、社員のひとりが失恋して落ち込んでしまう。食欲もないらしい。千影は彼の出身地、富山の郷土料理「ほたるいかの酢味噌和え」をこしらえて励まそうとする。
仕事に追われる社員には、熱々がおいしい「味噌煮込みうどん(愛知)」。
退職しようか思い悩む社員には、じんわりと出汁が沁みる「聖護院かぶと鯛の煮物(京都)」。
他にも飛騨高山の「赤かぶ漬け」「みだらしだんご」、大阪の「モダン焼き」など、故郷の味が盛りだくさん。
おいしい故郷の味に励まされたり、癒されたり、背中を押されたりするお話です。
すこやか食堂のゆかいな人々
山いい奈
ライト文芸
貧血体質で悩まされている、常盤みのり。
母親が栄養学の本を読みながらごはんを作ってくれているのを見て、みのりも興味を持った。
心を癒し、食べるもので健康になれる様な食堂を開きたい。それがみのりの目標になっていた。
短大で栄養学を学び、専門学校でお料理を学び、体調を見ながら日本料理店でのアルバイトに励み、お料理教室で技を鍛えて来た。
そしてみのりは、両親や幼なじみ、お料理教室の先生、テナントビルのオーナーの力を借りて、すこやか食堂をオープンする。
一癖も二癖もある周りの人々やお客さまに囲まれて、みのりは奮闘する。
やがて、それはみのりの家族の問題に繋がっていく。
じんわりと、だがほっこりと心暖まる物語。

来野∋31
gaction9969
ライト文芸
いまの僕は、ほんとの僕じゃあないんだッ!!(ほんとだった
何をやっても冴えない中学二年男子、来野アシタカは、双子の妹アスナとの離れる格差と近づく距離感に悩むお年頃。そんなある日、横断歩道にて車に突っ込まれた正にのその瞬間、自分の脳内のインナースペースに何故か引き込まれてしまうのでした。
そこは自分とそっくりの姿かたちをした人格たちが三十一もの頭数でいる不可思議な空間……日替わりで移行していくという摩訶不思議な多重人格たちに、有無を言わさず担ぎ上げられたその日の主人格こと「来野サーティーン」は、ひとまず友好的な八人を統合し、ひとりひとつずつ与えられた能力を発動させて現実での危機を乗り越えるものの、しかしてそれは自分の内での人格覇権を得るための闘いの幕開けに過ぎないのでした……

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる