最強竜王様はニンゲンと戯れる。(R-18)

量産型774

文字の大きさ
上 下
10 / 10

8話

しおりを挟む
8話


翌日合流して朝食をとっている時から露骨にアニスからの視線を感じる様になった。
だが、俺が視線を向けると背けるといった一連の動作が何度もあった。
当然の様にルピナにはバレた様で機嫌が悪いような気がする。
本人は気丈に振舞っている様だが・・・。
クリスは何が面白いのか「モテる雄は大変だねぇ~」などとほざき、ニヤニヤしていた。
これは何処かのタイミングで”分からせて”やる必要があるかもしれないな。

素朴な疑問として、ルピナ達が派遣された依頼について詳しく聞いてみた。

ルピナ達の話をまとめると、
凶悪なドラゴンが討伐されたから、らしい。
当初は純粋に最近森の様子がおかしい為の調査と言われていたそうだが。
わざわざ調査ポイントまで指定されていた所をみると、結果からみるとほぼ騙されていた様なものだ。
きちんと討伐されているか確認しておきたかったのだろう。

付近に俺が居たということは、
俺が転生?してきた出来事の原因はまさしくそれだろう。

だが、仮に凶悪なドラゴンが以前の俺だったとして、討伐した奴は一体どこの誰で何処へいったんだ?

相手と相討ちで相手だけをを消滅させてしまったのか?
それとも以前の俺が一方的に殺されたのか?

気が付いた時に周囲に俺が脅威に感じる存在は居なかった筈だ。

長考していた俺に酒場に入ってきた異常な人物を認識する前に俺の隣まで近付くと自然過ぎる動作で俺の心臓へナイフを突き立てた。

俺は唐突な攻撃に反応できなかった。
慢心からかどうにかなると思ったがナイフはいとも容易く俺の心臓を貫いた。

・・・ゴホッ

うまく呼吸が出来ず大量に吐血した。

胸が激しく熱い・・・
心臓に突き立てられたナイフに力が吸収されていく感覚と、自分の命が急速に零れ落ちていく感覚が俺を襲う。

「キミだけ蘇るなんて許さないよ?一緒に逝こう♡」

振り向くとそこには全身焼け爛れ、満身創痍な痩身で黒髪が美しかったんだろう女がいた。
女はニチャっとしたドス黒い感情が滲み出た気味の悪い笑顔を振りまく。

なんなんだコイツは!?
そう思いながらも碌に身体も動かせず、言葉を発せず視界が暗くなっていく。

遠くなる意識の中、ルピナやアニスの叫び声が聞こえた。

「(ルピナ・・・)」

最後にルピナに触れたかったが、それすらも叶わず意識を失ってしまった。

また、死ぬのか・・・。

俺が意識を失うと、何かに強く引っ張られる感覚が襲った。
すると次の瞬間、優しい何かに包まれる感覚を感じた。
二度と目を覚ます事も無いんろうな、という潜在的な恐怖心を簡単に払拭する程度には安心してしまった。

・・・コレが死ぬって事か。

俺は包みこまれた底しれない絶対的な安心感に身を任せ、心地良い眠りにつくことにした。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

アイドルグループの裏の顔 新人アイドルの洗礼

甲乙夫
恋愛
清純な新人アイドルが、先輩アイドルから、強引に性的な責めを受ける話です。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

淫らな蜜に狂わされ

歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。 全体的に性的表現・性行為あり。 他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。 全3話完結済みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

処理中です...