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76話
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76話
なりゆきで暫く撫で続けていたが、
ノアの吐息が怪しくなってきた所で撫でるのを辞めておいた。
目も大分とろんとしてきていて、妖しげな雰囲気が強くなってきている。
ちょっとノアには刺激が強かったのだろうか?
距離を取ろうとした俺の耳元で囁く様に
「・・・今度は二人だけの時にもっとシテ?」
と蠱惑的に囁かれ一瞬だけ俺に微笑むとノアはまた闇に溶ける様に消えていった。
「どうじゃ凄いじゃろ?」
まだ撫でて欲しいのか永久はナデナデをねだる様に俺にすり寄ってくる。
「ああ、凄い凄い」と適当に流しながら仕方ないので撫でてやった。
・・・ノアも慣れるとこうなるのか?
全く想像が出来ないんだが。
永久にはもう一人の四天王はどこにいるか聞いてみた。
「あやつはのぅ~・・・うーむ・・・」
何やら問題があるのか悩んでいるようだったが、
俺をジッと見つめて、
「どうなってもお主が責任を持つならあ奴を呼んでもよいぞ?」と露骨に脅してきた。
龍子を呼ぶと一体何が起こるんだ!?
魔王である永久が躊躇する奴なんて、興味が無い訳がない。
俺は早速竜子を呼んでもう事にした。
すると、永久は何かを念じるように目を閉じ、沈黙した。
暫く様子を窺っていると、
「ーーー来る!」
と言いながら永久が身構えた。
俺も何か強大な何かが驚異的な速さで近付いて来るのが分かった。
その何かはその驚異的な速さのまま俺の部屋の壁に激突すると、風通しのいい穴が出来上がってしまった。
俺がいるこの建物だけはリリスが全力で頑丈に作っている筈なんだがな・・・?
それを破壊するとは純粋な力なら永久より強いんじゃないのか?
そう思いながら来訪者を観察していたが、粉塵が無くなってもなお足が相当痛そうにうずくまっている。
透き通る様な白い皮膚から白い尖ったものが飛び出してるし、足の骨ヤバい感じに折れてないか・・・?
少し心配になって永久をチラ見すると、
「何をやっておるんじゃ、あの馬鹿者は・・・」
と呆れながら溜め息を吐きつつ回復魔法を来訪者にかけてあげている。
「すまない魔王・・・」
「ほれ!これで大丈夫じゃ!お主の自己紹介を私のだ、旦那しゃ・・さまにするんじゃ!」
・・・なんでそんなに緊張しているんだ永久は。
「・・・旦那?あの堅物で男に全く興味も無く色気も微塵も無かった魔王様が!?」
結構ショックを受けている永久がゆっくり俺に視線を投げかけてきた。
「そんなこと無いじゃろ?」とでも訴えかけてくる涙目で見られたら、俺は無言で頷くしかないだろ・・・。
なりゆきで暫く撫で続けていたが、
ノアの吐息が怪しくなってきた所で撫でるのを辞めておいた。
目も大分とろんとしてきていて、妖しげな雰囲気が強くなってきている。
ちょっとノアには刺激が強かったのだろうか?
距離を取ろうとした俺の耳元で囁く様に
「・・・今度は二人だけの時にもっとシテ?」
と蠱惑的に囁かれ一瞬だけ俺に微笑むとノアはまた闇に溶ける様に消えていった。
「どうじゃ凄いじゃろ?」
まだ撫でて欲しいのか永久はナデナデをねだる様に俺にすり寄ってくる。
「ああ、凄い凄い」と適当に流しながら仕方ないので撫でてやった。
・・・ノアも慣れるとこうなるのか?
全く想像が出来ないんだが。
永久にはもう一人の四天王はどこにいるか聞いてみた。
「あやつはのぅ~・・・うーむ・・・」
何やら問題があるのか悩んでいるようだったが、
俺をジッと見つめて、
「どうなってもお主が責任を持つならあ奴を呼んでもよいぞ?」と露骨に脅してきた。
龍子を呼ぶと一体何が起こるんだ!?
魔王である永久が躊躇する奴なんて、興味が無い訳がない。
俺は早速竜子を呼んでもう事にした。
すると、永久は何かを念じるように目を閉じ、沈黙した。
暫く様子を窺っていると、
「ーーー来る!」
と言いながら永久が身構えた。
俺も何か強大な何かが驚異的な速さで近付いて来るのが分かった。
その何かはその驚異的な速さのまま俺の部屋の壁に激突すると、風通しのいい穴が出来上がってしまった。
俺がいるこの建物だけはリリスが全力で頑丈に作っている筈なんだがな・・・?
それを破壊するとは純粋な力なら永久より強いんじゃないのか?
そう思いながら来訪者を観察していたが、粉塵が無くなってもなお足が相当痛そうにうずくまっている。
透き通る様な白い皮膚から白い尖ったものが飛び出してるし、足の骨ヤバい感じに折れてないか・・・?
少し心配になって永久をチラ見すると、
「何をやっておるんじゃ、あの馬鹿者は・・・」
と呆れながら溜め息を吐きつつ回復魔法を来訪者にかけてあげている。
「すまない魔王・・・」
「ほれ!これで大丈夫じゃ!お主の自己紹介を私のだ、旦那しゃ・・さまにするんじゃ!」
・・・なんでそんなに緊張しているんだ永久は。
「・・・旦那?あの堅物で男に全く興味も無く色気も微塵も無かった魔王様が!?」
結構ショックを受けている永久がゆっくり俺に視線を投げかけてきた。
「そんなこと無いじゃろ?」とでも訴えかけてくる涙目で見られたら、俺は無言で頷くしかないだろ・・・。
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