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19話

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19話

散々ヤりまくった俺達は冒険者ギルドに向かう事にしたが、ユリに中まで染み付いている匂いはマズいだろうと指摘して風呂場に押し込むと、子宮内なかに流し込まれた精液を掻き出す様に伝えた。
流石にクリーンの魔法では中に入った液体を
どうにかする事出来ないので、

「やだー!どうせもう手遅れなんだからいいじゃん!」
と抵抗していたが、
「仕事クビになって無職になったら、子供は養えないぞ」
と脅すと、急に大人しくなった。

風呂場からユリが恨めしそうに
「さーくんのがいっぱい出てきてキリが無いんだけど!こんなの絶対出来てるよ・・・嬉しいな♪」
などと、怒っているのか喜んでいるのかよく分からなかった。

冒険者ギルドには男と同伴出勤かつ遅刻に変な歩き方をしていたので、他の受付嬢達から負の感情が何重にもこもった視線が飛んできていた。
他の冒険者達からは俺に少なくない量の殺気がこもった視線が飛んできている。

ユリも相当人気があったんだななんてシミジミ実感した。

本人は俺の腕にしがみついて、俺の顔をみる度にふにゃっと蕩けたような幸せそうな表情を浮かべている。
ユリの視界には俺しか映っていないのか?
大丈夫か?

「おい、にいちゃん見ない顔の癖に随分ユリと仲良くしてんじゃねぇかよ?ぉお?」

・・・まあそうなるよな。
モヒカンのいかにもチンピラ風の男達に
案の定絡まれた。
これから起こるであろう事を考え、
すっかり惚けているユリを安全な場所へ退避させておく。

「おいおい、無視か?それともビビっちまったかよ?ヒャハハハ!」

「ったく・・・面倒臭い奴だな。何か用か?」

「新人の癖に随分な態度じゃねぇかよ?お?
俺達で礼儀ってやつを教えてやる、ぜ!!」

と言い切る前に切りかかってきたが、
少し集中した俺の前では
あくびが出る程遅い攻撃だったので、
何の苦もなく最小限の動きで回避した。
的確に急所を狙ってきているのは分かるが、
攻撃が遅すぎて全く脅威にならない。

「・・・はぁはぁどうなってやがんだ!?
お前等もやれよ!」
そう言うと、ぼさっとしていた仲間も切りかかってきた。
だがモヒカンよりも攻撃速度が遅く、
逆に俺がじれったくなるレベルだった。

だからと言って、ここで反撃でもしようものなら
間違いなくコイツ等をまとめて皆殺しに出来る感覚がある。
正直加減が分からない

どうしようかと、悩んでいると
ポケットに入っていたユリの簡素な髪留めで
遅すぎる剣閃をずらしてやった。

俺の狙い通り、統制の取れていない攻撃だったので
簡単に同士討ちにする事が出来、
モヒカンの攻撃がやたら図体のデカい奴にクリーンヒットして吹き飛ばした。

「きょ、今日はこれぐらいで許してやる!」
チンピラ風の男達はグッタリとした仲間を担ぎながら逃げ出した。
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