10 / 33
天才と秀才④
しおりを挟む
ジルベルトという天才に対して、劣等感を抱いたことがあるか。
「うーん……」
アーサーは言葉に窮した。
ジルベルトという天才に対して悔しい気持ちは、まぁなかったとは言えば嘘になるだろう。
学生時代からジルベルトに勝てたことはなかった。アーサーが毎日練習した術式の制御も、本とにらめっこしてようやく理解した新しい定理も、彼は息をするように身につけてしまう。そのことが周囲の羨望や妬みを、諦めを生んだのも事実だ。
だがアーサーは、彼が彼なりに努力や葛藤を経ているのだと知っている。だから彼との間にある途方もない実力差は、そっくりアーサーの伸びしろだった。
未知の問題に行き当たったとき、論文執筆に詰まったとき、「こんなときジルベルトなら」と考える。すると不思議と苦しいのにわくわくしてくるのだった。目の前にある壁の向こうにジルベルトの姿が見えて、なんとかしてその背中に追いつきたいと力が湧いてくる。
「ない、とは言わないけど。でも、ジルベルトだって見えにくいだけで彼なりの努力や葛藤があったわけだし……だからそれはそれとして僕の努力が無駄になるとは思わないし、むしろ「そうか、まだまだ上があるんだな」って視界がひらけることが多かったかも」
「……先生ってさては嗜虐趣味があります?」
「えっ」
「いや、冗談です」
「え」
「先生って素敵な人ですね」
バジルは大真面目な顔で言った。
「そ、そう?」
「はい。いままでもすごく尊敬していましたが、いまさらに尊敬しました」
「ええっと、ほめ過ぎじゃないかな」
「そんなことないです。いますぐユージェフとやらに宗旨替えを勧めたいくらいです」
「ええ……」
神妙に頷くバジルに、アーサーはとうとう席を立った。「おかわり入れてくるよ」というのが照れ隠しなのはおそらくバレてしまっただろう。実際それなりに喋ったせいで喉が渇いたのは事実だけども。
そうして席に戻るころには、バジルの予算申請書も書き上がったようだった。チェックお願いします、と渡されたそれをざっと読み下す。問題ないことを確認し、サインを書いて返した。
そうだ、と思う。祖母にケーキの礼を書かなければ。祖母にもらったカードは、と机を探す。
「あれ」
「どうしました?」
「いや……ケーキと一緒にもらったメッセージカードが見当たらなくてね。ここに置いたと思ったけど」
「書類に混ざりましたかね」
「かもしれないなぁ」
机の下を見て、周囲の書類や本を持ち上げるが見当たらない。風で飛んで行ったのかもしれないと思った。失くしてしまったのは申し訳ないが、広くない部屋だからそのうち見つかるだろう。一読しているので返事は問題なく書ける。
「見つけたら渡しますね」
「助かる。ありがとう」
「いえいえ。――よし」
バジルは最後の書類をしっかりとファイルに挟み込み、立ち上がる。ぐぐっと背を伸ばした彼は、思い出したようにアーサーを振り返った。
「そういえば、片想いの彼とはどうなんですか?」
「ん゛」
不意打ちの話題に飲みかけた紅茶が詰まる。なにせタイミングがタイミングだ。
こほこほと咳き込むアーサーに、バジルはすみませんと謝罪した。だが話題を変える気はないらしい。
「それで、進展ありましたか? というか、そもそも会う機会あったのかって話ですかね」
「そう、だね……」
どう言ったものか、とアーサーは言葉に詰まった。
夢じゃなかったあの夜からしばらく経ったが、ジルベルトは毎晩やってくる。時間はまちまちで、アーサーが起きている頃にくることもあれば、眠ってから布団に潜り込んでくるときもある。とにかく朝起きると同じ毛布のなかで抱きしめられているのだ。初日にうっかりベッドから落ちたせいか、これでもかとしっかり手足を絡められている。朝目覚めて一番に見るのが片想い相手の寝顔、というのはあまりにも心臓に悪い。ここまで状況が整っていてなお恋人同士じゃないのがいっそ笑える。
だが会うたびにしつこいほど身体を求められていたのに、ここ最近はぱったり絶えてしまった。ただただ健全に同じベッドで眠るだけである。
なんなんだ。本当になんなんだ。これは進展したのか後退したのか、はたまた向こうはなにも考えていないのか。おかげで最近のアーサーは欲求不満気味である。会えるのは嬉しいが、好きな相手――しかも会うたびに抱いてきた相手がすぐそばにいてなにもない、という状況なわけで。だから最近アーサーは風呂のなかであらかじめ抜くようになった。なにをしているんだろう、なんて思ったら負けである。
が、それをそのままバジルに言えるわけもない。アーサーは慎重に言葉を選んだ。
「わりと、会ってはいる、かも」
「おお」
バジルが手を叩いた。わりと、と言ったが実際は毎日である。
「それで、誘いましたか?」
「いや、それは……誘ってないけど……」
「あれ」
「いや……なんか、そういう雰囲気じゃないというか……」
「先生?」
バジルの視線が痛い。
「星花祭りに誘うんだったら、そろそろですよ」
「う、そうだね」
星花祭りはちょうど長期休暇目前の休日である。生徒たちにとっては試験明けのご褒美というところだろう。
一応、誘おうとは思ってはいるのだ。そのために、祭りにやってくる劇団の入場券を二人分買ったりもした。ジルベルトがこういった催しに行く印象はないが、演目が『暁の英雄』だったので頷いてくれるかもしれないと思った。
「でもよく考えたら、成績評価もしなきゃだし」
「おれも手伝いますから」
「む、向こうも忙しい奴だし」
「聞いてみないとわからないでしょう。もしかしたら暇かもしれませんよ」
「……」
「先生」
念押しする声に、アーサーはとうとう白旗を上げた。
「……つぎ会ったら、聞いてみる」
次に会ったらとは言ったが、その日の夜もジルベルトはやってきた。
「えっと……今日は早かったね」
「うん」
風呂から上がると、わが物顔でジルベルトはベッドに座っていた。その手には論文集がある。先週買ったものだ。まだ二本くらいしか読めていないが、一風変わったアプローチから考察しているものが多くておもしろい。ただこの論文集を買った一番の理由は、そのなかにジルベルトの名前があったからだ。だからその筆者本人の手にある論文集を見て、アーサーはちょっとした悪さを見つかった気分になった。ジルベルトが書いているから欲しかった、なんて思われたら。実際それは真実だが、その奥にある湿った下心を見透かされるようで決まりが悪い。
「面倒だったから」
一拍遅れて、訪問が早かった理由を述べているのだと気づいた。
「……仕事が?」
「上司」
それは逃げてきたというやつではないか。
年々論文や本に圧迫される部屋は狭く、距離を取ろうにも身の置き場がない。入口付近で立ち尽くすアーサーに、その眉が怪訝そうにひそめられる。
「座らないのか」
「えっと、うん、じゃあ失礼して……」
家主とは思えない台詞とともに、アーサーはすごすごとジルベルトの隣に腰かけた。当たり前のように腰に手が回る。もう何度も触れられているのに、そのアーサーよりも一回り大きい手が身体に食い込むことにいまだに慣れない。誤魔化すようにアーサーは櫛を取り、濡れ髪を梳いた。
近頃顔を見る機会こそ増えたが、実を言うとこうして部屋が明るいうちに顔を見るのは久々だった。たいていは電気を落とした後、アーサーがうとうとし始めた頃か、あるいはすっかり寝入ってしまってからである。朝も朝でアーサーは仕事が控えているからゆっくりなんかできるわけもなく、呑気に寝ているジルベルトのぶんの朝食を置いて出勤するのが常だった。その前も、会うのは昼でもすぐにベッドになだれ込むのがほとんどである。
だから、こうしてなにをするでもなく一緒に座るのは本当に久しぶりなのだ。
「うーん……」
アーサーは言葉に窮した。
ジルベルトという天才に対して悔しい気持ちは、まぁなかったとは言えば嘘になるだろう。
学生時代からジルベルトに勝てたことはなかった。アーサーが毎日練習した術式の制御も、本とにらめっこしてようやく理解した新しい定理も、彼は息をするように身につけてしまう。そのことが周囲の羨望や妬みを、諦めを生んだのも事実だ。
だがアーサーは、彼が彼なりに努力や葛藤を経ているのだと知っている。だから彼との間にある途方もない実力差は、そっくりアーサーの伸びしろだった。
未知の問題に行き当たったとき、論文執筆に詰まったとき、「こんなときジルベルトなら」と考える。すると不思議と苦しいのにわくわくしてくるのだった。目の前にある壁の向こうにジルベルトの姿が見えて、なんとかしてその背中に追いつきたいと力が湧いてくる。
「ない、とは言わないけど。でも、ジルベルトだって見えにくいだけで彼なりの努力や葛藤があったわけだし……だからそれはそれとして僕の努力が無駄になるとは思わないし、むしろ「そうか、まだまだ上があるんだな」って視界がひらけることが多かったかも」
「……先生ってさては嗜虐趣味があります?」
「えっ」
「いや、冗談です」
「え」
「先生って素敵な人ですね」
バジルは大真面目な顔で言った。
「そ、そう?」
「はい。いままでもすごく尊敬していましたが、いまさらに尊敬しました」
「ええっと、ほめ過ぎじゃないかな」
「そんなことないです。いますぐユージェフとやらに宗旨替えを勧めたいくらいです」
「ええ……」
神妙に頷くバジルに、アーサーはとうとう席を立った。「おかわり入れてくるよ」というのが照れ隠しなのはおそらくバレてしまっただろう。実際それなりに喋ったせいで喉が渇いたのは事実だけども。
そうして席に戻るころには、バジルの予算申請書も書き上がったようだった。チェックお願いします、と渡されたそれをざっと読み下す。問題ないことを確認し、サインを書いて返した。
そうだ、と思う。祖母にケーキの礼を書かなければ。祖母にもらったカードは、と机を探す。
「あれ」
「どうしました?」
「いや……ケーキと一緒にもらったメッセージカードが見当たらなくてね。ここに置いたと思ったけど」
「書類に混ざりましたかね」
「かもしれないなぁ」
机の下を見て、周囲の書類や本を持ち上げるが見当たらない。風で飛んで行ったのかもしれないと思った。失くしてしまったのは申し訳ないが、広くない部屋だからそのうち見つかるだろう。一読しているので返事は問題なく書ける。
「見つけたら渡しますね」
「助かる。ありがとう」
「いえいえ。――よし」
バジルは最後の書類をしっかりとファイルに挟み込み、立ち上がる。ぐぐっと背を伸ばした彼は、思い出したようにアーサーを振り返った。
「そういえば、片想いの彼とはどうなんですか?」
「ん゛」
不意打ちの話題に飲みかけた紅茶が詰まる。なにせタイミングがタイミングだ。
こほこほと咳き込むアーサーに、バジルはすみませんと謝罪した。だが話題を変える気はないらしい。
「それで、進展ありましたか? というか、そもそも会う機会あったのかって話ですかね」
「そう、だね……」
どう言ったものか、とアーサーは言葉に詰まった。
夢じゃなかったあの夜からしばらく経ったが、ジルベルトは毎晩やってくる。時間はまちまちで、アーサーが起きている頃にくることもあれば、眠ってから布団に潜り込んでくるときもある。とにかく朝起きると同じ毛布のなかで抱きしめられているのだ。初日にうっかりベッドから落ちたせいか、これでもかとしっかり手足を絡められている。朝目覚めて一番に見るのが片想い相手の寝顔、というのはあまりにも心臓に悪い。ここまで状況が整っていてなお恋人同士じゃないのがいっそ笑える。
だが会うたびにしつこいほど身体を求められていたのに、ここ最近はぱったり絶えてしまった。ただただ健全に同じベッドで眠るだけである。
なんなんだ。本当になんなんだ。これは進展したのか後退したのか、はたまた向こうはなにも考えていないのか。おかげで最近のアーサーは欲求不満気味である。会えるのは嬉しいが、好きな相手――しかも会うたびに抱いてきた相手がすぐそばにいてなにもない、という状況なわけで。だから最近アーサーは風呂のなかであらかじめ抜くようになった。なにをしているんだろう、なんて思ったら負けである。
が、それをそのままバジルに言えるわけもない。アーサーは慎重に言葉を選んだ。
「わりと、会ってはいる、かも」
「おお」
バジルが手を叩いた。わりと、と言ったが実際は毎日である。
「それで、誘いましたか?」
「いや、それは……誘ってないけど……」
「あれ」
「いや……なんか、そういう雰囲気じゃないというか……」
「先生?」
バジルの視線が痛い。
「星花祭りに誘うんだったら、そろそろですよ」
「う、そうだね」
星花祭りはちょうど長期休暇目前の休日である。生徒たちにとっては試験明けのご褒美というところだろう。
一応、誘おうとは思ってはいるのだ。そのために、祭りにやってくる劇団の入場券を二人分買ったりもした。ジルベルトがこういった催しに行く印象はないが、演目が『暁の英雄』だったので頷いてくれるかもしれないと思った。
「でもよく考えたら、成績評価もしなきゃだし」
「おれも手伝いますから」
「む、向こうも忙しい奴だし」
「聞いてみないとわからないでしょう。もしかしたら暇かもしれませんよ」
「……」
「先生」
念押しする声に、アーサーはとうとう白旗を上げた。
「……つぎ会ったら、聞いてみる」
次に会ったらとは言ったが、その日の夜もジルベルトはやってきた。
「えっと……今日は早かったね」
「うん」
風呂から上がると、わが物顔でジルベルトはベッドに座っていた。その手には論文集がある。先週買ったものだ。まだ二本くらいしか読めていないが、一風変わったアプローチから考察しているものが多くておもしろい。ただこの論文集を買った一番の理由は、そのなかにジルベルトの名前があったからだ。だからその筆者本人の手にある論文集を見て、アーサーはちょっとした悪さを見つかった気分になった。ジルベルトが書いているから欲しかった、なんて思われたら。実際それは真実だが、その奥にある湿った下心を見透かされるようで決まりが悪い。
「面倒だったから」
一拍遅れて、訪問が早かった理由を述べているのだと気づいた。
「……仕事が?」
「上司」
それは逃げてきたというやつではないか。
年々論文や本に圧迫される部屋は狭く、距離を取ろうにも身の置き場がない。入口付近で立ち尽くすアーサーに、その眉が怪訝そうにひそめられる。
「座らないのか」
「えっと、うん、じゃあ失礼して……」
家主とは思えない台詞とともに、アーサーはすごすごとジルベルトの隣に腰かけた。当たり前のように腰に手が回る。もう何度も触れられているのに、そのアーサーよりも一回り大きい手が身体に食い込むことにいまだに慣れない。誤魔化すようにアーサーは櫛を取り、濡れ髪を梳いた。
近頃顔を見る機会こそ増えたが、実を言うとこうして部屋が明るいうちに顔を見るのは久々だった。たいていは電気を落とした後、アーサーがうとうとし始めた頃か、あるいはすっかり寝入ってしまってからである。朝も朝でアーサーは仕事が控えているからゆっくりなんかできるわけもなく、呑気に寝ているジルベルトのぶんの朝食を置いて出勤するのが常だった。その前も、会うのは昼でもすぐにベッドになだれ込むのがほとんどである。
だから、こうしてなにをするでもなく一緒に座るのは本当に久しぶりなのだ。
156
お気に入りに追加
500
あなたにおすすめの小説
【本編完結】断罪される度に強くなる男は、いい加減転生を仕舞いたい
雷尾
BL
目の前には金髪碧眼の美形王太子と、隣には桃色の髪に水色の目を持つ美少年が生まれたてのバンビのように震えている。
延々と繰り返される婚約破棄。主人公は何回ループさせられたら気が済むのだろうか。一応完結ですが気が向いたら番外編追加予定です。
ハッピーエンドのために妹に代わって惚れ薬を飲んだ悪役兄の101回目
カギカッコ「」
BL
ヤられて不幸になる妹のハッピーエンドのため、リバース転生し続けている兄は我が身を犠牲にする。妹が飲むはずだった惚れ薬を代わりに飲んで。
【完結済】(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。
キノア9g
BL
完結済。騎士エリオット視点を含め全10話(エリオット視点2話と主人公視点8話構成)
エロなし。騎士×妖精
※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。
気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。
木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。
色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。
ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。
捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。
彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。
少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──?
いいねありがとうございます!励みになります。
ヒロイン不在の異世界ハーレム
藤雪たすく
BL
男にからまれていた女の子を助けに入っただけなのに……手違いで異世界へ飛ばされてしまった。
神様からの謝罪のスキルは別の勇者へ授けた後の残り物。
飛ばされたのは神がいなくなった混沌の世界。
ハーレムもチート無双も期待薄な世界で俺は幸せを掴めるのか?
【完結】薄幸文官志望は嘘をつく
七咲陸
BL
サシャ=ジルヴァールは伯爵家の長男として産まれるが、紫の瞳のせいで両親に疎まれ、弟からも蔑まれる日々を送っていた。
忌々しい紫眼と言う両親に幼い頃からサシャに魔道具の眼鏡を強要する。認識阻害がかかったメガネをかけている間は、サシャの顔や瞳、髪色までまるで別人だった。
学園に入学しても、サシャはあらぬ噂をされてどこにも居場所がない毎日。そんな中でもサシャのことを好きだと言ってくれたクラークと言う茶色の瞳を持つ騎士学生に惹かれ、お付き合いをする事に。
しかし、クラークにキスをせがまれ恥ずかしくて逃げ出したサシャは、アーヴィン=イブリックという翠眼を持つ騎士学生にぶつかってしまい、メガネが外れてしまったーーー…
認識阻害魔道具メガネのせいで2人の騎士の間で別人を演じることになった文官学生の恋の話。
全17話
2/28 番外編を更新しました
身代わりになって推しの思い出の中で永遠になりたいんです!
冨士原のもち
BL
桜舞う王立学院の入学式、ヤマトはカイユー王子を見てここが前世でやったゲームの世界だと気付く。ヤマトが一番好きなキャラであるカイユー王子は、ゲーム内では非業の死を遂げる。
「そうだ!カイユーを助けて死んだら、忘れられない恩人として永遠になれるんじゃないか?」
前世の死に際のせいで人間不信と恋愛不信を拗らせていたヤマトは、推しの心の中で永遠になるために身代わりになろうと決意した。しかし、カイユー王子はゲームの時の印象と違っていて……
演技チャラ男攻め×美人人間不信受け
※最終的にはハッピーエンドです
※何かしら地雷のある方にはお勧めしません
※ムーンライトノベルズにも投稿しています
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
新しい道を歩み始めた貴方へ
mahiro
BL
今から14年前、関係を秘密にしていた恋人が俺の存在を忘れた。
そのことにショックを受けたが、彼の家族や友人たちが集まりかけている中で、いつまでもその場に居座り続けるわけにはいかず去ることにした。
その後、恋人は訳あってその地を離れることとなり、俺のことを忘れたまま去って行った。
あれから恋人とは一度も会っておらず、月日が経っていた。
あるとき、いつものように仕事場に向かっているといきなり真上に明るい光が降ってきて……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる