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番外編
宮廷魔法師団長の選択 完
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エルーファセに魔法をかけたことを、エフェンに言い忘れていた。
壊れることは無いと思っていたが、もしもの場合に備え、言っておくべきだった。
……ん?もしもの場合って………まさか…?
そんなことはないはずなのだが…。
「えぇっと……エルーファセは大丈夫よね…?壊れていないわよね?」
「精神的に疲労は見えるが、喋ることは出来るし問題は無い。私を見ても目を逸らすようになり、前よりも大人しくなったがな。」
「え、あのハゲが?!エフェンを前にして何も言わないの!?」
「だから何をしたのか聞いているんだ!」
「あ、あははは…。」
「笑って誤魔化すな!……まったく…。」
私はエルーファセに魔法をかけたことを伝えた。
その効果も全て。
それを聞いたエフェンはため息をついた。
「はぁ……。しかし1時間で無理だったのか。」
「私だって我慢したのよ?エフェンを悪く言うから、本当は1日に感じるようにしようと思ったもの。」
「……ヴァリフィアが友人で良かったよ…。」
「普通、1時間程度なら私に怒りを覚えて終わりよね?その先はエフェンに任せようと思っていたのに…。」
「ヴァリフィアの考える拷問がどれほどのものかは知らない(知りたくもない)が、エルーファセにとって最悪なものだったんだろうさ。反抗心を失うほどにね。」
エフェンの言う通りなのだろう。
しかしそこまで酷い拷問ではなかったと思うのだが…。
鞭打ちやその他あまり言わない方が良いもの……、前世から知っている拷問をイメージした。
耐えられないという程のものではないはず。
誰も自分から受けたいとは微塵も思わないだろうが。
「そんなに酷かったかしら…。エフェン、1回受けてみない?」
「え……。友人に『拷問を受け続ける魔法を体験しろ』、と言うのはおかしくないか?」
「自分で自分にかけるものではないもの。」
「それはそうだが、受けたいと言う奴が普通いると思うか?」
「居ないわね。」
「だろうな。私もお断りだ。」
とのことなので、エルーファセが精神的に本当は弱いということで終わらせた。
そして1週間エルーファセを牢にて放置し、仕事がひと段落ついたエフェンと共に久しぶりに様子を見に行くと……
「よくも……ヴァリフィア王妃………許すものか…!」
「おっ…!戻っているな。」
「!エフェン大臣。」
「思っていたよりも、君が精神的に脆くて驚いたよ。完全に壊れなくて良かったね。」
「……何も考えられなくなっていただけですよ。」
「そうか。今日は君の処罰について確定したから、伝えに来たのさ。国王陛下並びに王妃陛下の3人で決めた事だから、覆らないと思うがいい。罰が軽くなることすら無いぞ。」
私はエルーファセから見えない位置にて、会話だけを聞くことにした。
ちなみにだが、エルーファセの罪は……
上級貴族であり魔法大臣のエフェン・アーリグェーの殺人未遂、
報告書の改ざん、近衛騎士団への不当な対応、
などである。
宮廷魔法師と近衛騎士団は同格の存在なので、互いの対応がどのようなものであったとしても、度を過ぎていない限りは罪に問われない。
そう、度を過ぎていない限りは……。
この件は国王であるディルジアが罪としたので、誰も何も言わない……言えないのである。
そもそも周囲はエルーファセの行動を問題視していたので、今回捕まって良かったと思っているだろう。
この国、ツィレイル王国では、処罰に関して2種類の決定方法がある。
1つは前世の日本のように、裁判を行うこと。
そして2つ目は国王が決めるものだ。
後者の場合は王家が関わっている、または王家に近しい上位貴族が関わっている場合に限る。
ただし国王自身が罪を犯した場合は……、これは言わないでいた方が良いだろう。
国王だからどうとでもなるということなのだ…。
今回は私が関わっている為、国王が処罰を決めることとなった。
「そうですか。」
「余裕そうだな。その余裕が何時まで続くか楽しみだ。」
「……それはどういう意味だ…?」
「処罰は、私の好きにして良いというものだからさ。」
「…はい?」
「魔法をかけようが拷問しようが、死なない限り何しても構わないと言われていてね。」
「…っ!」
『拷問』と聞いたエルーファセの表情が、恐怖に染まっていく。
やはり完全に立ち直ったわけではなかったようだ。
笑顔でエルーファセに言うエフェンも怖いが…。
「私だって暇じゃない。毎日君に何かをするわけではないが……、覚悟しておくんだな。」
「……私をどうするつもりです?」
「さぁね。前にも言ったが、私はヴァリフィア陛下ほど優しくはない。それだけ伝えておくよ。」
「……。」
「さて、これは今日の分だ。たっぷりと楽しんでくれ。」
「…っ!?あ、あぁぁあぁ……!」
「たったの1分耐えるだけだ。頑張ってくれよ。」
そう言い残し、その場を去るエフェン。
私には、エルーファセに何の魔法をかけたのか分かった。
1日目から?と言いたくなるような魔法だ。
まだ1分なだけマシかもしれないが、私だったら死にたいと思うかもしれない…。
「幻覚魔法とはいえ、エルーファセに同情したくなるわね…。」
「魔法の内容が分かったのか?」
「無論よ。逆に見抜けないとでも?」
「あはは…それもそうか。しかし、まだ1日目だぞ。」
「あれより酷いことってあるの…?」
「あるだろう。時間を長くすることも出来るしな。」
「最悪ね……。まぁ彼の自業自得だけれど。」
エフェンがエルーファセにかけた魔法を説明すると……
『大量の虫に体を食べられる』
ただそれだけだ。
しかし、これがいかに恐ろしいことなのかは、言わずとも分かるだろう。
エフェンの容赦のなさが、垣間見えている…。
「とりあえず一件落着、だな。」
「ええ、そうね。」
「これからこの国もより良くなるだろう。ディルも頑張っているしな。」
「私もディアを手伝いたいのだけれど、サールズに止められるのよね…。」
「あははっ。サールズは厳しいからな。」
私はディルジアを手伝おうと思い、何か出来ることは無いかと聞くとサールズは決まって、
『大丈夫ですよ。そうですよね、国王陛下…?』
と笑顔で言うのだ。
そしてディルジアは渋々『ああ……。』とだけ返すので、私はいつも引き下がることになっている。
「さて、私は戻るわね。今回はエルーファセの状態が知りたかったから同行したけれど、問題なさそうだもの。」
「問題が無いわけではないと思うが…。」
「これからはエフェンがするのだから、加減を間違えないようにね?」
「分かっているさ。しかし、ヴァリフィアに言われたくはないな。」
「あれほど精神が弱いなんて思ってもいなかったのだから、仕方ないじゃない。」
「……それもそうだな。」
「また何かあれば連絡してほしいわ。」
「了解。」
そうして、宮廷魔法師団長・エルーファセの件は終わりを告げたのだった。
壊れることは無いと思っていたが、もしもの場合に備え、言っておくべきだった。
……ん?もしもの場合って………まさか…?
そんなことはないはずなのだが…。
「えぇっと……エルーファセは大丈夫よね…?壊れていないわよね?」
「精神的に疲労は見えるが、喋ることは出来るし問題は無い。私を見ても目を逸らすようになり、前よりも大人しくなったがな。」
「え、あのハゲが?!エフェンを前にして何も言わないの!?」
「だから何をしたのか聞いているんだ!」
「あ、あははは…。」
「笑って誤魔化すな!……まったく…。」
私はエルーファセに魔法をかけたことを伝えた。
その効果も全て。
それを聞いたエフェンはため息をついた。
「はぁ……。しかし1時間で無理だったのか。」
「私だって我慢したのよ?エフェンを悪く言うから、本当は1日に感じるようにしようと思ったもの。」
「……ヴァリフィアが友人で良かったよ…。」
「普通、1時間程度なら私に怒りを覚えて終わりよね?その先はエフェンに任せようと思っていたのに…。」
「ヴァリフィアの考える拷問がどれほどのものかは知らない(知りたくもない)が、エルーファセにとって最悪なものだったんだろうさ。反抗心を失うほどにね。」
エフェンの言う通りなのだろう。
しかしそこまで酷い拷問ではなかったと思うのだが…。
鞭打ちやその他あまり言わない方が良いもの……、前世から知っている拷問をイメージした。
耐えられないという程のものではないはず。
誰も自分から受けたいとは微塵も思わないだろうが。
「そんなに酷かったかしら…。エフェン、1回受けてみない?」
「え……。友人に『拷問を受け続ける魔法を体験しろ』、と言うのはおかしくないか?」
「自分で自分にかけるものではないもの。」
「それはそうだが、受けたいと言う奴が普通いると思うか?」
「居ないわね。」
「だろうな。私もお断りだ。」
とのことなので、エルーファセが精神的に本当は弱いということで終わらせた。
そして1週間エルーファセを牢にて放置し、仕事がひと段落ついたエフェンと共に久しぶりに様子を見に行くと……
「よくも……ヴァリフィア王妃………許すものか…!」
「おっ…!戻っているな。」
「!エフェン大臣。」
「思っていたよりも、君が精神的に脆くて驚いたよ。完全に壊れなくて良かったね。」
「……何も考えられなくなっていただけですよ。」
「そうか。今日は君の処罰について確定したから、伝えに来たのさ。国王陛下並びに王妃陛下の3人で決めた事だから、覆らないと思うがいい。罰が軽くなることすら無いぞ。」
私はエルーファセから見えない位置にて、会話だけを聞くことにした。
ちなみにだが、エルーファセの罪は……
上級貴族であり魔法大臣のエフェン・アーリグェーの殺人未遂、
報告書の改ざん、近衛騎士団への不当な対応、
などである。
宮廷魔法師と近衛騎士団は同格の存在なので、互いの対応がどのようなものであったとしても、度を過ぎていない限りは罪に問われない。
そう、度を過ぎていない限りは……。
この件は国王であるディルジアが罪としたので、誰も何も言わない……言えないのである。
そもそも周囲はエルーファセの行動を問題視していたので、今回捕まって良かったと思っているだろう。
この国、ツィレイル王国では、処罰に関して2種類の決定方法がある。
1つは前世の日本のように、裁判を行うこと。
そして2つ目は国王が決めるものだ。
後者の場合は王家が関わっている、または王家に近しい上位貴族が関わっている場合に限る。
ただし国王自身が罪を犯した場合は……、これは言わないでいた方が良いだろう。
国王だからどうとでもなるということなのだ…。
今回は私が関わっている為、国王が処罰を決めることとなった。
「そうですか。」
「余裕そうだな。その余裕が何時まで続くか楽しみだ。」
「……それはどういう意味だ…?」
「処罰は、私の好きにして良いというものだからさ。」
「…はい?」
「魔法をかけようが拷問しようが、死なない限り何しても構わないと言われていてね。」
「…っ!」
『拷問』と聞いたエルーファセの表情が、恐怖に染まっていく。
やはり完全に立ち直ったわけではなかったようだ。
笑顔でエルーファセに言うエフェンも怖いが…。
「私だって暇じゃない。毎日君に何かをするわけではないが……、覚悟しておくんだな。」
「……私をどうするつもりです?」
「さぁね。前にも言ったが、私はヴァリフィア陛下ほど優しくはない。それだけ伝えておくよ。」
「……。」
「さて、これは今日の分だ。たっぷりと楽しんでくれ。」
「…っ!?あ、あぁぁあぁ……!」
「たったの1分耐えるだけだ。頑張ってくれよ。」
そう言い残し、その場を去るエフェン。
私には、エルーファセに何の魔法をかけたのか分かった。
1日目から?と言いたくなるような魔法だ。
まだ1分なだけマシかもしれないが、私だったら死にたいと思うかもしれない…。
「幻覚魔法とはいえ、エルーファセに同情したくなるわね…。」
「魔法の内容が分かったのか?」
「無論よ。逆に見抜けないとでも?」
「あはは…それもそうか。しかし、まだ1日目だぞ。」
「あれより酷いことってあるの…?」
「あるだろう。時間を長くすることも出来るしな。」
「最悪ね……。まぁ彼の自業自得だけれど。」
エフェンがエルーファセにかけた魔法を説明すると……
『大量の虫に体を食べられる』
ただそれだけだ。
しかし、これがいかに恐ろしいことなのかは、言わずとも分かるだろう。
エフェンの容赦のなさが、垣間見えている…。
「とりあえず一件落着、だな。」
「ええ、そうね。」
「これからこの国もより良くなるだろう。ディルも頑張っているしな。」
「私もディアを手伝いたいのだけれど、サールズに止められるのよね…。」
「あははっ。サールズは厳しいからな。」
私はディルジアを手伝おうと思い、何か出来ることは無いかと聞くとサールズは決まって、
『大丈夫ですよ。そうですよね、国王陛下…?』
と笑顔で言うのだ。
そしてディルジアは渋々『ああ……。』とだけ返すので、私はいつも引き下がることになっている。
「さて、私は戻るわね。今回はエルーファセの状態が知りたかったから同行したけれど、問題なさそうだもの。」
「問題が無いわけではないと思うが…。」
「これからはエフェンがするのだから、加減を間違えないようにね?」
「分かっているさ。しかし、ヴァリフィアに言われたくはないな。」
「あれほど精神が弱いなんて思ってもいなかったのだから、仕方ないじゃない。」
「……それもそうだな。」
「また何かあれば連絡してほしいわ。」
「了解。」
そうして、宮廷魔法師団長・エルーファセの件は終わりを告げたのだった。
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