252 / 255
番外編
宮廷魔法師団長の選択①
しおりを挟む
これは、《近衛騎士団、特別強化》の後日談--
エフェンは書斎を出た後、エルーファセ宮廷魔法師団長を監視していた。
近衛騎士団の強化を終えて、ディルジアに報告に行ったその日は何事も無かったと聞いてる。
しかし問題はその翌日に起こった。
エルーファセに付けていた魔法による印が、魔法省へと向かっていたのだ。
そのことに私とエフェンは気付き、密かに様子を伺っていた。
魔法師団長であるエルーファセが魔法省に出向くことは、普通ならばおかしくはないこと。
しかし今日は彼を魔法省になど呼んでいないそうだ。
昨日の出来事があった以上、警戒しておかなければならない。
何かあってからでは遅いからである。
「クソっ…クソッ!身分が高いからと、この私を脅してきよって!昨日はあの場だったから我慢したが、今日はその必要はないだろう。元々あの2人は気に食わんかったのだ…。この私を差し置いて、魔法の頂点に立っているなどと言われていることが!全くもって不愉快極まりない。」
ブツブツ言いながら魔法省へと近付いてきている。
そこで、エフェンが話しかけに行くことになった。
私は隠れたままだ。
「……魔法省にて、奴に嫌がらせをしてやろう…。あそこならば、私がしたという可能性は低くなるはず。私はあまり魔法省に来ないのだからな!」
「へぇ…。この私に喧嘩を売る気かい?」
「なっ…!?」
「どうも、エルーファセ魔法師団長。昨日ぶりだね。」
「こ、これはこれはエフェン大臣…。」
「魔法省に何用だ?」
エフェンは少し睨みつつ、低い声で問う。
するとエルーファセは後ろに大きく飛び、距離をとった
構えるようなその姿勢に、エフェンは察した。
「ほう?私とやり合う気か。」
「今は貴方1人でしょう。ヴァリフィア陛下が居られるなら勝ち目はありませんが、エフェン大臣だけならば私にも勝機はあるのですよ。」
「そうか。ならば相手をしてやろう。万一にもこの私に勝てることなどないと、理解させてやる。」
エフェンは密かに魔法で『隔離障壁』を張り、周囲から見えず、影響も与えないようにした。
つまりこの障壁が張られたことに気付きもしていないエルーファセは、始まる前から負けているも同然なのだ。
なのに自信ありげなエルーファセ。
その様子にエフェンは呆れるしかなかった。
「はぁ……何故勝てると思っているんだろうな…。」
「何を言っているのですか?さっさと始めます…よ!」
そう言うと、エルーファセは風魔法の魔法弾を撃ってきた。
直撃すれば人を殺せる威力があるものだ。
エフェンはそれを難なく躱すと、お返しとばかりに炎魔法を放つ。
それを結界で防ぎ、次は氷魔法と炎魔法を撃ってきた。
「二重詠唱か…。まぁ宮廷魔法師団長なら、それくらい出来て当然か。【落ちろ】。」
【落ちろ】と言った瞬間に、2つの魔法は地面に叩きつけられた。
何が起きたのか分からないエルーファセは、驚きで固まっている。
エフェンが発動した魔法は『呪言』という呪系魔法だ。
ただし、強力な魔法には弱点がある。
自分より強い者に呪系魔法を放つ、或いはかけた際、自分にそのまま返ってくるのだ。
自身とその者に圧倒的な差がある場合は、何倍にも膨れ上がってしまう。
しかしエフェンとエルーファセの力量は雲泥の差である。
「な、何をした…?」
「呪系魔法『呪言』。普通は人にかけたりする魔法だが、こういう使い方もあるのさ。まぁ、君が私やヴァリフィア陛下に適うわけがないがな。」
「くっ…。」
しばらく戦闘は続いた。
実を言えば、エフェンが実力を知るために適当に受け流していただけなのだが。
その様子を見て、私は1つ思ったことがある。
「……あのハゲって、思っていたより弱いのね…。」
なるべく全力を出してもらえるようエフェンがエルーファセを挑発しているが、見ている限りの実力では、今の近衛騎士団・団長より弱いだろう。
「その程度か?」
「黙れ!ここで私はお前に勝たなければならないのだ!」
「負ければ人生終わったも同然だから?」
「うるさい……うるさい うるさい うるさい!」
「はぁ…この程度で感情的になるとは。」
「散々好き勝手なことを言ってくれた礼だ。私の最強の魔法を受けるが良い!」
「それは楽しみだ。」
エフェンが笑顔で言ったのに対し、エルーファセはより怒りに満ちている。
その勢いで、エルーファセは強力な魔法の詠唱の言葉を紡いでいった。
そんなことをしている間に倒すことは用意だが、あえてエフェンは待っていた。
心を折るつもりだろうか。
「これが……私の本気だ…!」
確かに強力な魔法だ。
しかしその程度では……
「なぁっ!?」
バシュ!
という音と共に、魔法が直撃したエフェンが普通に立っていた。
結界で防いだのだ。
逆に防げない方がおかしい。
そして今度はエルーファセに近づいて行く。
「弱すぎる。その程度で私に勝てると思っているとは……心底見損なった。」
「くっ……まだだ!」
「もう諦めなよ。」
「お前さえいなければ…私は…!お前さえ………っ…!?」
(あらあら、本気で怒ってる。気持ちは分からなくもないけれどね…。)
エフェンは殺気を纏い、エルーファセを見下ろす。
元々身長差があるが故に、より恐怖に震えることになっているだろう。
全て自業自得だ。
これまでの自らの行いに対する報いである。
「…黙れ。お前は俺を侮り、1人なら勝てると考えた。だが現実はどうだ?」
「……っ…!」
「全く歯が立たないと、その馬鹿な頭脳で理解したか?悪いが、俺はヴァリフィアほど優しくはないんでな。死にたいと思える地獄を、これから味わえばいい。」
(怒っていると思っていたけど、冷静で良かったわ。)
エルーファセはガクガクと震え、そのまま気を失った。
私は隠れていた場所からエフェンの元まで移動した。
「怒りに飲まれていないか心配したけれど、『俺』と言っているくらいには冷静だったのね。」
「当たり前だ。怒りは敗北の元でもある。何事も冷静に対処するのが私だと、知っているだろう?」
エフェンは相手を脅す時、一人称を変える。
普段は『私』だが、怒るような姿を見せ、『俺』と言ったのならばかなり恐ろしく感じるだろう。
言葉だけで、それほどの力があるのだ。
「ええ。無論、しっているわよ。さて、このハゲは任せるわ。私はディアに報告してくるから。」
「分かった。私も片付いた後に詳細を報告しに行くとするよ。」
「了解よ。ではまた。」
そうして、私は国王・ディルジアの書斎へと転移したのだった。
エフェンは書斎を出た後、エルーファセ宮廷魔法師団長を監視していた。
近衛騎士団の強化を終えて、ディルジアに報告に行ったその日は何事も無かったと聞いてる。
しかし問題はその翌日に起こった。
エルーファセに付けていた魔法による印が、魔法省へと向かっていたのだ。
そのことに私とエフェンは気付き、密かに様子を伺っていた。
魔法師団長であるエルーファセが魔法省に出向くことは、普通ならばおかしくはないこと。
しかし今日は彼を魔法省になど呼んでいないそうだ。
昨日の出来事があった以上、警戒しておかなければならない。
何かあってからでは遅いからである。
「クソっ…クソッ!身分が高いからと、この私を脅してきよって!昨日はあの場だったから我慢したが、今日はその必要はないだろう。元々あの2人は気に食わんかったのだ…。この私を差し置いて、魔法の頂点に立っているなどと言われていることが!全くもって不愉快極まりない。」
ブツブツ言いながら魔法省へと近付いてきている。
そこで、エフェンが話しかけに行くことになった。
私は隠れたままだ。
「……魔法省にて、奴に嫌がらせをしてやろう…。あそこならば、私がしたという可能性は低くなるはず。私はあまり魔法省に来ないのだからな!」
「へぇ…。この私に喧嘩を売る気かい?」
「なっ…!?」
「どうも、エルーファセ魔法師団長。昨日ぶりだね。」
「こ、これはこれはエフェン大臣…。」
「魔法省に何用だ?」
エフェンは少し睨みつつ、低い声で問う。
するとエルーファセは後ろに大きく飛び、距離をとった
構えるようなその姿勢に、エフェンは察した。
「ほう?私とやり合う気か。」
「今は貴方1人でしょう。ヴァリフィア陛下が居られるなら勝ち目はありませんが、エフェン大臣だけならば私にも勝機はあるのですよ。」
「そうか。ならば相手をしてやろう。万一にもこの私に勝てることなどないと、理解させてやる。」
エフェンは密かに魔法で『隔離障壁』を張り、周囲から見えず、影響も与えないようにした。
つまりこの障壁が張られたことに気付きもしていないエルーファセは、始まる前から負けているも同然なのだ。
なのに自信ありげなエルーファセ。
その様子にエフェンは呆れるしかなかった。
「はぁ……何故勝てると思っているんだろうな…。」
「何を言っているのですか?さっさと始めます…よ!」
そう言うと、エルーファセは風魔法の魔法弾を撃ってきた。
直撃すれば人を殺せる威力があるものだ。
エフェンはそれを難なく躱すと、お返しとばかりに炎魔法を放つ。
それを結界で防ぎ、次は氷魔法と炎魔法を撃ってきた。
「二重詠唱か…。まぁ宮廷魔法師団長なら、それくらい出来て当然か。【落ちろ】。」
【落ちろ】と言った瞬間に、2つの魔法は地面に叩きつけられた。
何が起きたのか分からないエルーファセは、驚きで固まっている。
エフェンが発動した魔法は『呪言』という呪系魔法だ。
ただし、強力な魔法には弱点がある。
自分より強い者に呪系魔法を放つ、或いはかけた際、自分にそのまま返ってくるのだ。
自身とその者に圧倒的な差がある場合は、何倍にも膨れ上がってしまう。
しかしエフェンとエルーファセの力量は雲泥の差である。
「な、何をした…?」
「呪系魔法『呪言』。普通は人にかけたりする魔法だが、こういう使い方もあるのさ。まぁ、君が私やヴァリフィア陛下に適うわけがないがな。」
「くっ…。」
しばらく戦闘は続いた。
実を言えば、エフェンが実力を知るために適当に受け流していただけなのだが。
その様子を見て、私は1つ思ったことがある。
「……あのハゲって、思っていたより弱いのね…。」
なるべく全力を出してもらえるようエフェンがエルーファセを挑発しているが、見ている限りの実力では、今の近衛騎士団・団長より弱いだろう。
「その程度か?」
「黙れ!ここで私はお前に勝たなければならないのだ!」
「負ければ人生終わったも同然だから?」
「うるさい……うるさい うるさい うるさい!」
「はぁ…この程度で感情的になるとは。」
「散々好き勝手なことを言ってくれた礼だ。私の最強の魔法を受けるが良い!」
「それは楽しみだ。」
エフェンが笑顔で言ったのに対し、エルーファセはより怒りに満ちている。
その勢いで、エルーファセは強力な魔法の詠唱の言葉を紡いでいった。
そんなことをしている間に倒すことは用意だが、あえてエフェンは待っていた。
心を折るつもりだろうか。
「これが……私の本気だ…!」
確かに強力な魔法だ。
しかしその程度では……
「なぁっ!?」
バシュ!
という音と共に、魔法が直撃したエフェンが普通に立っていた。
結界で防いだのだ。
逆に防げない方がおかしい。
そして今度はエルーファセに近づいて行く。
「弱すぎる。その程度で私に勝てると思っているとは……心底見損なった。」
「くっ……まだだ!」
「もう諦めなよ。」
「お前さえいなければ…私は…!お前さえ………っ…!?」
(あらあら、本気で怒ってる。気持ちは分からなくもないけれどね…。)
エフェンは殺気を纏い、エルーファセを見下ろす。
元々身長差があるが故に、より恐怖に震えることになっているだろう。
全て自業自得だ。
これまでの自らの行いに対する報いである。
「…黙れ。お前は俺を侮り、1人なら勝てると考えた。だが現実はどうだ?」
「……っ…!」
「全く歯が立たないと、その馬鹿な頭脳で理解したか?悪いが、俺はヴァリフィアほど優しくはないんでな。死にたいと思える地獄を、これから味わえばいい。」
(怒っていると思っていたけど、冷静で良かったわ。)
エルーファセはガクガクと震え、そのまま気を失った。
私は隠れていた場所からエフェンの元まで移動した。
「怒りに飲まれていないか心配したけれど、『俺』と言っているくらいには冷静だったのね。」
「当たり前だ。怒りは敗北の元でもある。何事も冷静に対処するのが私だと、知っているだろう?」
エフェンは相手を脅す時、一人称を変える。
普段は『私』だが、怒るような姿を見せ、『俺』と言ったのならばかなり恐ろしく感じるだろう。
言葉だけで、それほどの力があるのだ。
「ええ。無論、しっているわよ。さて、このハゲは任せるわ。私はディアに報告してくるから。」
「分かった。私も片付いた後に詳細を報告しに行くとするよ。」
「了解よ。ではまた。」
そうして、私は国王・ディルジアの書斎へと転移したのだった。
28
お気に入りに追加
1,397
あなたにおすすめの小説


疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!
ミミリン
恋愛
小学校教師として長年勤めた独身の皐月(さつき)。
退職間近で突然異世界に転生してしまった。転生先では醜いどうしようもない貴族令嬢リリア・アルバになっていた!
私を陥れようとする兄から逃れ、
不器用な大人たちに助けられ、少しずつ現世とのギャップを埋め合わせる。
逃れた先で出会った訳ありの美青年は何かとからかってくるけど、気がついたら成長して私を支えてくれる大切な男性になっていた。こ、これは恋?
異世界で繰り広げられるそれぞれの奮闘ストーリー。
この世界で新たに自分の人生を切り開けるか!?

〘完〙前世を思い出したら悪役皇太子妃に転生してました!皇太子妃なんて罰ゲームでしかないので円満離婚をご所望です
hanakuro
恋愛
物語の始まりは、ガイアール帝国の皇太子と隣国カラマノ王国の王女との結婚式が行われためでたい日。
夫婦となった皇太子マリオンと皇太子妃エルメが初夜を迎えた時、エルメは前世を思い出す。
自著小説『悪役皇太子妃はただ皇太子の愛が欲しかっただけ・・』の悪役皇太子妃エルメに転生していることに気付く。何とか初夜から逃げ出し、混乱する頭を整理するエルメ。
すると皇太子の愛をいずれ現れる癒やしの乙女に奪われた自分が乙女に嫌がらせをして、それを知った皇太子に離婚され、追放されるというバッドエンドが待ち受けていることに気付く。
訪れる自分の未来を悟ったエルメの中にある想いが芽生える。
円満離婚して、示談金いっぱい貰って、市井でのんびり悠々自適に暮らそうと・・
しかし、エルメの思惑とは違い皇太子からは溺愛され、やがて現れた癒やしの乙女からは・・・
はたしてエルメは円満離婚して、のんびりハッピースローライフを送ることができるのか!?

オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。

成り上がり令嬢暴走日記!
笹乃笹世
恋愛
異世界転生キタコレー!
と、テンションアゲアゲのリアーヌだったが、なんとその世界は乙女ゲームの舞台となった世界だった⁉︎
えっあの『ギフト』⁉︎
えっ物語のスタートは来年⁉︎
……ってことはつまり、攻略対象たちと同じ学園ライフを送れる……⁉︎
これも全て、ある日突然、貴族になってくれた両親のおかげねっ!
ーー……でもあのゲームに『リアーヌ・ボスハウト』なんてキャラが出てた記憶ないから……きっとキャラデザも無いようなモブ令嬢なんだろうな……
これは、ある日突然、貴族の仲間入りを果たしてしまった元日本人が、大好きなゲームの世界で元日本人かつ庶民ムーブをぶちかまし、知らず知らずのうちに周りの人間も巻き込んで騒動を起こしていく物語であるーー
果たしてリアーヌはこの世界で幸せになれるのか?
周りの人間たちは無事でいられるのかーー⁉︎

悪役令嬢はSランク冒険者の弟子になりヒロインから逃げ切りたい
鍋
恋愛
王太子の婚約者として、常に控えめに振る舞ってきたロッテルマリア。
尽くしていたにも関わらず、悪役令嬢として婚約者破棄、国外追放の憂き目に合う。
でも、実は転生者であるロッテルマリアはチートな魔法を武器に、ギルドに登録して旅に出掛けた。
新米冒険者として日々奮闘中。
のんびり冒険をしていたいのに、ヒロインは私を逃がしてくれない。
自身の目的のためにロッテルマリアを狙ってくる。
王太子はあげるから、私をほっといて~
(旧)悪役令嬢は年下Sランク冒険者の弟子になるを手直ししました。
26話で完結
後日談も書いてます。

強すぎる力を隠し苦悩していた令嬢に転生したので、その力を使ってやり返します
天宮有
恋愛
私は魔法が使える世界に転生して、伯爵令嬢のシンディ・リーイスになっていた。
その際にシンディの記憶が全て入ってきて、彼女が苦悩していたことを知る。
シンディは強すぎる魔力を持っていて、危険過ぎるからとその力を隠して生きてきた。
その結果、婚約者のオリドスに婚約破棄を言い渡されて、友人のヨハンに迷惑がかかると考えたようだ。
それなら――この強すぎる力で、全て解決すればいいだけだ。
私は今まで酷い扱いをシンディにしてきた元婚約者オリドスにやり返し、ヨハンを守ろうと決意していた。

婚約者を奪い返そうとしたらいきなり溺愛されました
宵闇 月
恋愛
異世界に転生したらスマホゲームの悪役令嬢でした。
しかも前世の推し且つ今世の婚約者は既にヒロインに攻略された後でした。
断罪まであと一年と少し。
だったら断罪回避より今から全力で奪い返してみせますわ。
と意気込んだはいいけど
あれ?
婚約者様の様子がおかしいのだけど…
※ 4/26
内容とタイトルが合ってないない気がするのでタイトル変更しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる