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番外編
ヒロイン誘拐事件④
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「わっ!ここは……」
「静かに!気付かれてはいけないのよ。」
「も、申し訳ありません…。」
「エフェン、周囲の様子は?」
「前方のアジトらしき建物からの見張りは、目視で5人、実際は8人といったところだな。」
「外に8人……なら、問題なく突破出来るわね。あとは、中に何人いるかということだけれど…。少し集中するから、警戒をよろしく頼むわ。」
「了解。」
そう言って、私は生命探知と魔力感知を建物内に集中させて行う。
勿論、魔法を使っていることが相手に感づかれないよう、魔法の隠蔽もしている。
--魔力反応を見る限り、目立った者はいなかった。
人数は23人。見張りとの合計で31人だ。
「終わったわ。中にいるのは全員で23人。特に魔力が強いのは2人ね。恐らく盗賊団の頭と側近といったところでしょう。」
「了解だ。」
「承知しました。それで、どう突破するのですか?」
「正面突破以外に有り得ないわね。」
「……え?」
「ん?」
「いやいや!正面突破せずとも、ヴァリフィア陛下の転移魔法があれば、盗賊団の頭の場所へ直接行けますよね!?」
「確かに、私が直接転移魔法で移動し、その他の盗賊達はエフェンやエールズに任せてもいいでしょう。」
「では!」
「だけど!」
「っ!?」
「それでは面白くないわ。」
「面白く…ない……?」
「ええ。どうせなら、少し楽しみたいでしょう?相手の驚く顔も見てみたいわ。」
「……王妃陛下は、相変わらず性格が悪いですね…。あっ!失礼致しました…。」
「ふふっ、気にしてないわ。否定はできないもの。さて、エフェン。」
「ああ。」
私とエフェンは変身魔法を使い、髪の色や長さを変える。
すでに全くの別人だ。
エールズは私達を驚いた顔で見ている。
「そんなことをする必要があるのか、という顔をしているな。」
「当然です、エフェン様。わざわざこのようなことをせずとも…。」
「演出、というものも大事なのさ。」
「まさか…エフェン様も……。」
「ヴァリフィアと同じさ。」
そう言ってエフェンはエールズに向けてウィンクをする。
エールズは呆れている様子。
たまには息抜きも必要なのだ。
とはいえ、これは友人の命もかかっているので、あまりふざけ過ぎてはいけないのだが。
「こんなに気を抜いていて大丈夫でしょうか……。」
「問題はないさ。」
「私は変身魔法を使用しなくても良いのですか?」
「そのままで良いわよ。--逃げられては困るから、転移は不可能な状態にしておくわ。『転移阻害結界』……さあ、始めましょう!」
「ああ!」「……はい。」
そうして、私達は盗賊団のアジトに向けて走り出した。
まずは見張りの者達を相手にしていく。
「『強制解除』!」
「なっ!?透明化が…!」
「『睡眠香』。」
エフェンが魔法を発動させると同時に、見張りをしていた盗賊達が次々と倒れていく。
眠ったのだ。
さらに私は、まとめて『魔光縛』にて抵抗を出来なくしておく。
そしてスムーズに盗賊団のアジト内へと、3人で入っていくのだった。
「静かに!気付かれてはいけないのよ。」
「も、申し訳ありません…。」
「エフェン、周囲の様子は?」
「前方のアジトらしき建物からの見張りは、目視で5人、実際は8人といったところだな。」
「外に8人……なら、問題なく突破出来るわね。あとは、中に何人いるかということだけれど…。少し集中するから、警戒をよろしく頼むわ。」
「了解。」
そう言って、私は生命探知と魔力感知を建物内に集中させて行う。
勿論、魔法を使っていることが相手に感づかれないよう、魔法の隠蔽もしている。
--魔力反応を見る限り、目立った者はいなかった。
人数は23人。見張りとの合計で31人だ。
「終わったわ。中にいるのは全員で23人。特に魔力が強いのは2人ね。恐らく盗賊団の頭と側近といったところでしょう。」
「了解だ。」
「承知しました。それで、どう突破するのですか?」
「正面突破以外に有り得ないわね。」
「……え?」
「ん?」
「いやいや!正面突破せずとも、ヴァリフィア陛下の転移魔法があれば、盗賊団の頭の場所へ直接行けますよね!?」
「確かに、私が直接転移魔法で移動し、その他の盗賊達はエフェンやエールズに任せてもいいでしょう。」
「では!」
「だけど!」
「っ!?」
「それでは面白くないわ。」
「面白く…ない……?」
「ええ。どうせなら、少し楽しみたいでしょう?相手の驚く顔も見てみたいわ。」
「……王妃陛下は、相変わらず性格が悪いですね…。あっ!失礼致しました…。」
「ふふっ、気にしてないわ。否定はできないもの。さて、エフェン。」
「ああ。」
私とエフェンは変身魔法を使い、髪の色や長さを変える。
すでに全くの別人だ。
エールズは私達を驚いた顔で見ている。
「そんなことをする必要があるのか、という顔をしているな。」
「当然です、エフェン様。わざわざこのようなことをせずとも…。」
「演出、というものも大事なのさ。」
「まさか…エフェン様も……。」
「ヴァリフィアと同じさ。」
そう言ってエフェンはエールズに向けてウィンクをする。
エールズは呆れている様子。
たまには息抜きも必要なのだ。
とはいえ、これは友人の命もかかっているので、あまりふざけ過ぎてはいけないのだが。
「こんなに気を抜いていて大丈夫でしょうか……。」
「問題はないさ。」
「私は変身魔法を使用しなくても良いのですか?」
「そのままで良いわよ。--逃げられては困るから、転移は不可能な状態にしておくわ。『転移阻害結界』……さあ、始めましょう!」
「ああ!」「……はい。」
そうして、私達は盗賊団のアジトに向けて走り出した。
まずは見張りの者達を相手にしていく。
「『強制解除』!」
「なっ!?透明化が…!」
「『睡眠香』。」
エフェンが魔法を発動させると同時に、見張りをしていた盗賊達が次々と倒れていく。
眠ったのだ。
さらに私は、まとめて『魔光縛』にて抵抗を出来なくしておく。
そしてスムーズに盗賊団のアジト内へと、3人で入っていくのだった。
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