【完結】私ですか?ただの令嬢です。

凛 伊緒

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まだ警戒されてる?

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1回目の公演が終わり、舞台裏ではクラスメイト達が賑わっていた。
成功を喜びあっている。
あと3回はあるのだが…。
そんな時、拍手をしながら何者かが歩いてくる音が聞こえた。


「見事だったよ。教師並びに貴族の方々やその他の観客も、賞賛を口にしていたぞ。」

「スフレ先生。」

「皆良くやったな。驚いたと思うが、国王陛下もご覧になられていた。しかし今日の1回目だけだ。とはいえ気は抜くなよ。最後までやりきるようにな。」

「「「はいっ!」」」

「よろしい!ここから数時間空く。自由行動に移ってくれ。ただし、次の公演までに集合しておくように。」

「「「分かりました。」」」

「では私も失礼しよう。それと、ヴァリフィア令嬢、エフェン令息、ディルジア殿下の3名は、私についてきてくれ。」

「「「はい。」」」


私は国王陛下の元へ行くのだと予想した。
そしてそれは的中する。
学園の来客室にて、国王陛下が座って待っていた。


「失礼します、陛下。お呼びされた3名を連れて参りました。」

「ご苦労、スフレ。下がって良いぞ。」

「はっ。失礼致します。」


スフレは退出し、私達3人、国王陛下とその側近の5人のみとなった。
話の話題は決まっている。
パフォーマンスについてだろう。


「さて、そなたら3人を呼んだのは他でもない。さきの公演、見事なものだったと言わせてもらおう。」

「ありがたきお言葉にございます。」

「うむ。前代未聞の魔法による演出は、これから取り入れる者が増えることだろう。最後の『花火』とやらも美しいものだった。ぜひ王国誕生祭などでも使用したい。」

「……。」

「余が何を言いたいのか、分かったようだな。」

「『花火』という魔法を、宮廷魔法師に教えてほしい…ということでしょか。」

「その通りだ。色々と落ち着いた時で構わぬ。頼めるか?」

「陛下の望みとあらば。」

「ではよろしく頼む。日時などはそちらで決めてから報告してくれれば良い。余の所へ直接転移することも許そう。」

「感謝致します。ではこちらで予定が決まり次第、報告に参らせていただきます。」

「うむ。」

「失礼致します。」


来客室を出た後、ディルジアが何かを言いかけては口を閉じてを繰り返していた。
明らかに何かを言いたそうにしているのだが。


「殿下。そろそろ何を申したいのか、おっしゃっていただけませんか?今は3人しかいないのですから。」

「……。」

「強制的に吐かせますよ?」

「ああ、待った待った!言うから、言うから!怖いことを言うのはよしてくれ…。」

「分かりました。それで、どうなされたのですか。」

「陛下に頼まれたのは良いけど、僕は『花火』が使用できないと思ってさ。多分だけど、陛下は僕も使えると思っているんだ。」

「なるほど。ならば私とエフェンで行きます。殿下のことは私からお伝えしておきましょう。」

「なっ!エフェンと2人でかい!?」

「何かいけないことでもありますか?」

「大ありだよ!ヴァリフィアがエフェンとなんて……。」

「ディル?何を想像しているのかな……?」

「いや…何でもないさ!とりあえず、僕にも『花火』を教えてくれ。宮廷魔法師達に教えるのは、それからでも大丈夫だろう?!」

「そうですね……構いませんよ。殿下が撃てるようになってからでも、遅くはならないでしょう。」

「ありがとう!」

「全く……その気は無いと言っているはずなんだがな…。」


ディルジアの睨むような視線に、エフェンは面倒だという思いを通り越して、あきれているのだった。
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