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色々あったが、文化祭当日を迎えた。
私達の公演は、午前と午後に1回ずつ。
そして既に、パフォーマンスが行われる演習場には大勢の観客が着席していた。
貴族や平民、商人などその他王国中から集まっていた。
席は貴族用と自由席に分かれていた。
そしてもう一つ……
「国王陛下が…!?」
「何故このような場所に…。」
国王陛下が私達のパフォーマンスを見に来ていたのだ。
私はエフェンに聞かされていたので知っていたが、クラスメイト達にも話しておくべきだったのだろうか。
その場の空気が、緊張に支配されてしまった。
無言で作業をしている。
「この雰囲気…変えないといけないわね。」
「そうだな……どうする?」
「貴方が励ましてあげれば良いじゃない。」
「私がそういう事を出来ないのは、君が一番理解していると思うけど?」
「あら、それはごめんなさい。私としたことが、すっかり忘れていたわ。」
「……わざとだろう。」
「ふふっ。とりあえず行きましょう。」
私とエフェンは舞台裏とも言える場所で、皆の中心に立つ。
手を叩き、注目を引いた。
「落ち着いて。国王陛下がおられるけれど、今までの練習を思い出して下さい。」
「「「はい……。」」」
「私達の目標は最高のパフォーマンスにすること。そのためにも頑張ってきたのです。国王陛下がお越し下さいましたが、我々の目標が変わることはないでしょう?」
「ヴァリフィアの言う通りです。私達は目標を達成するのみ。何より、演出を行う側が楽しまなければ、観客の皆さんに何も伝わりませんからね。」
「「「はい。」」」
「殿下…ありがとうございます。皆さん、深く考える必要はありません。全力で楽しみましょう!」
「「「おぉー!!!」」」
空気がやる気の満ちたものに変わった。
何事も楽しんですることが大切だ。
クラスメイト達もそれに気付いた様子。
そして、私達の公演が開始された。
次々と魔法が放たれていき、失敗しそうな生徒は私がフォローする。
霧状の水魔法による虹も、完璧なものだった。
そして演出は終盤へと向かう。
私とディルジアの番だ。
歓声が上がる。
私は裏からこっそりと手伝っていたので、舞台に姿を現すのはこの時が初めてとなる。
「行きますよ、殿下!」
「ええ!」
「「幻影魔法、『天翼』!!」」
私とディルジアの背から、翼が現れる。
しかしこれは幻なので、実際には何も無い。
そして浮遊魔法を使い、空を飛ぶ。
その際は『天翼』を羽ばたいているように見せる。
そっと着地をした瞬間、歓声と拍手が起こった。
手を振ってそれに応え、ディルジアはエフェンと交代した。
私は演習場を陽の光を通さないように、黒い結界で包んだ。
何が始まるのかとまたざわつきはじめた。
「ようやく見せ場だよ。」
「私も2つしか出番ないからね。」
「私は1つだぞ?まぁ締めを任されているから文句はないのだけどな。」
「そうね。さて、始めようか。」
「ああ!」
「「……『花火』、発動!!」」
結界により夜のように暗くなった演習場で、美しい火の花が咲く。
日本では祭りに定番の『花火』だ。
魔力さえあればイメージで魔法が発動するこの世界だが、『花火』を再現することは少し苦戦した。
しかし苦労した甲斐あってか、最高の演出となった。
「これで最後だ。合わせてくれよ!」
「誰にものを言っているのよ!」
私とエフェンは合わせ魔法を発動した。
花が開いた瞬間、それはフルシーネア学園の紋章が浮かび上がった。
今日一の歓声があがり、午前の公演は幕を閉じたのだった。
私達の公演は、午前と午後に1回ずつ。
そして既に、パフォーマンスが行われる演習場には大勢の観客が着席していた。
貴族や平民、商人などその他王国中から集まっていた。
席は貴族用と自由席に分かれていた。
そしてもう一つ……
「国王陛下が…!?」
「何故このような場所に…。」
国王陛下が私達のパフォーマンスを見に来ていたのだ。
私はエフェンに聞かされていたので知っていたが、クラスメイト達にも話しておくべきだったのだろうか。
その場の空気が、緊張に支配されてしまった。
無言で作業をしている。
「この雰囲気…変えないといけないわね。」
「そうだな……どうする?」
「貴方が励ましてあげれば良いじゃない。」
「私がそういう事を出来ないのは、君が一番理解していると思うけど?」
「あら、それはごめんなさい。私としたことが、すっかり忘れていたわ。」
「……わざとだろう。」
「ふふっ。とりあえず行きましょう。」
私とエフェンは舞台裏とも言える場所で、皆の中心に立つ。
手を叩き、注目を引いた。
「落ち着いて。国王陛下がおられるけれど、今までの練習を思い出して下さい。」
「「「はい……。」」」
「私達の目標は最高のパフォーマンスにすること。そのためにも頑張ってきたのです。国王陛下がお越し下さいましたが、我々の目標が変わることはないでしょう?」
「ヴァリフィアの言う通りです。私達は目標を達成するのみ。何より、演出を行う側が楽しまなければ、観客の皆さんに何も伝わりませんからね。」
「「「はい。」」」
「殿下…ありがとうございます。皆さん、深く考える必要はありません。全力で楽しみましょう!」
「「「おぉー!!!」」」
空気がやる気の満ちたものに変わった。
何事も楽しんですることが大切だ。
クラスメイト達もそれに気付いた様子。
そして、私達の公演が開始された。
次々と魔法が放たれていき、失敗しそうな生徒は私がフォローする。
霧状の水魔法による虹も、完璧なものだった。
そして演出は終盤へと向かう。
私とディルジアの番だ。
歓声が上がる。
私は裏からこっそりと手伝っていたので、舞台に姿を現すのはこの時が初めてとなる。
「行きますよ、殿下!」
「ええ!」
「「幻影魔法、『天翼』!!」」
私とディルジアの背から、翼が現れる。
しかしこれは幻なので、実際には何も無い。
そして浮遊魔法を使い、空を飛ぶ。
その際は『天翼』を羽ばたいているように見せる。
そっと着地をした瞬間、歓声と拍手が起こった。
手を振ってそれに応え、ディルジアはエフェンと交代した。
私は演習場を陽の光を通さないように、黒い結界で包んだ。
何が始まるのかとまたざわつきはじめた。
「ようやく見せ場だよ。」
「私も2つしか出番ないからね。」
「私は1つだぞ?まぁ締めを任されているから文句はないのだけどな。」
「そうね。さて、始めようか。」
「ああ!」
「「……『花火』、発動!!」」
結界により夜のように暗くなった演習場で、美しい火の花が咲く。
日本では祭りに定番の『花火』だ。
魔力さえあればイメージで魔法が発動するこの世界だが、『花火』を再現することは少し苦戦した。
しかし苦労した甲斐あってか、最高の演出となった。
「これで最後だ。合わせてくれよ!」
「誰にものを言っているのよ!」
私とエフェンは合わせ魔法を発動した。
花が開いた瞬間、それはフルシーネア学園の紋章が浮かび上がった。
今日一の歓声があがり、午前の公演は幕を閉じたのだった。
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