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忠告は受け入れましょうね?
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私は暗部の人達を連れ、瞬間移動にて国王の書斎に転移した。
国王陛下は驚き、目を見開いている。
口をぱくぱくさせているが、声が出ていないので何を言いたいのか分からなかった。
「突然の訪問、誠に申し訳ございません。状況が状況ですので、直接転移するのが早いと判断致しました。無礼を謝罪致します。」
私は頭を下げる。
隣りのエフェンも同様だ。
国王陛下は落ち着きを取り戻し、大きく呼吸してから言葉を発した。
「気にするな。咎めるつもりはない。」
「感謝致します。早速ですが、本題に入らせていただきます。ですが、何の事かはこの光景を見てお分かりでしょう。」
「……そうだな。」
「ディルジア殿下から私共の忠告はお聞きしたはずですが、何をなさっているのですか?」
「っ……。まさか脅される側になるとはな……。」
「あの魔石を王城にて鑑定する、或いは王城近くに移動させようとしたのではないでしょうか。」
「…その通りだ。」
私の予想は的中した。
魔石の解明が進んでいない中、あの虹色の魔石を調べることが出来るとでも思っているのだろうか。
魔石が魔力の塊であることは、私とエフェンのみ知っている。
ディルジアにすら伝えていない内容だった。
そんな一般常識では謎多き魔石が、さらに虹色となって埋まっているのだ。
掘り起こせば何か起きるとは考えないのか。
少し怒りが込み上げてしまうが、私はぐっと押し殺した。
「魔石についての研究は、どこまで進んでいるのですか?」
「正直な話、属性を持つこと以外は何も解っていない。」
「では魔石の正体などは解明されていない、という事ですね。」
「エフェンの言う通りだ。どうなれば魔石が出来るのか、何から出来ているのか。何も分からない。」
「なるほど…。」
私はエフェンとアイコンタクトを取る。
そして暗部10名に向けて、一切の音を通さない音声遮断結界を張った。
会話を聞かれないようにするためだ。
ここからは国王陛下と側近、私とエフェンの4人のみの会話となる。
「魔石については、私とエフェン様で調べさせていただきました。」
「なっ…。」
「ここからは私が説明致しましょう。魔石の正体はいたってシンプルなものです。『魔力の塊』。魔力が1つに固まり、石のようになったものが魔石となります。」
エフェンはその後も説明を続け、全てを話した。
途中、陛下の側近がメモを取ろうとしたが、そうはさせなかった。
事実を残されては困るからだ。
この発見により、魔石を量産されては戦争に繋がりかねない。
魔石の木ですら、貴族には極一部にしか知らされていない。
隣国との戦争の声が上がる可能性があるからだ。
「そこまで分かっていたとは……。流石は賢華と情報屋の2人だな…。2人で解明したのか?」
「はい。おっしゃる通りです。」
エフェンは「えっ!?」という目で私を見てきたが、私は少し首を振った。
「もう一度忠告致します。あの虹色の魔石については手を出してはなりません。魔石を解明した私達だからこそ、この言葉の重みが分かるかと思います。王城へと持ち帰り、王国が滅んでも良いと言うのならばお好きにどうぞ。」
「仮に持ち帰り、何かあったとしても私共は助けません。貴族とはいえ、忠告を無視するような国に仕える義理はありませんから。」
「……分かった。その忠告を受け入れよう。」
「陛下のお言葉、信じます。」
私は結界を解き、魔法使用不可の拘束も解いた。
国王陛下に一礼し、エフェンと共に書斎をあとにするのだった。
国王陛下は驚き、目を見開いている。
口をぱくぱくさせているが、声が出ていないので何を言いたいのか分からなかった。
「突然の訪問、誠に申し訳ございません。状況が状況ですので、直接転移するのが早いと判断致しました。無礼を謝罪致します。」
私は頭を下げる。
隣りのエフェンも同様だ。
国王陛下は落ち着きを取り戻し、大きく呼吸してから言葉を発した。
「気にするな。咎めるつもりはない。」
「感謝致します。早速ですが、本題に入らせていただきます。ですが、何の事かはこの光景を見てお分かりでしょう。」
「……そうだな。」
「ディルジア殿下から私共の忠告はお聞きしたはずですが、何をなさっているのですか?」
「っ……。まさか脅される側になるとはな……。」
「あの魔石を王城にて鑑定する、或いは王城近くに移動させようとしたのではないでしょうか。」
「…その通りだ。」
私の予想は的中した。
魔石の解明が進んでいない中、あの虹色の魔石を調べることが出来るとでも思っているのだろうか。
魔石が魔力の塊であることは、私とエフェンのみ知っている。
ディルジアにすら伝えていない内容だった。
そんな一般常識では謎多き魔石が、さらに虹色となって埋まっているのだ。
掘り起こせば何か起きるとは考えないのか。
少し怒りが込み上げてしまうが、私はぐっと押し殺した。
「魔石についての研究は、どこまで進んでいるのですか?」
「正直な話、属性を持つこと以外は何も解っていない。」
「では魔石の正体などは解明されていない、という事ですね。」
「エフェンの言う通りだ。どうなれば魔石が出来るのか、何から出来ているのか。何も分からない。」
「なるほど…。」
私はエフェンとアイコンタクトを取る。
そして暗部10名に向けて、一切の音を通さない音声遮断結界を張った。
会話を聞かれないようにするためだ。
ここからは国王陛下と側近、私とエフェンの4人のみの会話となる。
「魔石については、私とエフェン様で調べさせていただきました。」
「なっ…。」
「ここからは私が説明致しましょう。魔石の正体はいたってシンプルなものです。『魔力の塊』。魔力が1つに固まり、石のようになったものが魔石となります。」
エフェンはその後も説明を続け、全てを話した。
途中、陛下の側近がメモを取ろうとしたが、そうはさせなかった。
事実を残されては困るからだ。
この発見により、魔石を量産されては戦争に繋がりかねない。
魔石の木ですら、貴族には極一部にしか知らされていない。
隣国との戦争の声が上がる可能性があるからだ。
「そこまで分かっていたとは……。流石は賢華と情報屋の2人だな…。2人で解明したのか?」
「はい。おっしゃる通りです。」
エフェンは「えっ!?」という目で私を見てきたが、私は少し首を振った。
「もう一度忠告致します。あの虹色の魔石については手を出してはなりません。魔石を解明した私達だからこそ、この言葉の重みが分かるかと思います。王城へと持ち帰り、王国が滅んでも良いと言うのならばお好きにどうぞ。」
「仮に持ち帰り、何かあったとしても私共は助けません。貴族とはいえ、忠告を無視するような国に仕える義理はありませんから。」
「……分かった。その忠告を受け入れよう。」
「陛下のお言葉、信じます。」
私は結界を解き、魔法使用不可の拘束も解いた。
国王陛下に一礼し、エフェンと共に書斎をあとにするのだった。
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