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魔石
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「その3つを選んだのか。意味を理解した上で選んだ様子だけど…。」
「はい。白色は結界魔法に適しており、水色は空間魔法ですね。」
「その通りだよ。黒色は……何だったかな。」
「破壊系の魔法と相性が良いようです。ただ……。」
「ん?」
「いえ、何でもありません。お気になさらずに。それにしても、改めて見るとやはり綺麗ですね…。」
「魔石、欲しい時は僕にひと声かけてくれ。」
「分かりました。……ディルジア殿下、白色の魔石をもう1つ頂けませんか?」
「どうしてだい?」
「それは言えません。ですが、すぐに分かります。」
「……そうか。では持っていくといいよ。」
「感謝致します。」
魔石を魔法で収納し、寮の近くまで戻った。
その後は2人で買い物や夕日を見に行き、暗くなる前にそれぞれ自室へと帰った。
私は魔石を見つめる。
「なるほど。この黒色の魔石……『破壊系の魔法』と相性が良いんじゃなくて、『破壊する』という行為そのものと相性が良いんだね。」
つまり、破壊なら何でも良い訳だ。
結界魔法を『破壊』する。魔法発動の為の魔法陣を『破壊』する。等
「面白い魔石ね!これを凝縮し、指輪にすれば……。ふふっ、さらに強くなれる!……ん?私って、何で強くなったんだったっけ?」
「バッドエンドを回避する為…だろう?」
「うわっ!って、何で勝手に人の部屋に転移してるのよ。」
「すまない。謝ったからいいだろう?」
「はぁ……軽いんだから…。」
急に現れたエフェン。
私の部屋への転移を、エフェンにのみ可能にしているので、結界魔法をすり抜けてくるのだ。
「それで、用件は?」
「魔石に興味が湧いてな。」
「何故私が魔石を持っていると知ったのよ…。」
「ああ、ディルが言っていたからな。今日魔石の木にヴァリフィアを連れて行く…ってな。」
「知ってたの?魔石の木のこと。」
「知ってるさ。あの木を見つけたのは、他でもない。私だからな。」
「そうだったの!?でも…興味って?」
「魔石についてだ。私では魔石だという事は分かっても、それ以上の事は分からなかった。例えば、どういった条件で魔石が生まれるのか…とかな。」
「つまり、私なら分かるかもしれないと思い、部屋に来たって訳ね。」
「ご名答だよ。」
目を輝かせて私を見つめるエフェン。
エフェンでも分からない事が、私に分かるのだろうか。
そう思っていると、扉がノックされた。
「っ!!エフェン、隠れてて!」
「ああ…!」
扉を開けると、そこに居たのはディルジアだった。
ディルジアは、開けた途端に抱きついてきた。
「で、殿下?!」
「済まない、つい抱きついてしまった。」
「このような時間に、どうなされたのですか?」
「エフェンの部屋を訪ねたんだけど、居なかってね。ヴァリフィアの方にいるかと思って。」
「私の方にも来ていませんよ。」
「そっか……じゃあ明日にしようかな。」
「はい。」
「邪魔して悪かったね。おやすみ、ヴァリフィア。」
「おやすみなさいませ、殿下。」
ディルジアが戻っていった後、部屋の中を見るとエフェンは苦笑いをしていた。
「ディルには困ったものだ。私がヴァリフィアを取ることはないと、どれだけ言えば気が済むんだか。」
「ん?」
「気にしなでくれ。さて、魔石について調べよう!」
そうして、私達は魔石を調べはじめたのだった。
「はい。白色は結界魔法に適しており、水色は空間魔法ですね。」
「その通りだよ。黒色は……何だったかな。」
「破壊系の魔法と相性が良いようです。ただ……。」
「ん?」
「いえ、何でもありません。お気になさらずに。それにしても、改めて見るとやはり綺麗ですね…。」
「魔石、欲しい時は僕にひと声かけてくれ。」
「分かりました。……ディルジア殿下、白色の魔石をもう1つ頂けませんか?」
「どうしてだい?」
「それは言えません。ですが、すぐに分かります。」
「……そうか。では持っていくといいよ。」
「感謝致します。」
魔石を魔法で収納し、寮の近くまで戻った。
その後は2人で買い物や夕日を見に行き、暗くなる前にそれぞれ自室へと帰った。
私は魔石を見つめる。
「なるほど。この黒色の魔石……『破壊系の魔法』と相性が良いんじゃなくて、『破壊する』という行為そのものと相性が良いんだね。」
つまり、破壊なら何でも良い訳だ。
結界魔法を『破壊』する。魔法発動の為の魔法陣を『破壊』する。等
「面白い魔石ね!これを凝縮し、指輪にすれば……。ふふっ、さらに強くなれる!……ん?私って、何で強くなったんだったっけ?」
「バッドエンドを回避する為…だろう?」
「うわっ!って、何で勝手に人の部屋に転移してるのよ。」
「すまない。謝ったからいいだろう?」
「はぁ……軽いんだから…。」
急に現れたエフェン。
私の部屋への転移を、エフェンにのみ可能にしているので、結界魔法をすり抜けてくるのだ。
「それで、用件は?」
「魔石に興味が湧いてな。」
「何故私が魔石を持っていると知ったのよ…。」
「ああ、ディルが言っていたからな。今日魔石の木にヴァリフィアを連れて行く…ってな。」
「知ってたの?魔石の木のこと。」
「知ってるさ。あの木を見つけたのは、他でもない。私だからな。」
「そうだったの!?でも…興味って?」
「魔石についてだ。私では魔石だという事は分かっても、それ以上の事は分からなかった。例えば、どういった条件で魔石が生まれるのか…とかな。」
「つまり、私なら分かるかもしれないと思い、部屋に来たって訳ね。」
「ご名答だよ。」
目を輝かせて私を見つめるエフェン。
エフェンでも分からない事が、私に分かるのだろうか。
そう思っていると、扉がノックされた。
「っ!!エフェン、隠れてて!」
「ああ…!」
扉を開けると、そこに居たのはディルジアだった。
ディルジアは、開けた途端に抱きついてきた。
「で、殿下?!」
「済まない、つい抱きついてしまった。」
「このような時間に、どうなされたのですか?」
「エフェンの部屋を訪ねたんだけど、居なかってね。ヴァリフィアの方にいるかと思って。」
「私の方にも来ていませんよ。」
「そっか……じゃあ明日にしようかな。」
「はい。」
「邪魔して悪かったね。おやすみ、ヴァリフィア。」
「おやすみなさいませ、殿下。」
ディルジアが戻っていった後、部屋の中を見るとエフェンは苦笑いをしていた。
「ディルには困ったものだ。私がヴァリフィアを取ることはないと、どれだけ言えば気が済むんだか。」
「ん?」
「気にしなでくれ。さて、魔石について調べよう!」
そうして、私達は魔石を調べはじめたのだった。
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