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私は道を示しません!
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「さて、皆さん行きますよ。」
「はいっ、殿下!」
「わくわくしますね!」
ディルジアの言葉で、私達は迷路内へと足を踏み入れた。
1人だけ、少し俯きながら、
「えっと…その……よろしくお願いします。」
そう言ったのは、交流中の女子学園生だ。
緊張している様子。
「そうかしこまらずに。」
「殿下のおっしゃる通りですわよ。気軽に、楽しく行きましょう。」
「あ、ありがとうございます……ディルジア殿下。ヴァリフィア様。」
私は笑顔で答える。
彼女も少し笑顔になった。
巨大迷路内は、罠が大量に設置されていた。
さらに、分岐点も沢山あった。
「殿下、どちらに進みますか?」
「ヴァリフィア、貴女の魔法で迷路の正しい道を調べ、それに従って進むのが一番早いと思うのですが…。」
「それは出来ません。」
「どうしてです?」
「スフレ先生より、私とエフェン様は身を守る魔法以外の使用を、禁止されているのです。」
「……。」
「罠の解除や、発動した罠を防ぐ行為は認められています。ですが私の魔法を使用した迷路の攻略は、きつく止められております。スフレ先生曰く、
『賢華ともあろうご令嬢にとっては、この迷路を攻略するのは簡単だろう。だからこその制限だ。無論、エフェン令息も同様にな。』とのことです。」
「先生の言う通りですね…。分かりました。迷路自体の攻略は、私達4人で頑張りましょう。」
「罠の対処はお任せを。」
私は罠を処理する事に専念する。
実を言うと初見で魔法を使った為、地図は頭に入っている。
最適なルートも。
しかし始まる前、私とエフェンはスフレに呼ばれた。
そこで先程の制限を言い渡されたのだ。
最適解を知った上での迷路攻略など面白くないので、私としても賛成だったのだが。
迷路に入ってから、1時間が経った。
少し遠回りをしたが、ゴールは近付いていた。
「皆さん、伏せて!」
「「「っ!?」」」
「あらあら、こんにちは。」
「他のチームの人ね。」
「ゴールは目前……先に辿り着かれては面白くないな。」
「邪魔をしてから行こうじゃないか!」
「賛成だぜ!」
私はこちらを攻撃してきている魔法を、魔力反応で感知した。
その為、皆に伏せさせ、魔法攻撃をかわした。
さらに、このチームは私達とやる気のようだ。
あまり戦闘はしたくない。
どちらが勝つかは明白だからだ。
私は一歩前に出る。
「こんにちは、皆さん。」
「「「!?」」」
「私達との戦闘はおすすめしませんが……貴方々がやると言うのであれば、私が1人で相手をいたしましょう。」
「『賢華』……ヴァリフィア…様。ですが!」
「やりますよ!なぁ、皆!」
「ああ!当たり前だ!」
「1人で来るというのなら、数で押し切れば問題ないわ!」
「その通りだな。」
「行くぞ!」
5人全員が、私に向かってくる。
後ろでチームメンバーが心配そうに私の名を呼ぶ声が聞こえるが、何の問題もない。
私は指を鳴らし、相手の後ろ側を転移先に、瞬間移動を発動させた。
「なっ!?」
「実力差を理解していないとは……。申し訳ありませんが、30分間、そこでじっとしていて下さいね。私達の邪魔をしようとした罰ですわよ。ではご機嫌よう。」
怪我をさせる訳には行かないので、拘束魔法を5人にかけておいた。
30分後に、自動的に解除されるようにした。
私達はその場をさり、10分後にはゴールに辿り着いた。
「あの方達は大丈夫でしょうか…。」
「心配無用ですわよ。拘束魔法がかかっている間は、あらゆる魔法を遮断する結界を張っておきましたから。身動きが取れない状況で、罠が発動したら大変ですもの。」
「それならば安心ですね。」
「やはり一番はヴァリフィア令嬢のところだったか。」
「スフレ先生。」
「……。」
「そんなに疑わなくても、一切道は教えていませんよ。」
「ならば良い。思っていたよりも早かったものでな。」
その後も続々と生徒達がゴールに辿り着いた。
最も時間がかかった生徒で、3時間だった。
こうして、最終日の迷路攻略は、終わったのだった。
「はいっ、殿下!」
「わくわくしますね!」
ディルジアの言葉で、私達は迷路内へと足を踏み入れた。
1人だけ、少し俯きながら、
「えっと…その……よろしくお願いします。」
そう言ったのは、交流中の女子学園生だ。
緊張している様子。
「そうかしこまらずに。」
「殿下のおっしゃる通りですわよ。気軽に、楽しく行きましょう。」
「あ、ありがとうございます……ディルジア殿下。ヴァリフィア様。」
私は笑顔で答える。
彼女も少し笑顔になった。
巨大迷路内は、罠が大量に設置されていた。
さらに、分岐点も沢山あった。
「殿下、どちらに進みますか?」
「ヴァリフィア、貴女の魔法で迷路の正しい道を調べ、それに従って進むのが一番早いと思うのですが…。」
「それは出来ません。」
「どうしてです?」
「スフレ先生より、私とエフェン様は身を守る魔法以外の使用を、禁止されているのです。」
「……。」
「罠の解除や、発動した罠を防ぐ行為は認められています。ですが私の魔法を使用した迷路の攻略は、きつく止められております。スフレ先生曰く、
『賢華ともあろうご令嬢にとっては、この迷路を攻略するのは簡単だろう。だからこその制限だ。無論、エフェン令息も同様にな。』とのことです。」
「先生の言う通りですね…。分かりました。迷路自体の攻略は、私達4人で頑張りましょう。」
「罠の対処はお任せを。」
私は罠を処理する事に専念する。
実を言うと初見で魔法を使った為、地図は頭に入っている。
最適なルートも。
しかし始まる前、私とエフェンはスフレに呼ばれた。
そこで先程の制限を言い渡されたのだ。
最適解を知った上での迷路攻略など面白くないので、私としても賛成だったのだが。
迷路に入ってから、1時間が経った。
少し遠回りをしたが、ゴールは近付いていた。
「皆さん、伏せて!」
「「「っ!?」」」
「あらあら、こんにちは。」
「他のチームの人ね。」
「ゴールは目前……先に辿り着かれては面白くないな。」
「邪魔をしてから行こうじゃないか!」
「賛成だぜ!」
私はこちらを攻撃してきている魔法を、魔力反応で感知した。
その為、皆に伏せさせ、魔法攻撃をかわした。
さらに、このチームは私達とやる気のようだ。
あまり戦闘はしたくない。
どちらが勝つかは明白だからだ。
私は一歩前に出る。
「こんにちは、皆さん。」
「「「!?」」」
「私達との戦闘はおすすめしませんが……貴方々がやると言うのであれば、私が1人で相手をいたしましょう。」
「『賢華』……ヴァリフィア…様。ですが!」
「やりますよ!なぁ、皆!」
「ああ!当たり前だ!」
「1人で来るというのなら、数で押し切れば問題ないわ!」
「その通りだな。」
「行くぞ!」
5人全員が、私に向かってくる。
後ろでチームメンバーが心配そうに私の名を呼ぶ声が聞こえるが、何の問題もない。
私は指を鳴らし、相手の後ろ側を転移先に、瞬間移動を発動させた。
「なっ!?」
「実力差を理解していないとは……。申し訳ありませんが、30分間、そこでじっとしていて下さいね。私達の邪魔をしようとした罰ですわよ。ではご機嫌よう。」
怪我をさせる訳には行かないので、拘束魔法を5人にかけておいた。
30分後に、自動的に解除されるようにした。
私達はその場をさり、10分後にはゴールに辿り着いた。
「あの方達は大丈夫でしょうか…。」
「心配無用ですわよ。拘束魔法がかかっている間は、あらゆる魔法を遮断する結界を張っておきましたから。身動きが取れない状況で、罠が発動したら大変ですもの。」
「それならば安心ですね。」
「やはり一番はヴァリフィア令嬢のところだったか。」
「スフレ先生。」
「……。」
「そんなに疑わなくても、一切道は教えていませんよ。」
「ならば良い。思っていたよりも早かったものでな。」
その後も続々と生徒達がゴールに辿り着いた。
最も時間がかかった生徒で、3時間だった。
こうして、最終日の迷路攻略は、終わったのだった。
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