【完結】私ですか?ただの令嬢です。

凛 伊緒

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最終日のサプライズ…?

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「二学園交流会もいよいよ最終日だ。今日は皆に楽しんでもらいたい。」

「おぉ!」

「何なに?サプライズかしら!?」

「気になるわねぇ。」

「とりあえず演習場へ移動するぞ。」


スフレの指示に従い、私達は演習場へと移動した。
入場し、目に入ってきたのは……


「何、これ……。」

「驚きだね。こんなものを1日で用意するとは。」

「本当に驚きですね。迷路に見えますが。」


演習場に巨大迷路が造られていた。
エフェンは驚きと言いつつも表情が変わっていない。
隣のディルジアは口を開けて驚いているが。
皆は驚きのあまり固まってしまっている。


「昨日の学園終わり、妙に演習場が騒がしいと思っていたんだ。まさかこれを造っていたとは。」

「エフェン様、予想していたのでは?」

「あはは、なんの事かな。」


わざとらしく両手のひらを上に向けて、肩をあげるエフェン。
中に入ると、入口でスフレが説明を始めた。


「これより、5人1組でこの迷路を攻略してもらう。
内部には、魔法による様々な罠が設置されている。罠は壊す、或いはわざと発動させても良い。クリアを目指し、あらゆる手段を取ることを許可する。
他のチームの妨害をする事は構わないが、致命傷となりうる攻撃は禁止とする。良いな。」

「「「はい。」」」

「ではチームを発表する。」


交流している学園生を含んだチームが発表されていく。
婚約者どうしは同じチームになるように構成されているようだ。


「一緒に迷路攻略ですね、ヴァリフィア。」

「はい…殿下。」


ディルジアにそう声をかけられる。
少し恥ずかしくなった。
最近話していなかった分、どう対応すればいいか迷ってしまう。


「では、始めっ!」


スフレの合図とともに、一斉に迷路内へと足を踏み入れる。
ディルジアは何故か、私の真横を歩く。
正直歩きずらい…。


「殿下、そんなに近付かなくても…。」

「君に何かあっては大変ですから。」

「周りの目もありますし、実力で言うならば私の方が上……。」


私の言葉を、ディルジアは人差し指を立てた手を口に当てて遮った。
さらに、私の耳元で、


「婚約者として、君を守るべきは私ですから。」


私はそう言われ、顔を隠す。
きっと顔が赤くなっているだろう……。
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