【完結】私ですか？ただの令嬢です。

合同授業です！

私とエフェンはクラスルームのドアを開いた。
既に私達以外の生徒は揃っているようだ。


「ヴァリフィア令嬢とエフェン令息か。これで全員揃ったな。」

「遅くなり、申し訳ございません、スレフ先生。」

「構わないさ。さて、席に着け。合同授業を始めるぞ。」

「「はい。」」


二学園合同授業が始まった。


「今日は7つの班に別れ、授業を行っていく。一応伝えておくが、実技授業は明日、演習場にて行われる予定だ。ではまず－－」


合同授業終了後、昼食時間になった。
私とユリエル、シェシュアにミエラ、そしてメイナの5人で昼食を摂る。
ディルジアや護衛の2人、エフェンの4人は男のみでいるようだ。


「ヴァリフィア様、交流試合とっても素敵でしたわぁ！」

「圧倒的でしたね！」

「流石はヴァリフィア様です！」

「相手は何も出来ずに戦闘不能となっていましたね。」

「ふふっ。皆ありがとう。」


褒めてくれるのは嬉しいのだが、少し照れくさい。
これが友人ではない令嬢達に言われたのなら、面倒だと思っていただろう。


「それにしても、何故相手はいきなり倒れたのですか？」

「私も気になりますわ。」

「あれはね、睡眠魔法よ。」

「睡眠……つまり、眠ってしまったということですわね。」

「その通りよ。交流試合の勝利条件は、相手の戦闘不能か、降参の意思表明。だから、この方法が一番安全だと思ったの。」

「相手のことまで考えていらっしゃるとは、流石の余裕ぶりですね。憧れます！」


眩しい瞳で、ミエラが私を見る。
そんなに凄いことだろうか。
一番実力を見せないで済む方法だっただけなのだが…。


「試合後、エフェン様やハスガヌア様と共に、何処へ行っておられたのですか？」

「学園長室に来るよう言われていたのよ。学園の代表だった訳だから、相手がどのような感じだったかなどの話をしたわ。」

「そうですのね。」


その時、授業開始前の予鈴が鳴った。
私達はクラスルームへと戻り、残りの授業を受けたのだった。