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6章 始まりの魔法
第84話 友達
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「リアラ、朝だぞ。」
「……ミアス。」
目覚めた私は、少し頭が痛かった。
原因は何となく覚えているが、はっきりとは思い出せない。
「はぁ……面倒なことをしてくれたものね…。」
自身に《全強制解除》をかけ、かけられていた魔法を解除する。
元々あらゆる耐性の結界を自分にかけているが、それらが功を奏したのだ。
それでも少しだけ結界を抜けてきた魔法があった。
流石は賢者……、とでも言っておこう。
「とはいえこれは貸しね。」
「どうした?」
「ねぇミアス、夜に何かあったかしら。」
「…?何も無かったと思うが…。俺もリアラも寝ていただけだろ?」
「……やっぱりね。──《全強制解除》。」
ミアスにも、私と同じ魔法がかけられていた。
それを解除した途端、ミアスは驚いた表情をした。
「っ…!頭が割れそうだ…。確かに夜に何かあったな。」
「思い出せたようでなにより。」
「……この魔法って、解除すれば思い出せるんだな…。」
私達にかけられていた魔法、それは《忘却》という魔法だ。
ある特定の記憶を消す、上級魔法。
だが実際に記憶が消えている訳ではなく、思い出せないよう閉じ込める…、『封印する』という表現の方が正しいと言える。
とはいえ《忘却》をかけられたことに気付かない場合が殆ど。
今回のような夜中の出来事であるならば尚更だ。
記憶が無いのは普通に眠っていたから、という理由が当てはまってしまうのである。
「一度あった出来事を無かったことには出来ない。それと同じで、たとえ魔法をかけられようとも記憶を完全に消すことなんて不可能なのよ。」
「そうなのか…。…レイがあんなことをするなんてな……。」
「……事情があるのでしょう。今日はギルド本部に行く日。聞けば話してくれるはずよ。」
ギルドに向かう前に、ミアスが警備兵などに確認のための質問をした。
しかし『夜は何も起きていない』と、質問した全員がそう証言したのだ。
私も数人の警備兵を見たが、魔法をかけられた形跡があった。
レイによる隠蔽が完璧に行われていたのである。
ドラゴンの件で国王ヴィライユから呼び出しを受けていないということは、おそらくヴィライユにも魔法をかけたのか口止めをしたのだろう。
本当に抜かりが無い。
「さて、行きましょうか。」
用意を済ませ、私とミアスは2人のみでギルド本部へと向かった。
ギルド本部は巨大な入口の扉が開け放たれており、『来る者拒まず』という印象を受ける。
ただし受付までは直線とはいえ少し距離があり、両脇の沢山あるテーブルには冒険者達が座っている。
中央の受付までの道のりを歩いて行くと、冒険者からの視線が感じられた。
きっと無駄に長い『入口から受付までの距離』は、高難易度の依頼を受ける覚悟があるのか否かを試す意味合いがあるのだろう。
冒険者達の圧に負けていては、このギルド本部に寄せられる依頼を受けるなど夢のまた夢、そういう意志を感じられる。
ギルド支部とは違い、ギルド本部が高難易度依頼ばかりを扱う事となっているのには納得だ。
当然、本部にも冒険者登録や下位の依頼は存在する。
しかしこの場所で登録をするのは、かなり勇気があるか自分の腕に自信があるもの、或いは変わり者くらいな気がした。
見た限り、ここにはBランク以上の強者達しかいない様子だ。
普段は初めて入ってきた者には睨むような視線を向けるのだろうが……
「おいっ、アレ見ろよ。」
「ありゃ王女様とミアス様じゃねぇか!」
「俺がさっき聞いた話では、Sランクになったって噂だぜ。グラマスが既に認めているらしい。」
「まじかよ!?でもあの2人が冒険者になったのって、確か一昨日だよな?」
「ああ。たった2日でSランク冒険者だ。」
「やべぇーな。だがあの2人なら納得だぜ。」
「今日ここに来たのは、多分Sランクの手続きだろうよ。」
「確かに。この本部でしか、Sランクの手続きは行われないもんな。」
全部丸聞こえだ…。
まぁ何を言っていようが、根拠の無い悪評でもない限り気に止めないが。
それにしても、既に私とミアスがSランクに昇格する話が広まっている様子。
商人の如く恐るべき情報の伝達の速さだ。
一流の冒険者であるということの証明なのだろう。
なにしろ命をかけて仕事をしているのが冒険者だ。
情報を知る速さや正確さは、冒険者を続ける上で必ず必要となる。
命を守る為にも、常にあらゆる情報に敏感になっていなければいけない。
「お待ちしておりました。私はリネットと申します。リアラ様、ミアス様、こちらへどうぞ。」
階段を上り、とある部屋へと向かっていく。
「凄いですね、リアラ様とミアス様は。たった2日でSランクとは!」
「『様』は付けなくて良いわよ。ねぇ、ミアス?」
「ああ。今はただの冒険者だからな。」
「なんと…!ありがたいですっ!」
はしゃいでいる子供の様な反応を見せるリネット。
とても可愛らしい。
「リネットは今何歳なの?」
「私は15歳です。リアラさんやミアスさんと同い年ですよ。と言っても、私は落ち着きがありませんし、お2人のように凄い力や大人びた雰囲気もありませんが!」
自慢げに言っているが、何も自慢にはなっていない…。
その辺も含めて、リネットの良さだろう。
少なくとも私は彼女に好感を持った。
ミアスも同じ気持ちらしい。
広いギルド本部を歩いて行く中で、会話は弾んだ。
そうして知ったのだが、リネットはレイに拾われたらしい。
物心ついた時には両親がおらず、5歳の頃、食料を得るために森に入り、魔物に襲われたそうだ。
そしてその魔物からリネットを助けてくれたのが、偶然通りかかったレイだった。
レイは親代わりに彼女を育て、このギルドでの受付嬢という仕事をくれたという。
護身用として剣術や魔法もレイから教わったので、Bランク冒険者に匹敵しそうな程の強さを得ているようだ。
ちなみにだが、リネットはレイが賢者であることを知っている。
あまり他人に顔を見せないようにしているレイだが、付き合いが長くなると隠し通すのも困難となるのだろう。
老けないというのも大変だ。
幻覚魔法などを用いて変装をする事も可能だが、その姿に合った演技をしなければならない点が、普通より疲れてしまうのだ。
「ファル先生にはとても感謝しているんです。あのままでは、確実に私は死んでいましたからね。」
「リネットは冒険者になったりしないの?」
「冒険者になってしまったら、先生のお役に立ちずらくなってしまうので…。それに、今の受付嬢という仕事が、自分には一番合っていると思うのです!」
「そうなのね。」
レイの正体を知る者が受付嬢として居るのならば、確かに役に立てるだろう。
極秘の依頼やレイ自身からの伝言などを、伝えやすくなるからだ。
「あ、そうだ。リネット、お友達にならない?」
「えっ…!?私なんかが、王女様と……?!」
「ええ。同い年なのだし。…嫌かしら…?」
「嫌じゃないですっ!よろしくお願いしますっ!!」
勢いよく頭を下げるリネット。
腰が悪い人ならばぎっくり腰になっていそうだ。
「ふふっ。じゃあこれからは堅苦しいのは抜きよ?勿論ミアスにもね。良いでしょう?」
「ああ。主たるリアラがそう言うのなら、俺に否はない。」
「夢みたい……夢じゃない…よね!?」
リネットは自分の顔をペタペタと触りながら、目を右往左往させている。
そんなにも嬉しかったのだろうか…。
私としては、喜んでもらえたのなら何でも良い。
「リネット、よろしくね。」
「はい!…じゃなくて、うん!よろしくね、リアラ、ミアス!」
「よろしく。」
こうして、私達は友達になったのだった。
話していて知ったのだが、レイは一部の者からはファルと呼ばれているが、基本的には『グランドマスター』と呼ばれているらしい。
ギルド総マスターと書いてグランドマスター、略して『グラマス』だ。
50年に一度グランドマスターが変わるそうだが、レイがただ偽名を変えているに過ぎないことを私達は知っている。
歩き始めて10分弱、〈ギルド総マスター〉と書かれた部屋の前へと着いた。
「このギルド本部が広いとはいえ……遠すぎない?かなり速いペースで歩いていたと思うのだけれど…。」
「あはは…、仕方ないよ。先生は正体を隠す必要があるから、誰かが間違えて部屋に入るってことが起きないような場所を、選ばなきゃいけなかったんだよ。」
「なるほどね…。」
「グランドマスター、2人をお連れしました!」
「入ってくれ。」
中に入ると、威厳溢れる様子でレイが座っていた。
リネットは頭を下げて退室して行き、この部屋には私とミアス、そしてレイの3人のみとなった。
「……ミアス。」
目覚めた私は、少し頭が痛かった。
原因は何となく覚えているが、はっきりとは思い出せない。
「はぁ……面倒なことをしてくれたものね…。」
自身に《全強制解除》をかけ、かけられていた魔法を解除する。
元々あらゆる耐性の結界を自分にかけているが、それらが功を奏したのだ。
それでも少しだけ結界を抜けてきた魔法があった。
流石は賢者……、とでも言っておこう。
「とはいえこれは貸しね。」
「どうした?」
「ねぇミアス、夜に何かあったかしら。」
「…?何も無かったと思うが…。俺もリアラも寝ていただけだろ?」
「……やっぱりね。──《全強制解除》。」
ミアスにも、私と同じ魔法がかけられていた。
それを解除した途端、ミアスは驚いた表情をした。
「っ…!頭が割れそうだ…。確かに夜に何かあったな。」
「思い出せたようでなにより。」
「……この魔法って、解除すれば思い出せるんだな…。」
私達にかけられていた魔法、それは《忘却》という魔法だ。
ある特定の記憶を消す、上級魔法。
だが実際に記憶が消えている訳ではなく、思い出せないよう閉じ込める…、『封印する』という表現の方が正しいと言える。
とはいえ《忘却》をかけられたことに気付かない場合が殆ど。
今回のような夜中の出来事であるならば尚更だ。
記憶が無いのは普通に眠っていたから、という理由が当てはまってしまうのである。
「一度あった出来事を無かったことには出来ない。それと同じで、たとえ魔法をかけられようとも記憶を完全に消すことなんて不可能なのよ。」
「そうなのか…。…レイがあんなことをするなんてな……。」
「……事情があるのでしょう。今日はギルド本部に行く日。聞けば話してくれるはずよ。」
ギルドに向かう前に、ミアスが警備兵などに確認のための質問をした。
しかし『夜は何も起きていない』と、質問した全員がそう証言したのだ。
私も数人の警備兵を見たが、魔法をかけられた形跡があった。
レイによる隠蔽が完璧に行われていたのである。
ドラゴンの件で国王ヴィライユから呼び出しを受けていないということは、おそらくヴィライユにも魔法をかけたのか口止めをしたのだろう。
本当に抜かりが無い。
「さて、行きましょうか。」
用意を済ませ、私とミアスは2人のみでギルド本部へと向かった。
ギルド本部は巨大な入口の扉が開け放たれており、『来る者拒まず』という印象を受ける。
ただし受付までは直線とはいえ少し距離があり、両脇の沢山あるテーブルには冒険者達が座っている。
中央の受付までの道のりを歩いて行くと、冒険者からの視線が感じられた。
きっと無駄に長い『入口から受付までの距離』は、高難易度の依頼を受ける覚悟があるのか否かを試す意味合いがあるのだろう。
冒険者達の圧に負けていては、このギルド本部に寄せられる依頼を受けるなど夢のまた夢、そういう意志を感じられる。
ギルド支部とは違い、ギルド本部が高難易度依頼ばかりを扱う事となっているのには納得だ。
当然、本部にも冒険者登録や下位の依頼は存在する。
しかしこの場所で登録をするのは、かなり勇気があるか自分の腕に自信があるもの、或いは変わり者くらいな気がした。
見た限り、ここにはBランク以上の強者達しかいない様子だ。
普段は初めて入ってきた者には睨むような視線を向けるのだろうが……
「おいっ、アレ見ろよ。」
「ありゃ王女様とミアス様じゃねぇか!」
「俺がさっき聞いた話では、Sランクになったって噂だぜ。グラマスが既に認めているらしい。」
「まじかよ!?でもあの2人が冒険者になったのって、確か一昨日だよな?」
「ああ。たった2日でSランク冒険者だ。」
「やべぇーな。だがあの2人なら納得だぜ。」
「今日ここに来たのは、多分Sランクの手続きだろうよ。」
「確かに。この本部でしか、Sランクの手続きは行われないもんな。」
全部丸聞こえだ…。
まぁ何を言っていようが、根拠の無い悪評でもない限り気に止めないが。
それにしても、既に私とミアスがSランクに昇格する話が広まっている様子。
商人の如く恐るべき情報の伝達の速さだ。
一流の冒険者であるということの証明なのだろう。
なにしろ命をかけて仕事をしているのが冒険者だ。
情報を知る速さや正確さは、冒険者を続ける上で必ず必要となる。
命を守る為にも、常にあらゆる情報に敏感になっていなければいけない。
「お待ちしておりました。私はリネットと申します。リアラ様、ミアス様、こちらへどうぞ。」
階段を上り、とある部屋へと向かっていく。
「凄いですね、リアラ様とミアス様は。たった2日でSランクとは!」
「『様』は付けなくて良いわよ。ねぇ、ミアス?」
「ああ。今はただの冒険者だからな。」
「なんと…!ありがたいですっ!」
はしゃいでいる子供の様な反応を見せるリネット。
とても可愛らしい。
「リネットは今何歳なの?」
「私は15歳です。リアラさんやミアスさんと同い年ですよ。と言っても、私は落ち着きがありませんし、お2人のように凄い力や大人びた雰囲気もありませんが!」
自慢げに言っているが、何も自慢にはなっていない…。
その辺も含めて、リネットの良さだろう。
少なくとも私は彼女に好感を持った。
ミアスも同じ気持ちらしい。
広いギルド本部を歩いて行く中で、会話は弾んだ。
そうして知ったのだが、リネットはレイに拾われたらしい。
物心ついた時には両親がおらず、5歳の頃、食料を得るために森に入り、魔物に襲われたそうだ。
そしてその魔物からリネットを助けてくれたのが、偶然通りかかったレイだった。
レイは親代わりに彼女を育て、このギルドでの受付嬢という仕事をくれたという。
護身用として剣術や魔法もレイから教わったので、Bランク冒険者に匹敵しそうな程の強さを得ているようだ。
ちなみにだが、リネットはレイが賢者であることを知っている。
あまり他人に顔を見せないようにしているレイだが、付き合いが長くなると隠し通すのも困難となるのだろう。
老けないというのも大変だ。
幻覚魔法などを用いて変装をする事も可能だが、その姿に合った演技をしなければならない点が、普通より疲れてしまうのだ。
「ファル先生にはとても感謝しているんです。あのままでは、確実に私は死んでいましたからね。」
「リネットは冒険者になったりしないの?」
「冒険者になってしまったら、先生のお役に立ちずらくなってしまうので…。それに、今の受付嬢という仕事が、自分には一番合っていると思うのです!」
「そうなのね。」
レイの正体を知る者が受付嬢として居るのならば、確かに役に立てるだろう。
極秘の依頼やレイ自身からの伝言などを、伝えやすくなるからだ。
「あ、そうだ。リネット、お友達にならない?」
「えっ…!?私なんかが、王女様と……?!」
「ええ。同い年なのだし。…嫌かしら…?」
「嫌じゃないですっ!よろしくお願いしますっ!!」
勢いよく頭を下げるリネット。
腰が悪い人ならばぎっくり腰になっていそうだ。
「ふふっ。じゃあこれからは堅苦しいのは抜きよ?勿論ミアスにもね。良いでしょう?」
「ああ。主たるリアラがそう言うのなら、俺に否はない。」
「夢みたい……夢じゃない…よね!?」
リネットは自分の顔をペタペタと触りながら、目を右往左往させている。
そんなにも嬉しかったのだろうか…。
私としては、喜んでもらえたのなら何でも良い。
「リネット、よろしくね。」
「はい!…じゃなくて、うん!よろしくね、リアラ、ミアス!」
「よろしく。」
こうして、私達は友達になったのだった。
話していて知ったのだが、レイは一部の者からはファルと呼ばれているが、基本的には『グランドマスター』と呼ばれているらしい。
ギルド総マスターと書いてグランドマスター、略して『グラマス』だ。
50年に一度グランドマスターが変わるそうだが、レイがただ偽名を変えているに過ぎないことを私達は知っている。
歩き始めて10分弱、〈ギルド総マスター〉と書かれた部屋の前へと着いた。
「このギルド本部が広いとはいえ……遠すぎない?かなり速いペースで歩いていたと思うのだけれど…。」
「あはは…、仕方ないよ。先生は正体を隠す必要があるから、誰かが間違えて部屋に入るってことが起きないような場所を、選ばなきゃいけなかったんだよ。」
「なるほどね…。」
「グランドマスター、2人をお連れしました!」
「入ってくれ。」
中に入ると、威厳溢れる様子でレイが座っていた。
リネットは頭を下げて退室して行き、この部屋には私とミアス、そしてレイの3人のみとなった。
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