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5章 王都上空決戦
第69話 信用
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「ん……、…ここは……?」
数十分後、精霊の目が覚めた。
記憶が一部失われているのか、当たりを見渡している。
「目が覚めて良かった。」
「に、人間!?何故人間が…!?《風刃》ッ!」
私達を見るなり、攻撃魔法を撃ってきた。
属性が『風』なので『風の精霊』なのだろう。
私は魔法を難なく結界にて防ぎ、私は両手を上げる。
「私共に戦う意思はありません。」
「それを信じろと言うの?人間は精霊の住処を奪ってきたわ。この前だって、1人の人間が精霊を沢山攫ったわ!私だって……、…。」
そこまで言って、急に暗い表情をする精霊。
誰が見ても何かあったのだと理解出来た。
精霊は人間を嫌っているが、彼女は過剰に反応した。
森の奥地にあると言われている精霊の住処に何者かが侵入し、危害を加えたのだろう。
最強の種族の一つである精霊を大勢攫うなど、普通ならば出来ないことだ。
「1人で精霊を…?」
「……えぇそうよ。あの男は急に現れて、魔法が使えない場所に私達を転移させたわ。その後のことは覚えていないけれど、気が付いたらここに居たのよ。」
「なるほど……。」
「助けてもらった分は話したわ。じゃあ行くわね。私は人間と馴れ合う気は無いから。」
結界から出ようとする精霊。
しかし効果範囲のギリギリの所で立ち止まった。
流石は魔法に秀でた精霊族だ。
この結界から出れば、外の濃い魔力に侵されると分かった様子。
「……。ねぇ。」
「はい。」
「私もあなたと一緒に居ていいかしら。」
「勿論構いませんよ。しかし私が結界を張った術者だとよく気付きましたね。」
「私は精霊族よ?気付かない方がおかしいわ。」
自慢げになる精霊だが、私達との距離は十分に取っている。
全く信用されていない……。
当然と言われれば当然なのだが、少し悲しくもある。
とはいえ時間をかけて信用を得ていけば良いだろう。
「あなた達は何故ここに?魔力の流れを見る限り、ここは『死魔の森』でしょう。」
「私達はこの森の調査に来ました。自己紹介が遅れましたね。私はリアラと申します。こちらはミアス。」
「よろしくお願いします。」
「俺はガイジスです。」
「リアラ…?リアラって、まさか『異魔眼』の!?それにミアスは『瞬滅』のミアスよね?!」
まさか精霊にまで二つ名が知れているとは思わなかった…。
その名で呼ばれるのは恥ずかしいのでやめてもらいたい……。
だが何故知られているのだろうか?
悪い意味でなければ良いのだが──
数十分後、精霊の目が覚めた。
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「に、人間!?何故人間が…!?《風刃》ッ!」
私達を見るなり、攻撃魔法を撃ってきた。
属性が『風』なので『風の精霊』なのだろう。
私は魔法を難なく結界にて防ぎ、私は両手を上げる。
「私共に戦う意思はありません。」
「それを信じろと言うの?人間は精霊の住処を奪ってきたわ。この前だって、1人の人間が精霊を沢山攫ったわ!私だって……、…。」
そこまで言って、急に暗い表情をする精霊。
誰が見ても何かあったのだと理解出来た。
精霊は人間を嫌っているが、彼女は過剰に反応した。
森の奥地にあると言われている精霊の住処に何者かが侵入し、危害を加えたのだろう。
最強の種族の一つである精霊を大勢攫うなど、普通ならば出来ないことだ。
「1人で精霊を…?」
「……えぇそうよ。あの男は急に現れて、魔法が使えない場所に私達を転移させたわ。その後のことは覚えていないけれど、気が付いたらここに居たのよ。」
「なるほど……。」
「助けてもらった分は話したわ。じゃあ行くわね。私は人間と馴れ合う気は無いから。」
結界から出ようとする精霊。
しかし効果範囲のギリギリの所で立ち止まった。
流石は魔法に秀でた精霊族だ。
この結界から出れば、外の濃い魔力に侵されると分かった様子。
「……。ねぇ。」
「はい。」
「私もあなたと一緒に居ていいかしら。」
「勿論構いませんよ。しかし私が結界を張った術者だとよく気付きましたね。」
「私は精霊族よ?気付かない方がおかしいわ。」
自慢げになる精霊だが、私達との距離は十分に取っている。
全く信用されていない……。
当然と言われれば当然なのだが、少し悲しくもある。
とはいえ時間をかけて信用を得ていけば良いだろう。
「あなた達は何故ここに?魔力の流れを見る限り、ここは『死魔の森』でしょう。」
「私達はこの森の調査に来ました。自己紹介が遅れましたね。私はリアラと申します。こちらはミアス。」
「よろしくお願いします。」
「俺はガイジスです。」
「リアラ…?リアラって、まさか『異魔眼』の!?それにミアスは『瞬滅』のミアスよね?!」
まさか精霊にまで二つ名が知れているとは思わなかった…。
その名で呼ばれるのは恥ずかしいのでやめてもらいたい……。
だが何故知られているのだろうか?
悪い意味でなければ良いのだが──
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