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5章 王都上空決戦
第61話 能力測定
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能力測定を行うための水晶が置かれた部屋。
リリィは記録用紙を手に、説明を行う。
「それでは能力を測るために、この水晶に触れていただきます。痛みを感じるなどということはありませんので、ご安心を。」
「触れるだけでいいのね?」
「はい。それだけで大丈夫です。魔力などの能力値がE~SSまでの間で表示されます。」
「最高はSS、というわけね。」
「えぇっと……それについては、確定ではありません…。」
少し困った様子でそう答えるリリィ。
最高がSSではないのだろうか。
しかしE~SSまでの間で表示されると彼女は言った。
一体どういうことなのか…。
「というと?」
「これまで確認された最高位がSSというだけなのです。」
「つまり、それ以上もあるかもしれないというわけね。」
「おっしゃる通りです。水晶の製法などは文献として残っているのですが、表示される能力値に関しては、E~としか書かれていないのです。こればかりは、初めにお作りになられた賢者様しか知り得ませんね。」
「賢者様…ね。」
この世界には、『賢者』と呼ばれた男性がいた。
100年以上前のことらしく、当時のことを知る者は誰もいない。
しかし多くの伝説を残しており、今なお語り継がれている。
その内の1つが、様々な適性を測ることが出来るこの水晶だ。
優秀な魔道具なのだが、まさか『E~』としか書かれていないとは。
「とりあえず、触れましょうか。」
「はい、お願いします。」
私が触れた瞬間、水晶が弾け飛んだ。
完全に割れてしまっている。
「……。」
「あわわ…!?」
「…えっと……これはどうなるのかしら?」
「水晶が壊れていたのかもしれませんっ。すぐに新しいものを持ってきます!」
「ええ…お願いするわ……。」
慌ただしくリリィは部屋を出ていった。
そしてミアスが私に近付いてきた。
「リアラ、何をしたんだ?」
「何もしてないわよ。普通に触れただけ。」
「どういうことだ?普通触れただけで割れるものじゃないだろ。」
「でも実際そうなってしまったのよ?」
「……まさか、魔力が強すぎるんじゃないか?」
「強すぎる?」
「そうだ。膨大が故に濃い魔力密度となっているリアラの魔力に、水晶が耐えられなかったんだろ。この水晶は、触れた者の魔力を少しだけ吸い取り、魔力の密度などで能力を測定しているようだしな。」
「そうみたいだけれど……なら、私が吸い取られる魔力の密度を薄くすればいいのね。できるだけ水晶に負担をかけないように。」
「それがいいんじゃないか?俺もなるべくそうするようにしよう。」
「でも密度を薄くするなんて、したことがないわよ。」
「それは俺も同じさ。魔法はイメージが強ければ使えるから、魔力も似たように操れば出来るだろ。」
「……はぁ…。やってみるしかないという事ね。」
そう話をしていると、予備の水晶を手にリリィが戻ってきた。
私は魔力密度を極限まで薄くし、水晶に触れた。
今度は割れなかったので成功だろう。
私が触れると、空中に文字が表示された。
ゲームなどで見た、ステータスプレートの様だった。
《リアラ・フィールア 15歳》
魔力 ▒▒▒
体力 B
筋力 B
敏捷性 A
精神力 S
(魔力が……。…これは面倒なことになりそうね……。)
リリィは記録用紙を手に、説明を行う。
「それでは能力を測るために、この水晶に触れていただきます。痛みを感じるなどということはありませんので、ご安心を。」
「触れるだけでいいのね?」
「はい。それだけで大丈夫です。魔力などの能力値がE~SSまでの間で表示されます。」
「最高はSS、というわけね。」
「えぇっと……それについては、確定ではありません…。」
少し困った様子でそう答えるリリィ。
最高がSSではないのだろうか。
しかしE~SSまでの間で表示されると彼女は言った。
一体どういうことなのか…。
「というと?」
「これまで確認された最高位がSSというだけなのです。」
「つまり、それ以上もあるかもしれないというわけね。」
「おっしゃる通りです。水晶の製法などは文献として残っているのですが、表示される能力値に関しては、E~としか書かれていないのです。こればかりは、初めにお作りになられた賢者様しか知り得ませんね。」
「賢者様…ね。」
この世界には、『賢者』と呼ばれた男性がいた。
100年以上前のことらしく、当時のことを知る者は誰もいない。
しかし多くの伝説を残しており、今なお語り継がれている。
その内の1つが、様々な適性を測ることが出来るこの水晶だ。
優秀な魔道具なのだが、まさか『E~』としか書かれていないとは。
「とりあえず、触れましょうか。」
「はい、お願いします。」
私が触れた瞬間、水晶が弾け飛んだ。
完全に割れてしまっている。
「……。」
「あわわ…!?」
「…えっと……これはどうなるのかしら?」
「水晶が壊れていたのかもしれませんっ。すぐに新しいものを持ってきます!」
「ええ…お願いするわ……。」
慌ただしくリリィは部屋を出ていった。
そしてミアスが私に近付いてきた。
「リアラ、何をしたんだ?」
「何もしてないわよ。普通に触れただけ。」
「どういうことだ?普通触れただけで割れるものじゃないだろ。」
「でも実際そうなってしまったのよ?」
「……まさか、魔力が強すぎるんじゃないか?」
「強すぎる?」
「そうだ。膨大が故に濃い魔力密度となっているリアラの魔力に、水晶が耐えられなかったんだろ。この水晶は、触れた者の魔力を少しだけ吸い取り、魔力の密度などで能力を測定しているようだしな。」
「そうみたいだけれど……なら、私が吸い取られる魔力の密度を薄くすればいいのね。できるだけ水晶に負担をかけないように。」
「それがいいんじゃないか?俺もなるべくそうするようにしよう。」
「でも密度を薄くするなんて、したことがないわよ。」
「それは俺も同じさ。魔法はイメージが強ければ使えるから、魔力も似たように操れば出来るだろ。」
「……はぁ…。やってみるしかないという事ね。」
そう話をしていると、予備の水晶を手にリリィが戻ってきた。
私は魔力密度を極限まで薄くし、水晶に触れた。
今度は割れなかったので成功だろう。
私が触れると、空中に文字が表示された。
ゲームなどで見た、ステータスプレートの様だった。
《リアラ・フィールア 15歳》
魔力 ▒▒▒
体力 B
筋力 B
敏捷性 A
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(魔力が……。…これは面倒なことになりそうね……。)
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