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3章 異魔眼と瞬滅
第26話 本当の……
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「はぁ~疲れたわぁ。」
「お疲れ様です、リアラ様。」
「お父様と言えど、報告時は国王陛下として接しなければいけないから、仕方ないのだけれど…。」
国王ヴィライユの自室から、瞬間移動で私の自室まで戻ってきていた。
「明日も監視だけれど、明後日が本命よ。これからも気を引き締めて行きましょう。」
「「はい。」」
「レアル、今日はありがとう。遅くまで付き合わせてごめんなさいね。」
「いえ、私がお供すると言ったのです。お気になさらずに。」
そう言って貰えて有難かった。
レアルを見送り、部屋には私とミアスだけになった。
(そろそろ真実を言っておいてもいいかしら?でもまだ7歳…。いくら頭が冴えていたとしても、子供という事実は変わらない。)
私は迷った。
転生の事を話すかを。
だが、ミアスは私を信頼してくれている。
それに、私に対しての疑問を抱き始めている。
無理に隠し通す必要も無いと思った。
「ミアス。少し、話があるのだけれど。」
「…何だ?改まって。」
「言っておきたい事があるの。」
そう言って、私とミアスは客人用のソファに面と向かって座った。
誰にも聞かれないように、防音の魔法を部屋にかけておいた。
ミアスはどう思うのだろうかと、私は少し緊張した。
「……ふぅ。貴方には、私の本当の事を伝えておこうと思って。」
「……。」
「ずっと疑問に思っていたのでしょう?『リアラは何者なのか』ってね。」
「!!」
ミアスは目を見開いた。
そして、一呼吸置いてから口を開く。
「それは……思っていた。王家の者の筈なのに、何故か王族の方々と気配が違う。魔力の質とか…。」
ミアスは私のことをずっと異質に感じていたようだ。
魔法のイメージが独特であり、王家の者だと言う事実があるにも関わらず、何故か魔力の質、波長が異なっていたというのがより疑問だった様子。
「そう…。」
「何故なんだ?」
ミアスが今まで胸に留めていた疑問を、私にそのまま伝えてきたという印象を受けた。
「その前に、1つ誓って欲しいことがあるの。」
「何だい?」
「私は貴方を信頼している。自身の秘密を打ち明けてもいいと思えるほどに。
だからこそ、これから話す事を絶対に誰にも言わないことを誓って欲しいの。」
「……分かった。必ず、誰にも言わない。俺とお前だけの秘密にする。誓うよ。」
「ありがとう、ミアス。じゃあ言うわね。」
「ああ。」
「私はね……」
──転生者なの──
ミアスは驚きのあまり、固まってしまった。
しかしそれも束の間、直ぐに問い返してきた。
「転生者だって!?でもそんな事、有り得るわけが……。」
「信じてくれなくてもいいわ。でもこれは事実。」
私は前世から今に至るまで、全てをミアスに話した。
魔法のない世界の、日本という国に生まれた、八笠美明という女性だった事。
その世界では『科学』が発展しており、その知識を活かして魔法を作っていた事など、全てだ。
「リアラはその前世とやらで死んで、気が付くとこっちの世界に転生していた…と。」
「そういう事よ。信じてくれるかしら?」
「ああ。その方が、今までの行動に納得がいくからな。それに、前世の記憶があろうと無かろうと、リアラはリアラだろ?」
「ええ……そうね。」
「前世の記憶があるからって、何か変わる訳でもないんだ。それに、例えどんな事があっても、俺はお前について行くと決めているからな。」
「……ありがとう。」
本当に良い側近を持てたと思った。
私の秘密を知った上で、私について行くと言ってくれた。
正直嬉しかった。
転生者なんて…と嫌われるかと思っていたから。
ミアスとの信頼関係が、より一層深まった気がした。
「これからもよろしく頼むわ、ミアス。」
「こっちこそ。これからもよろしくな、リアラ。」
そうして、私達は互いを本当の意味で信じ合えるようになったのだった。
「お疲れ様です、リアラ様。」
「お父様と言えど、報告時は国王陛下として接しなければいけないから、仕方ないのだけれど…。」
国王ヴィライユの自室から、瞬間移動で私の自室まで戻ってきていた。
「明日も監視だけれど、明後日が本命よ。これからも気を引き締めて行きましょう。」
「「はい。」」
「レアル、今日はありがとう。遅くまで付き合わせてごめんなさいね。」
「いえ、私がお供すると言ったのです。お気になさらずに。」
そう言って貰えて有難かった。
レアルを見送り、部屋には私とミアスだけになった。
(そろそろ真実を言っておいてもいいかしら?でもまだ7歳…。いくら頭が冴えていたとしても、子供という事実は変わらない。)
私は迷った。
転生の事を話すかを。
だが、ミアスは私を信頼してくれている。
それに、私に対しての疑問を抱き始めている。
無理に隠し通す必要も無いと思った。
「ミアス。少し、話があるのだけれど。」
「…何だ?改まって。」
「言っておきたい事があるの。」
そう言って、私とミアスは客人用のソファに面と向かって座った。
誰にも聞かれないように、防音の魔法を部屋にかけておいた。
ミアスはどう思うのだろうかと、私は少し緊張した。
「……ふぅ。貴方には、私の本当の事を伝えておこうと思って。」
「……。」
「ずっと疑問に思っていたのでしょう?『リアラは何者なのか』ってね。」
「!!」
ミアスは目を見開いた。
そして、一呼吸置いてから口を開く。
「それは……思っていた。王家の者の筈なのに、何故か王族の方々と気配が違う。魔力の質とか…。」
ミアスは私のことをずっと異質に感じていたようだ。
魔法のイメージが独特であり、王家の者だと言う事実があるにも関わらず、何故か魔力の質、波長が異なっていたというのがより疑問だった様子。
「そう…。」
「何故なんだ?」
ミアスが今まで胸に留めていた疑問を、私にそのまま伝えてきたという印象を受けた。
「その前に、1つ誓って欲しいことがあるの。」
「何だい?」
「私は貴方を信頼している。自身の秘密を打ち明けてもいいと思えるほどに。
だからこそ、これから話す事を絶対に誰にも言わないことを誓って欲しいの。」
「……分かった。必ず、誰にも言わない。俺とお前だけの秘密にする。誓うよ。」
「ありがとう、ミアス。じゃあ言うわね。」
「ああ。」
「私はね……」
──転生者なの──
ミアスは驚きのあまり、固まってしまった。
しかしそれも束の間、直ぐに問い返してきた。
「転生者だって!?でもそんな事、有り得るわけが……。」
「信じてくれなくてもいいわ。でもこれは事実。」
私は前世から今に至るまで、全てをミアスに話した。
魔法のない世界の、日本という国に生まれた、八笠美明という女性だった事。
その世界では『科学』が発展しており、その知識を活かして魔法を作っていた事など、全てだ。
「リアラはその前世とやらで死んで、気が付くとこっちの世界に転生していた…と。」
「そういう事よ。信じてくれるかしら?」
「ああ。その方が、今までの行動に納得がいくからな。それに、前世の記憶があろうと無かろうと、リアラはリアラだろ?」
「ええ……そうね。」
「前世の記憶があるからって、何か変わる訳でもないんだ。それに、例えどんな事があっても、俺はお前について行くと決めているからな。」
「……ありがとう。」
本当に良い側近を持てたと思った。
私の秘密を知った上で、私について行くと言ってくれた。
正直嬉しかった。
転生者なんて…と嫌われるかと思っていたから。
ミアスとの信頼関係が、より一層深まった気がした。
「これからもよろしく頼むわ、ミアス。」
「こっちこそ。これからもよろしくな、リアラ。」
そうして、私達は互いを本当の意味で信じ合えるようになったのだった。
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