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3章 異魔眼と瞬滅
第23話 警戒
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──バジュスの休暇2日目──
私とミアスは早朝に起き、身支度を始めた。
「さて、きっちりと朝から監視しないとね。」
「ああ。その為に早く起きたんだからな。」
「ふふっ。」
「何が可笑しいんだよ。」
「ミアスがかなりやる気満々なんだもの。珍しくって。」
「当たり前だ。この国に関わる重大任務だぞ。」
「それもそうね。」
2日目の今日は、私の自室からの監視だった。
そして、夕方頃にはバジュスの秘書であるレアルから報告を受ける事になっている。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
バジュスは思った。
これは本当にただの休暇なのではないかと。
屋敷に何者かが侵入した形跡はなく、魔法解除も自身へかけているため、監視されているなどありえない。
(例え監視されているとしたら、誰が?何の為に?いや、心当たりはある。だが…。)
証拠も何も残らないように行動してきた。
表向きは優秀な臣下として、そして裏向きは……。
しかし、最近は見られているような気がしてならない。
表向きに何かした覚えはないが、私の周辺で変化が起き始めたのは何時だっただろうか。
ふとそう思った時に、思い当たる事があった。
「あれは確か数日前。リアラ王女を屋敷に招いた日……か。」
そうだ、とバジュスは思った。
リアラ王女を取り込もうと思い、屋敷に招いた日の後から事が動き出した。
あの日も全て見透かされているように感じた為警戒していたが、まだ子供だと油断していた部分があった。
(だが私は何もしていないはず……。リアラ王女に媚びを売るのは、貴族として当然だ。他に何かあったか?)
思い当たるのはこのくらいしか無かった。
(もし心が読めたとしたら?いや、それはないか。魔法を使った様子はなかった。隣に居たミアスもだ。)
予想は間違っていないのだが、確信が持てなかった。
「警戒するに越したことはない……か。今後は彼女の前で下手な事をしないように気を付けないとな。」
そう思うバジュス。
リアラとミアスが監視魔法で見ているとも知らずに。
リアラに至っては魔眼を使い、魔法を通して心も読んでいたのだった──
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「中々察しが良いわね。」
「陛下が気に入る理由も分かるな。」
「ええ。本当に気を付けないとね。少しでも隙を見せれば、私達が危険になる。」
「その通りだな。気を付けるとしよう。」
そう思った私とミアスだった。
その後、バジュスの監視を続け、気が付くと日が傾き始めていた。
「リアラ、もうすぐレアルさんが来るはずだ。」
「分かったわ。少し片付けておきましょう。」
──5分後──
扉をノックする音がした。
「レアル・ジーガリヌです。リアラ・フィールア王女殿下、いらっしゃいますか?」
「ええ。入っていいわよ。」
「失礼致します。」
そう言いながらバジュスの秘書、レアル・ジーガリヌが入ってきた。
そうして、私はバジュスについての報告を聞くのだった──
私とミアスは早朝に起き、身支度を始めた。
「さて、きっちりと朝から監視しないとね。」
「ああ。その為に早く起きたんだからな。」
「ふふっ。」
「何が可笑しいんだよ。」
「ミアスがかなりやる気満々なんだもの。珍しくって。」
「当たり前だ。この国に関わる重大任務だぞ。」
「それもそうね。」
2日目の今日は、私の自室からの監視だった。
そして、夕方頃にはバジュスの秘書であるレアルから報告を受ける事になっている。
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バジュスは思った。
これは本当にただの休暇なのではないかと。
屋敷に何者かが侵入した形跡はなく、魔法解除も自身へかけているため、監視されているなどありえない。
(例え監視されているとしたら、誰が?何の為に?いや、心当たりはある。だが…。)
証拠も何も残らないように行動してきた。
表向きは優秀な臣下として、そして裏向きは……。
しかし、最近は見られているような気がしてならない。
表向きに何かした覚えはないが、私の周辺で変化が起き始めたのは何時だっただろうか。
ふとそう思った時に、思い当たる事があった。
「あれは確か数日前。リアラ王女を屋敷に招いた日……か。」
そうだ、とバジュスは思った。
リアラ王女を取り込もうと思い、屋敷に招いた日の後から事が動き出した。
あの日も全て見透かされているように感じた為警戒していたが、まだ子供だと油断していた部分があった。
(だが私は何もしていないはず……。リアラ王女に媚びを売るのは、貴族として当然だ。他に何かあったか?)
思い当たるのはこのくらいしか無かった。
(もし心が読めたとしたら?いや、それはないか。魔法を使った様子はなかった。隣に居たミアスもだ。)
予想は間違っていないのだが、確信が持てなかった。
「警戒するに越したことはない……か。今後は彼女の前で下手な事をしないように気を付けないとな。」
そう思うバジュス。
リアラとミアスが監視魔法で見ているとも知らずに。
リアラに至っては魔眼を使い、魔法を通して心も読んでいたのだった──
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「中々察しが良いわね。」
「陛下が気に入る理由も分かるな。」
「ええ。本当に気を付けないとね。少しでも隙を見せれば、私達が危険になる。」
「その通りだな。気を付けるとしよう。」
そう思った私とミアスだった。
その後、バジュスの監視を続け、気が付くと日が傾き始めていた。
「リアラ、もうすぐレアルさんが来るはずだ。」
「分かったわ。少し片付けておきましょう。」
──5分後──
扉をノックする音がした。
「レアル・ジーガリヌです。リアラ・フィールア王女殿下、いらっしゃいますか?」
「ええ。入っていいわよ。」
「失礼致します。」
そう言いながらバジュスの秘書、レアル・ジーガリヌが入ってきた。
そうして、私はバジュスについての報告を聞くのだった──
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