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3章 異魔眼と瞬滅
第22話 休暇初日
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──バジュスの休暇初日の朝──
「ミアス、今日の予定だけれど…」
「ああ。知っての通り、バジュスの休暇は今日からだ。」
「ええ。この日の為に、色々準備してきたのだから。」
「そうだな。」
いつもの様に、朝食を取りながら1日の予定を聞く。
今日からバジュス・ルドゥーリズ侯爵の、1週間の休暇が始まる。
私とミアスの役目は、バジュスの行動を監視すると共に、彼に関する様々な書類を集める事だ。
そしてもう1人、内部からの協力者がいた。
──ルドゥーリズ侯爵、秘書レアル・ジーガリヌ
陛下の命令により、私の指揮下に入っている。
彼女は内部からバジュスの不正書類を調べてくれているのだ。
とても心強い味方であった。
一通り予定を聞いてから、2人は朝食を終え、動き出した。
「さて、これから忙しくなるわよ。」
「ああ。色々と気を付けないとな。」
「そうね。」
そして、私達は自室を後にしたのだった──
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
──ルドゥーリズ侯爵家──
窓の外を見つめながら朝食を取る、1人の男が居た。
バジュス・ルドゥーリズ
彼は表向きとても優秀な臣下だ。
だが、そんな侯爵の裏の顔を知れば、イメージは一変する──
私は考えていた。
何故国王ヴィライユは、いきなり休暇を与えてきたのかを。
陛下は、仕事の褒美としてと言っていたが、どうにも納得が出来なかった。
それに、最近こんな噂が広がっている。
『小さな王女様が、よく王室に出入りしている。』
『2人の子供が、王城を駆け回っている。』
『魔法と剣の腕が良く、とても聡明な子供がいる。』
その他にもあるが、主な噂がこの3つだった。
そんな噂が流れ始めた矢先に、今回の休暇だ。
(考え過ぎか…?だが、子供の王女で聡明と言うと……まさか…な。)
バジュスは1人の王女を思い浮かべる。
──第三王女、リアラ・フィールア
彼女とは、この間のパーティーで会った。
全てを知られている感じがする為、警戒していた人物だ。
2人組の子供と言うと、リアラとミアスしか思いつかなかった。
(やはり、今回の休暇は警戒すべきだな……。なにより、既に監視されている可能性もある。慎重に動くとしよう。)
そう考え、バジュスはつけられていないか、監視系の魔法がないかを念入りに確認しながら、1日目を過ごした。
裏の知り合いと会い、次の計画を話し合ったりなど、細心の注意を払って動いた。
だが……
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
私はバジュスの行動全てを見ていた。
黒服の男との会話を全て、魔法を通じて魔道具に録音する。
「監視されていないか、かなり警戒しているようね。」
「そうだな。俺達が監視していると気付かれたか?」
「それは無いでしょう。薄々気付いていたとしても、証拠が無いもの。」
「確かに。それに、まさか追跡の魔法が自分にかかっているなんて、思いもしないだろうからな。」
「その通りよ。会話の内容も録音済み。明日の分と纏めて、陛下にご報告に参りましょうか。」
「了解だ。」
バジュスの行動は全て見られていた。
魔法解除の魔道具は、リアラの魔法の前では意味をなさなかったのだ。
解除されないように、対策をきっちりとしていた為だ。
追跡魔法によって、多くの証拠を集める事が出来た。
しかし、休暇はまだ始まったばかりだ──
「ミアス、今日の予定だけれど…」
「ああ。知っての通り、バジュスの休暇は今日からだ。」
「ええ。この日の為に、色々準備してきたのだから。」
「そうだな。」
いつもの様に、朝食を取りながら1日の予定を聞く。
今日からバジュス・ルドゥーリズ侯爵の、1週間の休暇が始まる。
私とミアスの役目は、バジュスの行動を監視すると共に、彼に関する様々な書類を集める事だ。
そしてもう1人、内部からの協力者がいた。
──ルドゥーリズ侯爵、秘書レアル・ジーガリヌ
陛下の命令により、私の指揮下に入っている。
彼女は内部からバジュスの不正書類を調べてくれているのだ。
とても心強い味方であった。
一通り予定を聞いてから、2人は朝食を終え、動き出した。
「さて、これから忙しくなるわよ。」
「ああ。色々と気を付けないとな。」
「そうね。」
そして、私達は自室を後にしたのだった──
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──ルドゥーリズ侯爵家──
窓の外を見つめながら朝食を取る、1人の男が居た。
バジュス・ルドゥーリズ
彼は表向きとても優秀な臣下だ。
だが、そんな侯爵の裏の顔を知れば、イメージは一変する──
私は考えていた。
何故国王ヴィライユは、いきなり休暇を与えてきたのかを。
陛下は、仕事の褒美としてと言っていたが、どうにも納得が出来なかった。
それに、最近こんな噂が広がっている。
『小さな王女様が、よく王室に出入りしている。』
『2人の子供が、王城を駆け回っている。』
『魔法と剣の腕が良く、とても聡明な子供がいる。』
その他にもあるが、主な噂がこの3つだった。
そんな噂が流れ始めた矢先に、今回の休暇だ。
(考え過ぎか…?だが、子供の王女で聡明と言うと……まさか…な。)
バジュスは1人の王女を思い浮かべる。
──第三王女、リアラ・フィールア
彼女とは、この間のパーティーで会った。
全てを知られている感じがする為、警戒していた人物だ。
2人組の子供と言うと、リアラとミアスしか思いつかなかった。
(やはり、今回の休暇は警戒すべきだな……。なにより、既に監視されている可能性もある。慎重に動くとしよう。)
そう考え、バジュスはつけられていないか、監視系の魔法がないかを念入りに確認しながら、1日目を過ごした。
裏の知り合いと会い、次の計画を話し合ったりなど、細心の注意を払って動いた。
だが……
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
私はバジュスの行動全てを見ていた。
黒服の男との会話を全て、魔法を通じて魔道具に録音する。
「監視されていないか、かなり警戒しているようね。」
「そうだな。俺達が監視していると気付かれたか?」
「それは無いでしょう。薄々気付いていたとしても、証拠が無いもの。」
「確かに。それに、まさか追跡の魔法が自分にかかっているなんて、思いもしないだろうからな。」
「その通りよ。会話の内容も録音済み。明日の分と纏めて、陛下にご報告に参りましょうか。」
「了解だ。」
バジュスの行動は全て見られていた。
魔法解除の魔道具は、リアラの魔法の前では意味をなさなかったのだ。
解除されないように、対策をきっちりとしていた為だ。
追跡魔法によって、多くの証拠を集める事が出来た。
しかし、休暇はまだ始まったばかりだ──
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