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第114話 そして新学期
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高校生活も間もなく2年生になろうとしていた。
そして大好きな千野が卒業する時も近かった。
アヤノと出会った祐輝は毎日の野球部の練習を終えると電車に乗って車内を見渡す様になっていた。
先輩の卒業と気になる女子に対する感情で頭がいっぱいになっている祐輝はなんだかんだで充実した毎日を送っていた。
月日は流れて千野の卒業式が訪れると祐輝は硬い表情で式に出席した。
すると卒業生の入場で祐輝は驚き目を見開いた。
なんと千野は金髪にドレッドヘアで入場してきた。
「マジかよ・・・」
高校生の祐輝にはその光景が驚くほどカッコよく見えていた。
式を終えて卒業生が退場する時に祐輝は叫ばずにはいられなかった。
「兄貴!!」と腹の底から叫んでいた。
突然の絶叫に驚く在校生の視線を気にもせず祐輝は「お世話になりました」と涙を流していた。
アヤノが見つめている事も気にもせず。
けんせーの笑い声から爆笑に包まれても祐輝は気にせず千野に別れを告げていた。
「元気でな。」
「いつかまた会いましょうね。」
「おう。 頑張れよ。」
そしてその日を堺に千野は卒業して、いよいよ祐輝は2年生になる。
月日は経ち4月になるとクラス替えが行われた。
新たなクラスに入ると席に座っている野球部の仲間が誰なのか楽しみしていた。
そして教室に入るとそこにはけんせーがいた。
「また一緒かよ・・・」
「ははははー!!!!」
「お前俺の事大好きかよ!!」
「いや知らねーよ!!」
野球部の部員数からすると必ず各クラスに野球部がいる。
しかし1年生の時と動揺にけんせーとは同じクラスになった。
けんせーとじゃれ合っていると席に座って本を読んでいる女子生徒に釘付けになった。
アヤノとも同じクラスだ。
祐輝は近づくと「よっ」と手を上げた。
「同じクラスだね。」
「そうだな。 よろしく!」
「うんよろしく。」
アヤノがニコリと可愛らしい笑顔を見せると赤面して黙り込んだ。
その光景を見ていたけんせーが背後から飛びついてきた。
「おいおい!!」と声を上げながら祐輝は腹部をつねっている。
「やめろって!!」
「付き合うのか!?」
「マジでやめろって!!」
トマトの様に真っ赤な表情をしたまま、祐輝はけんせーを廊下に引っ張り出して「やめろ」と何度も口にしている。
高笑いをして祐輝のお尻に自身の下半身をこすりつけては前後に動かすけんせーを振り払っている。
すると「おい!!」と怒鳴り声が廊下に響き渡り驚いて見ると増田監督が鬼の形相で見ていた。
「お前ら何してるんだ!?」
「えっと・・・」
「今日から担任は俺だぞ。」
『ええ!?』
顔を見合わせて絶句していると増田監督が「恥ずかしいから廊下に立ってろ」と言い捨てて教室に入っていった。
「お前のせいだ」と祐輝がけんせーを睨むとホーム画面の仕返しだとニヤニヤしていた。
合宿の帰りにホーム画面をいかがわしい画像に変えられて危うく母親に見られそうになったけんせーの仕返しだった。
「あれは元はお前が画面をエロ動画にしたんだろ!!」
「ははははー!!!!」
「おいうるさいぞ!!」
『はい!!』
増田監督に怒鳴られた2人は廊下に立ったまま、クラスメイトに自己紹介をするはめになった。
自己紹介を終えるとまた、廊下へ出ていく2人を見てクラスメイトが笑っている。
祐輝を見て笑うアヤノにけんせーは満足そうだった。
「嫌われたな。」
「お前ふざけんなって!!」
「おい!!!!!」
『はい!!』
こうして2年生の生活が始まった。
そして大好きな千野が卒業する時も近かった。
アヤノと出会った祐輝は毎日の野球部の練習を終えると電車に乗って車内を見渡す様になっていた。
先輩の卒業と気になる女子に対する感情で頭がいっぱいになっている祐輝はなんだかんだで充実した毎日を送っていた。
月日は流れて千野の卒業式が訪れると祐輝は硬い表情で式に出席した。
すると卒業生の入場で祐輝は驚き目を見開いた。
なんと千野は金髪にドレッドヘアで入場してきた。
「マジかよ・・・」
高校生の祐輝にはその光景が驚くほどカッコよく見えていた。
式を終えて卒業生が退場する時に祐輝は叫ばずにはいられなかった。
「兄貴!!」と腹の底から叫んでいた。
突然の絶叫に驚く在校生の視線を気にもせず祐輝は「お世話になりました」と涙を流していた。
アヤノが見つめている事も気にもせず。
けんせーの笑い声から爆笑に包まれても祐輝は気にせず千野に別れを告げていた。
「元気でな。」
「いつかまた会いましょうね。」
「おう。 頑張れよ。」
そしてその日を堺に千野は卒業して、いよいよ祐輝は2年生になる。
月日は経ち4月になるとクラス替えが行われた。
新たなクラスに入ると席に座っている野球部の仲間が誰なのか楽しみしていた。
そして教室に入るとそこにはけんせーがいた。
「また一緒かよ・・・」
「ははははー!!!!」
「お前俺の事大好きかよ!!」
「いや知らねーよ!!」
野球部の部員数からすると必ず各クラスに野球部がいる。
しかし1年生の時と動揺にけんせーとは同じクラスになった。
けんせーとじゃれ合っていると席に座って本を読んでいる女子生徒に釘付けになった。
アヤノとも同じクラスだ。
祐輝は近づくと「よっ」と手を上げた。
「同じクラスだね。」
「そうだな。 よろしく!」
「うんよろしく。」
アヤノがニコリと可愛らしい笑顔を見せると赤面して黙り込んだ。
その光景を見ていたけんせーが背後から飛びついてきた。
「おいおい!!」と声を上げながら祐輝は腹部をつねっている。
「やめろって!!」
「付き合うのか!?」
「マジでやめろって!!」
トマトの様に真っ赤な表情をしたまま、祐輝はけんせーを廊下に引っ張り出して「やめろ」と何度も口にしている。
高笑いをして祐輝のお尻に自身の下半身をこすりつけては前後に動かすけんせーを振り払っている。
すると「おい!!」と怒鳴り声が廊下に響き渡り驚いて見ると増田監督が鬼の形相で見ていた。
「お前ら何してるんだ!?」
「えっと・・・」
「今日から担任は俺だぞ。」
『ええ!?』
顔を見合わせて絶句していると増田監督が「恥ずかしいから廊下に立ってろ」と言い捨てて教室に入っていった。
「お前のせいだ」と祐輝がけんせーを睨むとホーム画面の仕返しだとニヤニヤしていた。
合宿の帰りにホーム画面をいかがわしい画像に変えられて危うく母親に見られそうになったけんせーの仕返しだった。
「あれは元はお前が画面をエロ動画にしたんだろ!!」
「ははははー!!!!」
「おいうるさいぞ!!」
『はい!!』
増田監督に怒鳴られた2人は廊下に立ったまま、クラスメイトに自己紹介をするはめになった。
自己紹介を終えるとまた、廊下へ出ていく2人を見てクラスメイトが笑っている。
祐輝を見て笑うアヤノにけんせーは満足そうだった。
「嫌われたな。」
「お前ふざけんなって!!」
「おい!!!!!」
『はい!!』
こうして2年生の生活が始まった。
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