50 / 60
第47話 別れ
しおりを挟む
私は帰る時に必ず裏門に声をかけてから帰っている。もちろん来る時もだけれど。
教育が行き届いているこの伯爵家は、出入りをする人間を必ずチェックをしているから。
そんな私がいつもの時間になっても出てきてないとなれば、おかしいと思って邸内を探すか、最悪でも報告くらいはセユンの方に行くはずだ。
ブティックの仕事時間を把握しているセユンなら、まず私がいるだろうアトリエを確認しにきてくれるだろうし。
私一人ではクロエを捕らえることができないから、彼女を煽って引き留めて時間を稼ぐしか思いつかなかった。
それにほんの少し失敗しただけだ。
それにしても、この大勢の人たちはなんだろう。半分は見知った人だが、もう半分は見覚えがない。
恰好からしても、モナード伯爵家の私兵や衛兵ではなさそうなのだけれど。
「レティエ、クロエ……!?」
一足遅れてセユンが扉から入ってくる。
それに気づいたクロエが足をかばいながら、セユンに怒鳴った。
「ジェームズ! その子、貴方の印璽を持ってるわ! プリメールのデザインも盗まれてしまった。盗人を手引きして金庫を開けさせたのはその子よ! 早く取り返しなさい!」
「!?」
いまさらクロエが私に自分の罪をなすりつけようとしているようだ。
それに言い返そうとしても意識がどんどんと朦朧としてきて、吐き気までしてきた。クロエに痛めつけられた身体は、気が抜けたせいか、痛みが増していて。
握りしめ続けた手は強張って開いてくれない。
私の元にやってきたセユンがそれに気づいたようで、丁寧に私の指を一本一本開いてくれる……が、私の手の中は空っぽだ。
「ふふ、嘘ですよ」
きっと今、私は悪戯が成功した子供のような顔をしているだろう。
「印璽を持ってるふりしただけです」
腹に力を入れると吐きそうで声を振り絞ることができず、ささやき声でそう告げる。
ちらっとクロエを見ると驚愕の表情を浮かべていた。ようやく私に一杯食わされたのに気づいたのだろう。セユンは、そりゃそうだろうとでもいうかのように頷いていた。
「変だと思った。印璽はこんな小さな手の中に入るようなものでもないからな」
「そうなんですか?」
見たことがないからわからなかった。それはクロエも同じだろう。貴族でも爵位を継いだ本人か、その跡継ぎくらいしか見せないものらしいから。
セユンは私を見ると、痛々しそうな表情を浮かべる。
「ひどいケガをしているが大丈夫か?」
そして顔にかかる髪を優しくはらってくれるがそんなことはどうでもいい。
「それより、今すぐに印璽が無事か確認してください」
「確認するまでもないよ。俺がちゃんと持ってるから」
「そうだったんですか!?」
クロエがあまりにも奥の金庫にこだわるから、そこに置いてあるとばかり思っていたが、別場所に保管されていたようだ。それはそうだろう。少し考えればこんな警戒が甘いところに置いているはずはない。ほっとして体中の力が一気に抜けて床に崩れ落ちそうになった。
「レティエ!」
セユンがそんな私を抱き抱えてくれた。身体がうまく動かせないだけで、意識はなんとか保っていられている。
セユンは開け放たれた金庫を一瞥すると。
「衛兵、彼女を逮捕しろ」
迷いなくクロエを指さした。
「はっ」
いきなり腕を掴まれたクロエは理解できないという表情をしている。それは私も同じだった。
「ジェームズ!? 私の言葉を信じないの!? 犯人はその子だって……っ」
「君の行動を知られてないとでも思っていたのか? プリメールのライバルブティックとの接触、従業員の引き抜き行為、全部調査済みの上だ」
セユンの言葉にクロエの顔が青くなる。
「私を見張っていたのねっ!」
「リリンから報告を受けていた。それが本当なら証拠を掴もうと泳がしていたんだよ。その上でこの状況なら、手引きしたのは君で、レティエが巻き添えを食ったと考えた方が辻褄があうだろ」
「そんなの、リリンがでたらめを言ったのに決まってるじゃない! ……私が今までどれだけ伯爵家のことを思って行動してきたか、貴方は知ってるでしょう?」
悲壮感を漂わせ、必死さを浮かべるクロエの表情と言葉に、セユンは頷く。
「そうだね、君はずっと伯爵家の立派な臣下だったね」
しかしセユンの表情は冷たいままだ。
「でも俺はモナード伯爵ではなく、セユンを信じてくれたレティエの方を信じることに決めたよ」
「え……?」
ちょうどそこに伯爵邸の門番がやってくる。
彼は頭を垂れるとセユンに報告いたします、と告げた。
「ジェームズ様、野次馬だけでなく、新聞記者たちも集まってきて、伯爵邸の周囲が大騒ぎになってます。どうなさいますか? 追い払いますか?」
「そうだな……記者たちを中に入れてやってくれ」
セユンはクロエを静かな瞳で見据える。そこには決意がにじみでていた。
「プリメールのデザイナーは俺で、営業としてサロンに顔を出していたセユンが俺であることも全部ばらす。何がここで行われたかも全て、明らかにさせよう」
クロエの顔色が青から赤く変じていく。そして唸るような声で彼女は怒鳴った。
「裏切り者っ!」
「何が裏切りなんだ? 真実を明らかにするだけなのに。それに俺を裏切ったのは君だろ?」
セユンは親指で奥の部屋の方を指さした。それはそこにある金庫を差しているのだろう。
「なんで君は印璽がここにあると思った?」
「それは……」
「俺が以前にここに入れておく、と言ったからだろう? 本館に置いておくよりここの金庫の方が堅牢で開きにくいから、と。その言葉を信じたからレティエがカマをかけたのに引っかかったんだろ?」
もし、その嘘がなかったら、クロエがレティエに罪を被せようと諮ったことがこの場で明らかにならなかったかもしれない。
クロエがこの金庫に執着する理由がなく、クロエの裏切りはいまだに発覚しなかったかもしれない。
「俺は……この金庫が開けられないことを祈ってたんだ。最後まで君を信じたかったよ」
セユンの顔が苦しそうに歪む。それはどこか泣き出す一歩手前のようにも見えた。
もちろん、セユンはそんなことはならなかったが。あくまでも毅然とした態度で、まっすぐにクロエを見つめていた。
「クロエ。俺はずっと君を家族のように思っていた。しかし、もう俺は君と一緒にいられない」
それにクロエがどう返したかはわからない。そこまで見届けて、私は意識を失ってしまったからだ。
教育が行き届いているこの伯爵家は、出入りをする人間を必ずチェックをしているから。
そんな私がいつもの時間になっても出てきてないとなれば、おかしいと思って邸内を探すか、最悪でも報告くらいはセユンの方に行くはずだ。
ブティックの仕事時間を把握しているセユンなら、まず私がいるだろうアトリエを確認しにきてくれるだろうし。
私一人ではクロエを捕らえることができないから、彼女を煽って引き留めて時間を稼ぐしか思いつかなかった。
それにほんの少し失敗しただけだ。
それにしても、この大勢の人たちはなんだろう。半分は見知った人だが、もう半分は見覚えがない。
恰好からしても、モナード伯爵家の私兵や衛兵ではなさそうなのだけれど。
「レティエ、クロエ……!?」
一足遅れてセユンが扉から入ってくる。
それに気づいたクロエが足をかばいながら、セユンに怒鳴った。
「ジェームズ! その子、貴方の印璽を持ってるわ! プリメールのデザインも盗まれてしまった。盗人を手引きして金庫を開けさせたのはその子よ! 早く取り返しなさい!」
「!?」
いまさらクロエが私に自分の罪をなすりつけようとしているようだ。
それに言い返そうとしても意識がどんどんと朦朧としてきて、吐き気までしてきた。クロエに痛めつけられた身体は、気が抜けたせいか、痛みが増していて。
握りしめ続けた手は強張って開いてくれない。
私の元にやってきたセユンがそれに気づいたようで、丁寧に私の指を一本一本開いてくれる……が、私の手の中は空っぽだ。
「ふふ、嘘ですよ」
きっと今、私は悪戯が成功した子供のような顔をしているだろう。
「印璽を持ってるふりしただけです」
腹に力を入れると吐きそうで声を振り絞ることができず、ささやき声でそう告げる。
ちらっとクロエを見ると驚愕の表情を浮かべていた。ようやく私に一杯食わされたのに気づいたのだろう。セユンは、そりゃそうだろうとでもいうかのように頷いていた。
「変だと思った。印璽はこんな小さな手の中に入るようなものでもないからな」
「そうなんですか?」
見たことがないからわからなかった。それはクロエも同じだろう。貴族でも爵位を継いだ本人か、その跡継ぎくらいしか見せないものらしいから。
セユンは私を見ると、痛々しそうな表情を浮かべる。
「ひどいケガをしているが大丈夫か?」
そして顔にかかる髪を優しくはらってくれるがそんなことはどうでもいい。
「それより、今すぐに印璽が無事か確認してください」
「確認するまでもないよ。俺がちゃんと持ってるから」
「そうだったんですか!?」
クロエがあまりにも奥の金庫にこだわるから、そこに置いてあるとばかり思っていたが、別場所に保管されていたようだ。それはそうだろう。少し考えればこんな警戒が甘いところに置いているはずはない。ほっとして体中の力が一気に抜けて床に崩れ落ちそうになった。
「レティエ!」
セユンがそんな私を抱き抱えてくれた。身体がうまく動かせないだけで、意識はなんとか保っていられている。
セユンは開け放たれた金庫を一瞥すると。
「衛兵、彼女を逮捕しろ」
迷いなくクロエを指さした。
「はっ」
いきなり腕を掴まれたクロエは理解できないという表情をしている。それは私も同じだった。
「ジェームズ!? 私の言葉を信じないの!? 犯人はその子だって……っ」
「君の行動を知られてないとでも思っていたのか? プリメールのライバルブティックとの接触、従業員の引き抜き行為、全部調査済みの上だ」
セユンの言葉にクロエの顔が青くなる。
「私を見張っていたのねっ!」
「リリンから報告を受けていた。それが本当なら証拠を掴もうと泳がしていたんだよ。その上でこの状況なら、手引きしたのは君で、レティエが巻き添えを食ったと考えた方が辻褄があうだろ」
「そんなの、リリンがでたらめを言ったのに決まってるじゃない! ……私が今までどれだけ伯爵家のことを思って行動してきたか、貴方は知ってるでしょう?」
悲壮感を漂わせ、必死さを浮かべるクロエの表情と言葉に、セユンは頷く。
「そうだね、君はずっと伯爵家の立派な臣下だったね」
しかしセユンの表情は冷たいままだ。
「でも俺はモナード伯爵ではなく、セユンを信じてくれたレティエの方を信じることに決めたよ」
「え……?」
ちょうどそこに伯爵邸の門番がやってくる。
彼は頭を垂れるとセユンに報告いたします、と告げた。
「ジェームズ様、野次馬だけでなく、新聞記者たちも集まってきて、伯爵邸の周囲が大騒ぎになってます。どうなさいますか? 追い払いますか?」
「そうだな……記者たちを中に入れてやってくれ」
セユンはクロエを静かな瞳で見据える。そこには決意がにじみでていた。
「プリメールのデザイナーは俺で、営業としてサロンに顔を出していたセユンが俺であることも全部ばらす。何がここで行われたかも全て、明らかにさせよう」
クロエの顔色が青から赤く変じていく。そして唸るような声で彼女は怒鳴った。
「裏切り者っ!」
「何が裏切りなんだ? 真実を明らかにするだけなのに。それに俺を裏切ったのは君だろ?」
セユンは親指で奥の部屋の方を指さした。それはそこにある金庫を差しているのだろう。
「なんで君は印璽がここにあると思った?」
「それは……」
「俺が以前にここに入れておく、と言ったからだろう? 本館に置いておくよりここの金庫の方が堅牢で開きにくいから、と。その言葉を信じたからレティエがカマをかけたのに引っかかったんだろ?」
もし、その嘘がなかったら、クロエがレティエに罪を被せようと諮ったことがこの場で明らかにならなかったかもしれない。
クロエがこの金庫に執着する理由がなく、クロエの裏切りはいまだに発覚しなかったかもしれない。
「俺は……この金庫が開けられないことを祈ってたんだ。最後まで君を信じたかったよ」
セユンの顔が苦しそうに歪む。それはどこか泣き出す一歩手前のようにも見えた。
もちろん、セユンはそんなことはならなかったが。あくまでも毅然とした態度で、まっすぐにクロエを見つめていた。
「クロエ。俺はずっと君を家族のように思っていた。しかし、もう俺は君と一緒にいられない」
それにクロエがどう返したかはわからない。そこまで見届けて、私は意識を失ってしまったからだ。
0
お気に入りに追加
327
あなたにおすすめの小説
とまどいの花嫁は、夫から逃げられない
椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ
初夜、夫は愛人の家へと行った。
戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。
「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」
と言い置いて。
やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に
彼女は強い違和感を感じる。
夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り
突然彼女を溺愛し始めたからだ
______________________
✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定)
✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです
✴︎なろうさんにも投稿しています
私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。

好きだった人 〜二度目の恋は本物か〜
ぐう
恋愛
アンジェラ編
幼い頃から大好だった。彼も優しく会いに来てくれていたけれど…
彼が選んだのは噂の王女様だった。
初恋とさよならしたアンジェラ、失恋したはずがいつのまにか…
ミラ編
婚約者とその恋人に陥れられて婚約破棄されたミラ。冤罪で全て捨てたはずのミラ。意外なところからいつのまにか…
ミラ編の方がアンジェラ編より過去から始まります。登場人物はリンクしています。
小説家になろうに投稿していたミラ編の分岐部分を改稿したものを投稿します。

【完結済】後悔していると言われても、ねぇ。私はもう……。
木嶋うめ香
恋愛
五歳で婚約したシオン殿下は、ある日先触れもなしに我が家にやってきました。
「君と婚約を解消したい、私はスィートピーを愛してるんだ」
シオン殿下は、私の妹スィートピーを隣に座らせ、馬鹿なことを言い始めたのです。
妹はとても愛らしいですから、殿下が思っても仕方がありません。
でも、それなら側妃でいいのではありませんか?
どうしても私と婚約解消したいのですか、本当に後悔はございませんか?
どうも、死んだはずの悪役令嬢です。
西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。
皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。
アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。
「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」
こっそり呟いた瞬間、
《願いを聞き届けてあげるよ!》
何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。
「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」
義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。
今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで…
ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。
はたしてアシュレイは元に戻れるのか?
剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。
ざまあが書きたかった。それだけです。

絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
将来を誓い合った王子様は聖女と結ばれるそうです
きぬがやあきら
恋愛
「聖女になれなかったなりそこない。こんなところまで追って来るとはな。そんなに俺を忘れられないなら、一度くらい抱いてやろうか?」
5歳のオリヴィエは、神殿で出会ったアルディアの皇太子、ルーカスと恋に落ちた。アルディア王国では、皇太子が代々聖女を妻に迎える慣わしだ。しかし、13歳の選別式を迎えたオリヴィエは、聖女を落選してしまった。
その上盲目の知恵者オルガノに、若くして命を落とすと予言されたオリヴィエは、せめてルーカスの傍にいたいと、ルーカスが団長を務める聖騎士への道へと足を踏み入れる。しかし、やっとの思いで再開したルーカスは、昔の約束を忘れてしまったのではと錯覚するほど冷たい対応で――?

【完結】王太子殿下が幼馴染を溺愛するので、あえて応援することにしました。
かとるり
恋愛
王太子のオースティンが愛するのは婚約者のティファニーではなく、幼馴染のリアンだった。
ティファニーは何度も傷つき、一つの結論に達する。
二人が結ばれるよう、あえて応援する、と。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる