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第一章 ここは私の知らない世界
第4話 薄々勘づいてはいたけれど、思った以上に複雑なご家庭のようで
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厨房の仕事をさせてほしいと頼んだのは訳がある。
作られている食事の量を見れば、この家にどれだけの人が暮らしてるかわかるからね。
しかし、釜とかも相当でかいし、覚悟はしていたけれど……。
「今日って、何人分作るんですか?」
近くにいたおじさんに大声で尋ねたら、真っ赤な顔で返事が返ってきた。
ここにいるおじさんもおばさんも腕とか太くて逞しいけれど、こんな仕事してればそうだろうな。
すごい重労働だもの。
「いつもと同じさ。80人分だよ」
「80人!?」
「通いの人も食べていくからね」
通いもいるのか……。
食器の数でも数えた方が正確かなと思ったけれど、あっさりと常時邸内にいる人の数は56人と割れた。
普通に聞いたら教えてくれたよ。別に隠しておくものでもなかったようだ。
厨房にいるのはやはり若い子が多いからおしゃべりで。
下働きが多いので教育が行き届いていないのか、相当、口が軽い。噂話も含めて色々と情報が入ってきたし、私の記憶も取り戻せてきた。
当たり前にリリアンヌが知ってるべきようなことを聞くのを不審がられてしまったので、最後の方は
「この屋敷の旦那様の名前をフルネームでどうぞ~」
とか、クイズ形式にして出題して、情報を出させてたけどね。おしゃべりが過ぎると叱られたけど。
この世界はどうやら中世ヨーロッパの貴族階級の仕組みに近いらしい。
しかし、悲しいかな私は元々理系。社会も政経を選択していたから、史学はさっぱりなのだけど。
まずこの家は、エンドラ公爵家というらしい。
ほーん、なるほどーと聴いていたけど、公爵というのは王族の次に偉い身分だとかなんとかで、それなりにお金持ちだそうな。いや、お金持ちと言われてもピンとこないのだけど。
で、この家には公爵である旦那様とその妻の奥様と、そして子である四人のお嬢様がいる。
そのうちメリュジーヌお嬢様は前の奥様の子で、残りの3人は今の奥様の子、らしいのだけれど、メリュジーヌお嬢様には姉が二人、妹が一人いるという構成になっている。
なんで後妻の子が先妻の子より年上なんだろう。再婚同士なの? と思えば現在の奥様のシレーヌ様は初婚だけど上二人も旦那様の実の子だそうな。
シレーヌ奥様は元々あまり身分が高い出ではない。準男爵の娘だったらしい。
準男爵は貴族とは名ばかりで平民とほとんど変わらない。そのため二人の結婚は許されず、ずっと隠れて交際していたようだ。いわゆる愛人関係だね。姉二人はその時に生まれていたようだ。
しかし、そんな折、メリュジーヌお嬢様のおじい様と旦那様の父親が縁をつけて、お嬢様のお母様と旦那様が結婚したそうな。
元々旦那様は伯爵家の三男だった。
ここの公爵領は王女だったメリュジーヌお嬢様のおばあ様が降嫁なさる時に持たされたものだから、旦那様は公爵家の入り婿になって、旦那様が公爵を継ぐこととなった。
しかし、旦那様の実家の伯爵家ラルドーの方の継承者が運悪く次々と亡くなって、伯爵家の家督も旦那様の元に転がりこんできた。
この国の爵位法では一番高い身分のものを名乗るから、旦那様は身分上は公爵であるけれど、公爵領と伯爵領を両方治めているらしい。
だからここでは公爵様と呼ばれてはいるが、旦那様の出身地、ラルドーの地に行くと、ラルドー伯爵様、あるいは領主様と呼ばれることもあるそうだ。飛び地の管理大変そうだな……。
まぁ、そんなこんなしている間にメリュジーヌお嬢様のお母様が亡くなられて。その後、大手を振ってシレーヌ奥様がこの家に正妻として迎えられたということだ。
そしてメリュジーヌお嬢様は奥様から冷遇されていて、というのは、よくあるというか、分かりやすい形だな、とは思うが、一言言っていい?
旦那様、何してんの。元はといえばお前のせいだろ。最低だな!!! 去勢して死んでこいよ。
そんな旦那様はあんまり家に帰ってこないこともあって、この家は奥様の天下になっているとのこと。問題だけまき散らして本人いないなんて、ほんとクズだな。
そして私はメリュジーヌお嬢様の乳兄弟らしい。リリアンヌの母親が、メリュジーヌお嬢様の母親にお仕えしていて、この家にずっとお仕えしている。
元々メリュジーヌお嬢様の実家である公爵家なのに、関係者はみんな死んでしまっていたり、奉公人も他所に追いやられていて、唯一残っているのが私ことリリアンヌだけのようだ。
ふむ、それならリリアンヌとメリュジーヌお嬢様が仲がいいのもうなずける。
そして記憶が戻ってびっくりしたのは、リリアンヌもどうやら男爵令嬢だったらしい。両親が死んで爵位を返上しているから今は平民なのだけれど。
この家での私の身分はシシリーお嬢様付のメイドであって、メリュジーヌお嬢様のお世話をする立場ではない。
元貴族で教養があって働きがいい者は、いるだけで家に箔がつくので、引く手あまたらしい。メリュジーヌお嬢様の関係者だとしても早々に追い出すわけにいかなかったようだ。
生まれた時からずっとこの館で過ごしているように物慣れていて、気働きのできるメイドという評価のリリアンヌ……。
さぞかし今日のリリアンヌの動きは、他から見ても珍妙に見えただろうな……。
そして、あのエドガーとかいう男は旦那様の血縁者で、どっかの伯爵家の次男らしい。幼い時から決まっていたお嬢様の婚約者……らしいのだけれどなんでお嬢様フッたんだろう。
お嬢様から乗り換えるメリットがぜんっぜんわからないんだけれど。
メリュジーヌお嬢様と結婚したら公爵の爵位も領地もついてくるんだよね?
結局のところ「親に大事にされていない妻なんていらない」ってところなのだろうか。
よくわからなかったので、芋を潰しながら下働きのアンナに訊いてみたのだけれど。
「奥様はエルヴィラ様を可愛がってらっしゃるから、公爵家の財産も爵位も、そちらにお与えになるんじゃないかしら?」
と言われた。アンナちゃんもよくわからないらしかったけど、そういうもんなの? なんかおかしくない?
それが成立するなら、爵位の継承権のある女と結婚して、もらうもんだけもらったら、男が女を殺したり離婚したりしてとかいう、やらずぶったくりな強引な技が成立しそうなもんだけど。
公爵家の血を引くお嬢様がいるのに、他の人に爵位って譲れるの?
この辺、この世界というより、この国の法律がわからないんだけれど。
作られている食事の量を見れば、この家にどれだけの人が暮らしてるかわかるからね。
しかし、釜とかも相当でかいし、覚悟はしていたけれど……。
「今日って、何人分作るんですか?」
近くにいたおじさんに大声で尋ねたら、真っ赤な顔で返事が返ってきた。
ここにいるおじさんもおばさんも腕とか太くて逞しいけれど、こんな仕事してればそうだろうな。
すごい重労働だもの。
「いつもと同じさ。80人分だよ」
「80人!?」
「通いの人も食べていくからね」
通いもいるのか……。
食器の数でも数えた方が正確かなと思ったけれど、あっさりと常時邸内にいる人の数は56人と割れた。
普通に聞いたら教えてくれたよ。別に隠しておくものでもなかったようだ。
厨房にいるのはやはり若い子が多いからおしゃべりで。
下働きが多いので教育が行き届いていないのか、相当、口が軽い。噂話も含めて色々と情報が入ってきたし、私の記憶も取り戻せてきた。
当たり前にリリアンヌが知ってるべきようなことを聞くのを不審がられてしまったので、最後の方は
「この屋敷の旦那様の名前をフルネームでどうぞ~」
とか、クイズ形式にして出題して、情報を出させてたけどね。おしゃべりが過ぎると叱られたけど。
この世界はどうやら中世ヨーロッパの貴族階級の仕組みに近いらしい。
しかし、悲しいかな私は元々理系。社会も政経を選択していたから、史学はさっぱりなのだけど。
まずこの家は、エンドラ公爵家というらしい。
ほーん、なるほどーと聴いていたけど、公爵というのは王族の次に偉い身分だとかなんとかで、それなりにお金持ちだそうな。いや、お金持ちと言われてもピンとこないのだけど。
で、この家には公爵である旦那様とその妻の奥様と、そして子である四人のお嬢様がいる。
そのうちメリュジーヌお嬢様は前の奥様の子で、残りの3人は今の奥様の子、らしいのだけれど、メリュジーヌお嬢様には姉が二人、妹が一人いるという構成になっている。
なんで後妻の子が先妻の子より年上なんだろう。再婚同士なの? と思えば現在の奥様のシレーヌ様は初婚だけど上二人も旦那様の実の子だそうな。
シレーヌ奥様は元々あまり身分が高い出ではない。準男爵の娘だったらしい。
準男爵は貴族とは名ばかりで平民とほとんど変わらない。そのため二人の結婚は許されず、ずっと隠れて交際していたようだ。いわゆる愛人関係だね。姉二人はその時に生まれていたようだ。
しかし、そんな折、メリュジーヌお嬢様のおじい様と旦那様の父親が縁をつけて、お嬢様のお母様と旦那様が結婚したそうな。
元々旦那様は伯爵家の三男だった。
ここの公爵領は王女だったメリュジーヌお嬢様のおばあ様が降嫁なさる時に持たされたものだから、旦那様は公爵家の入り婿になって、旦那様が公爵を継ぐこととなった。
しかし、旦那様の実家の伯爵家ラルドーの方の継承者が運悪く次々と亡くなって、伯爵家の家督も旦那様の元に転がりこんできた。
この国の爵位法では一番高い身分のものを名乗るから、旦那様は身分上は公爵であるけれど、公爵領と伯爵領を両方治めているらしい。
だからここでは公爵様と呼ばれてはいるが、旦那様の出身地、ラルドーの地に行くと、ラルドー伯爵様、あるいは領主様と呼ばれることもあるそうだ。飛び地の管理大変そうだな……。
まぁ、そんなこんなしている間にメリュジーヌお嬢様のお母様が亡くなられて。その後、大手を振ってシレーヌ奥様がこの家に正妻として迎えられたということだ。
そしてメリュジーヌお嬢様は奥様から冷遇されていて、というのは、よくあるというか、分かりやすい形だな、とは思うが、一言言っていい?
旦那様、何してんの。元はといえばお前のせいだろ。最低だな!!! 去勢して死んでこいよ。
そんな旦那様はあんまり家に帰ってこないこともあって、この家は奥様の天下になっているとのこと。問題だけまき散らして本人いないなんて、ほんとクズだな。
そして私はメリュジーヌお嬢様の乳兄弟らしい。リリアンヌの母親が、メリュジーヌお嬢様の母親にお仕えしていて、この家にずっとお仕えしている。
元々メリュジーヌお嬢様の実家である公爵家なのに、関係者はみんな死んでしまっていたり、奉公人も他所に追いやられていて、唯一残っているのが私ことリリアンヌだけのようだ。
ふむ、それならリリアンヌとメリュジーヌお嬢様が仲がいいのもうなずける。
そして記憶が戻ってびっくりしたのは、リリアンヌもどうやら男爵令嬢だったらしい。両親が死んで爵位を返上しているから今は平民なのだけれど。
この家での私の身分はシシリーお嬢様付のメイドであって、メリュジーヌお嬢様のお世話をする立場ではない。
元貴族で教養があって働きがいい者は、いるだけで家に箔がつくので、引く手あまたらしい。メリュジーヌお嬢様の関係者だとしても早々に追い出すわけにいかなかったようだ。
生まれた時からずっとこの館で過ごしているように物慣れていて、気働きのできるメイドという評価のリリアンヌ……。
さぞかし今日のリリアンヌの動きは、他から見ても珍妙に見えただろうな……。
そして、あのエドガーとかいう男は旦那様の血縁者で、どっかの伯爵家の次男らしい。幼い時から決まっていたお嬢様の婚約者……らしいのだけれどなんでお嬢様フッたんだろう。
お嬢様から乗り換えるメリットがぜんっぜんわからないんだけれど。
メリュジーヌお嬢様と結婚したら公爵の爵位も領地もついてくるんだよね?
結局のところ「親に大事にされていない妻なんていらない」ってところなのだろうか。
よくわからなかったので、芋を潰しながら下働きのアンナに訊いてみたのだけれど。
「奥様はエルヴィラ様を可愛がってらっしゃるから、公爵家の財産も爵位も、そちらにお与えになるんじゃないかしら?」
と言われた。アンナちゃんもよくわからないらしかったけど、そういうもんなの? なんかおかしくない?
それが成立するなら、爵位の継承権のある女と結婚して、もらうもんだけもらったら、男が女を殺したり離婚したりしてとかいう、やらずぶったくりな強引な技が成立しそうなもんだけど。
公爵家の血を引くお嬢様がいるのに、他の人に爵位って譲れるの?
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