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片想いの時間
もしかしての予感
しおりを挟む「拓也と東京ランドに行ってきたんだ」
最寄りのバス停から学校までの道のりでポソッと…
たわいない会話の合間に唐突に言ってきた。
「いつ?」
「この前の球技大会後に」
「その日に?!えっ二人で?」
「そう、二人で」
意味が分からない
なんで球技大会後になんかワザワザ行ったのか
しかも男二人だけで突発的に行こうとなるものなのか?
光が口をすぼめていた。
ニヤけ笑うのを堪えてるの?
なぜだろ…なぜだか理由は聞けなかった。
「ずっる!私も誘ってくれたら良かったのに!」
「オレも騙されて着いた場所がそうだったんだよ」
「彼氏がするサプライズデートみたいね!」
私も彼氏に騙されてついて行った先が
イルミネーションの綺麗な場所だった時があった。
そんな思い当たることがあったせいで何気無しに話してしまった。
光の顔がみるみる内に真顔になり無口に赤面していく
ちょっと…待って…
正直戸惑った。
もしかして…もしかして…
偏見はないつもりだった
でもいざ本人が同性愛?となるとやっぱり戸惑った。
勘違いだ、本人に失礼、何考えてるの?と嫌われる
…確認したいのにイロイロ考えちゃって彼には聞けない
そういえば…
大きい彼が小さな彼に話し掛けている時
なんだか口調が優しくなっているような気がしていた…
教室までの中庭で大きな彼が仲間とタバコを吸っている
朝の恒例の風景
「おはよう!拓也!」
「おはよう光、おいで?」
いつからか分からないくらい
自然に呼ぶものだから
今まで気づかなかった
"おいで?"
と呼ばれるのは彼だけ…
もしかして…
まさかね…
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