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友人の時間
¿そのいつか…が今だった¿
しおりを挟む高校最後の冬だったくらいに
あるアニメ映画がやっていた。
覚えてる人いるかな…?
絵の雰囲気が好きで
一人でバイト後に見に行ってみた。
カラーの名前をもつ2人の少年
天真爛漫で残酷で闇があって光があって
どちらもお互いが必要不可欠で…
映画しか見たことないけど
そんな風にオレには見えた
アニメのキャラを羨ましがったあの日。
羨ましくて見なきゃ良かったと悲しくなった日。
自分には誰もいないと再確認させられてしまった日。
いつか…
オレにもそうなってくれる人が出来てください…
いつか…
恋愛とかじゃない特別な人が出来てください…
と本気で願った。
そのいつか…が今だったよ。
新作の告知を見て切なく思い出した。
あの日の映画。
自分と彼を重ねているのを内緒でオレはもう一度見た。
今度は一人でなんて見ていない。
映画のシーンが終わり間近になった時
君が言った。
「…球技大会のお前もこんなんだったな…叫んだりはなかったけど」
「ドン引きしたでしょ
完全に頭逝っちゃってる時だったしね」
「いや?怖かっただけ…光が壊れてくって…」
そのままテレビの電源が切られた。
彼は優しく頭を撫でてくる。
今は当たり前みたいになった
大きな手を頭に被せてくるみたいに…
あのシーン見てたら思い出してきたから消させてと…
彼にトラウマを持たせてしまった罪悪感と嬉しいさ
そうか、
彼はオレが壊れてくのが怖いと思ってくれていたのか
オレも怖った…
何も考えられないくらい怖かった…
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