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25頭目 山羊のハナコさん
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「山羊思う、故に山羊あり」
お花屋さんの屋根の上で、ハナコさんが黄昏ながら語っています。
屋根の縁に立っているので非常に危険です、踏み外したら大怪我をしてしまいます。
ハナコさんが登ったのを聞きつけて、多くの人たちが駆けつけています。すでに警察へ連絡もされていて、大事になってしまいました。
「ハナコさーん、降りてきてくださーい」
「そんな所に登ったってなんの答えも出てきやしないわよ、というかうちの屋根に登ってんじゃないわよ!」
私とちゃこさんさんも呼び掛けているのですが、ハナコさんはまるで聞く耳を持ちません。瞑想にふけっていますね。
「山羊たる動物ならば、常に高みを目指すべき。そうでしょう?」
「知るかっ。迷惑だからとっとと降りてきなさいこのバカタレ!」
「どうしてこんなことになってしまったんでしょうか……」
それは、数十分前にさかのぼります。
◇◇◇
「はい、今日のパトロールもおーわり。何にもなかったわねー」
日課となっているちゃこさんさんとのお散歩を終え、お家に戻りました。
刺激を求めるちゃこさんさんに反して、日常は平和です。目立った事件が起きる事もなく、1日が過ぎようとしていました。
ちゃこさんさんは私から下りると伸びをして、ふと空を見上げました。
「私も鳥みたいに飛べればなぁ。商店街を見下ろしながら散歩できるなんて最高じゃない」
「私は高所恐怖症ですから勘弁願いたいです。私は鳥さんよりお魚さんがいいですね、水の中を自由に泳げるのは楽しそうです」
「いや海川より空でしょ」
「私水遊び大好きですから」
「時々屋根に登って人間たちを見下ろしてるけど、気分いいものよ。小さくって簡単につぶせそうで、自分が支配者になった気分になれるわ」
「私はその方々に撫でられる方が好きですね」
犬と猫ならではの価値観の相違ですね。こうなるとちゃこさんさんはむきになってしまいます。
「だったらあんたに空の良さを教え込んでやろうじゃない。こっち来なさい、とっておきの場所を教えてやるわ」
「お花屋さんの屋根には上れませんよ。室外機を伝って登れというのでしょう?」
何度かちゃこさんさんがその方法で屋根に登っているのを見ています。身のこなしが軽い猫さんだから出来るのであって、どんくさい私ではできません。
バランス感覚も自信ありませんし、万一落っこちたら大けがをしてしまいます。
「むぅ、意気地なし」
「危ない橋は渡らないだけです」
「高い所に登れば真理が見えるかもしれないじゃない」
「ほう、心理ですか。興味深いですね」
いつの間にか、私達の傍に来ていた方が居ました。
小さな角を付けた、三日月の瞳を持つ動物。メス山羊のハナコさんです。
少し遠くの印刷屋さんに住まわれている方なのですけれど、時たまこの辺りまで散歩に来られるんですよね。
「貴方のご自宅の屋根とやらは、どこに?」
「いやまぁ、あそこだけど……」
「ほぅ、すぐ近くですね。これは登りがいのある崖です」
「崖じゃなくてあたしんちなんだけど」
ハナコさんは独特の空気を纏っています。彼女は求道者でして、常に自分を高めようと努力し続けているんです。
「今朝もゴミ集積車に体当たりをして戦いを仕掛けたり、あえて山羊にとって毒であるコピー紙を食べて心身を鍛え上げたり……ハナコさんの求道精神には頭が下がります」
「ただの馬鹿じゃない」
「鹿ではありません、山羊です。人であろうと動物であろうと、常に自らを高める努力をしなければなりません。私はただの山羊ではなく、考える山羊になりたいのです」
「ねぇ……こいつ頭大丈夫?」
「会話が出来るだけまだましだと思いますよ」
弁慶さんのようにこちらの意思を無視して自分勝手に暴れる方もいますからね、人であっても同じです。言葉が通じても、会話が出来ない人の方がよっぽど厄介です。
私は例え言葉が通じなくとも、会話が出来る犬でありたいですね。
「して、どのようにすれば真理の屋根に登れるのですか?」
「言わない」
「わかりました。ならば、自ら道を開拓しましょう」
ハナコさんはお花屋さんの周りを観察し始めました。すると、誘われるかのように裏手へ回っていきます。
嫌な予感がして見に行くと、なんと室外機を伝って登り始めたではありませんか。
「ちょ、何してんのあんた、やめなさい!」
「いいえ止めません。高みに登る、それ山羊の本能ですので」
かなり足が速いです。あっという間に屋根に登りつめてしまいました。
大変なことになりました。私は吠えて、ご主人様と里琴さんに異常を伝えます。
「どうしたべぇ? あっ!?」
「何、どうしたの? あっ!」
お2人が気付いてからは大騒ぎ、人や動物が集まってしまいます。こうして冒頭の騒動につながるわけです。
「これ、私の過失になるのかな」
「大丈夫だと思います。それより、どうやってハナコさんを下ろしましょう」
ご主人様が警察へ連絡してくれたようですが、間に合うかどうか……その前に、何か彼女を下す方法……。
そうだ、こうしましょう。
私はお店に入ると、飾ってあったスカイツリーの置物を咥えました。
「ハナコさーん、ちょっとお話ししましょう。より高く思想の出来る場所がありますよー」
「なんですと? それは本当ですか」
「はーい。教えて差し上げますので、どうか降りてきていただけませんかー?」
ハナコさんは興味津々に降りてきます。山羊さんは高い所へ登る習性があります、ならばより高い所を教えてあげれば興味を示すと思いましたが、その通りになりましたね。
「このスカイツリーという建物をご存じですか? この建物は634mもの高さがあるそうで、山よりも高い建物だそうですよ」
「山よりも? そんなものを人間が作れたのですか?」
「はい。そんな場所に登る事が出来れば、ハナコさんの求める真理にたどり着けるのではないでしょうか」
「なるほど……一理ありますね。ならば登ってみるしかありません」
スカイツリーの場所を教えると、ハナコさんは一目散に走っていきます。
「あれ、大丈夫? 商店街の外に逃げちゃいそうだけど」
「平気です。すぐに戻ってきますよ」
宣言通り、ハナコさんは戻ってこられました。やや不満そうな顔をしています。
「向かおうとしたら電子リードに止められました。スカイツリーとやらは商店街の外にあるのですね」
「ええ。すいません説明足らずで」
「構いません、むしろ目標が出来ました。私は必ずスカイツリーへ赴き、高みを目指そうと思います。ありがとうべぇ、私に目標を与えてくれて」
ハナコさんは満足した様子で去っていきます。話が通じるからこその対話での解決です。
「電子リードも見越して話してたわけか。あんた、意外と交渉術に長けてるのね」
「伊達に歳を重ねていませんから。会話がきちんと通じる方であるならば、私でも対応できますよ」
「あ、ゴールデンレトリバーのいるラーメン屋さん。ここね、テレビでやってたの」
「雑誌でも紹介されてたよ。あーでも可愛いなぁレトリバー」
「おっと、お客様ですね。いらっしゃいませ」
尻尾を振って接客し、お店へ案内します。あとはご主人様に任せれば大丈夫。
「言葉が通じなくても通ってるし……なんなのあんた」
「少しだけ察しのいい、ただのゴールデンレトリバーですよ」
言葉だけでなく、尻尾を振ったりすり寄ったり、自分の気持ちを伝える方法は沢山あります。犬であっても人と会話が出来ます。ですからどんどん話しかけたり、スキンシップを取ってお話ししてもらいたいものですね。
※山羊
人間とは深い関わりのある動物で、昔から食用や除草を目的に飼育されてきた歴史がある。飼育はしやすい動物で、病気になりにくく怪我も少なく、大らかな性格なので人にも良くなつく。餌は合成資料と野菜くず、果物の皮を一日二回与えるのが望ましい。
ただし、非常にパワーが強く、特に頭突きの威力は子供や老人が大怪我するほど。山羊としてはじゃれているつもりでも、体当たりで転倒や骨折をする恐れがあるため、相手をする際には注意が必要である。
お花屋さんの屋根の上で、ハナコさんが黄昏ながら語っています。
屋根の縁に立っているので非常に危険です、踏み外したら大怪我をしてしまいます。
ハナコさんが登ったのを聞きつけて、多くの人たちが駆けつけています。すでに警察へ連絡もされていて、大事になってしまいました。
「ハナコさーん、降りてきてくださーい」
「そんな所に登ったってなんの答えも出てきやしないわよ、というかうちの屋根に登ってんじゃないわよ!」
私とちゃこさんさんも呼び掛けているのですが、ハナコさんはまるで聞く耳を持ちません。瞑想にふけっていますね。
「山羊たる動物ならば、常に高みを目指すべき。そうでしょう?」
「知るかっ。迷惑だからとっとと降りてきなさいこのバカタレ!」
「どうしてこんなことになってしまったんでしょうか……」
それは、数十分前にさかのぼります。
◇◇◇
「はい、今日のパトロールもおーわり。何にもなかったわねー」
日課となっているちゃこさんさんとのお散歩を終え、お家に戻りました。
刺激を求めるちゃこさんさんに反して、日常は平和です。目立った事件が起きる事もなく、1日が過ぎようとしていました。
ちゃこさんさんは私から下りると伸びをして、ふと空を見上げました。
「私も鳥みたいに飛べればなぁ。商店街を見下ろしながら散歩できるなんて最高じゃない」
「私は高所恐怖症ですから勘弁願いたいです。私は鳥さんよりお魚さんがいいですね、水の中を自由に泳げるのは楽しそうです」
「いや海川より空でしょ」
「私水遊び大好きですから」
「時々屋根に登って人間たちを見下ろしてるけど、気分いいものよ。小さくって簡単につぶせそうで、自分が支配者になった気分になれるわ」
「私はその方々に撫でられる方が好きですね」
犬と猫ならではの価値観の相違ですね。こうなるとちゃこさんさんはむきになってしまいます。
「だったらあんたに空の良さを教え込んでやろうじゃない。こっち来なさい、とっておきの場所を教えてやるわ」
「お花屋さんの屋根には上れませんよ。室外機を伝って登れというのでしょう?」
何度かちゃこさんさんがその方法で屋根に登っているのを見ています。身のこなしが軽い猫さんだから出来るのであって、どんくさい私ではできません。
バランス感覚も自信ありませんし、万一落っこちたら大けがをしてしまいます。
「むぅ、意気地なし」
「危ない橋は渡らないだけです」
「高い所に登れば真理が見えるかもしれないじゃない」
「ほう、心理ですか。興味深いですね」
いつの間にか、私達の傍に来ていた方が居ました。
小さな角を付けた、三日月の瞳を持つ動物。メス山羊のハナコさんです。
少し遠くの印刷屋さんに住まわれている方なのですけれど、時たまこの辺りまで散歩に来られるんですよね。
「貴方のご自宅の屋根とやらは、どこに?」
「いやまぁ、あそこだけど……」
「ほぅ、すぐ近くですね。これは登りがいのある崖です」
「崖じゃなくてあたしんちなんだけど」
ハナコさんは独特の空気を纏っています。彼女は求道者でして、常に自分を高めようと努力し続けているんです。
「今朝もゴミ集積車に体当たりをして戦いを仕掛けたり、あえて山羊にとって毒であるコピー紙を食べて心身を鍛え上げたり……ハナコさんの求道精神には頭が下がります」
「ただの馬鹿じゃない」
「鹿ではありません、山羊です。人であろうと動物であろうと、常に自らを高める努力をしなければなりません。私はただの山羊ではなく、考える山羊になりたいのです」
「ねぇ……こいつ頭大丈夫?」
「会話が出来るだけまだましだと思いますよ」
弁慶さんのようにこちらの意思を無視して自分勝手に暴れる方もいますからね、人であっても同じです。言葉が通じても、会話が出来ない人の方がよっぽど厄介です。
私は例え言葉が通じなくとも、会話が出来る犬でありたいですね。
「して、どのようにすれば真理の屋根に登れるのですか?」
「言わない」
「わかりました。ならば、自ら道を開拓しましょう」
ハナコさんはお花屋さんの周りを観察し始めました。すると、誘われるかのように裏手へ回っていきます。
嫌な予感がして見に行くと、なんと室外機を伝って登り始めたではありませんか。
「ちょ、何してんのあんた、やめなさい!」
「いいえ止めません。高みに登る、それ山羊の本能ですので」
かなり足が速いです。あっという間に屋根に登りつめてしまいました。
大変なことになりました。私は吠えて、ご主人様と里琴さんに異常を伝えます。
「どうしたべぇ? あっ!?」
「何、どうしたの? あっ!」
お2人が気付いてからは大騒ぎ、人や動物が集まってしまいます。こうして冒頭の騒動につながるわけです。
「これ、私の過失になるのかな」
「大丈夫だと思います。それより、どうやってハナコさんを下ろしましょう」
ご主人様が警察へ連絡してくれたようですが、間に合うかどうか……その前に、何か彼女を下す方法……。
そうだ、こうしましょう。
私はお店に入ると、飾ってあったスカイツリーの置物を咥えました。
「ハナコさーん、ちょっとお話ししましょう。より高く思想の出来る場所がありますよー」
「なんですと? それは本当ですか」
「はーい。教えて差し上げますので、どうか降りてきていただけませんかー?」
ハナコさんは興味津々に降りてきます。山羊さんは高い所へ登る習性があります、ならばより高い所を教えてあげれば興味を示すと思いましたが、その通りになりましたね。
「このスカイツリーという建物をご存じですか? この建物は634mもの高さがあるそうで、山よりも高い建物だそうですよ」
「山よりも? そんなものを人間が作れたのですか?」
「はい。そんな場所に登る事が出来れば、ハナコさんの求める真理にたどり着けるのではないでしょうか」
「なるほど……一理ありますね。ならば登ってみるしかありません」
スカイツリーの場所を教えると、ハナコさんは一目散に走っていきます。
「あれ、大丈夫? 商店街の外に逃げちゃいそうだけど」
「平気です。すぐに戻ってきますよ」
宣言通り、ハナコさんは戻ってこられました。やや不満そうな顔をしています。
「向かおうとしたら電子リードに止められました。スカイツリーとやらは商店街の外にあるのですね」
「ええ。すいません説明足らずで」
「構いません、むしろ目標が出来ました。私は必ずスカイツリーへ赴き、高みを目指そうと思います。ありがとうべぇ、私に目標を与えてくれて」
ハナコさんは満足した様子で去っていきます。話が通じるからこその対話での解決です。
「電子リードも見越して話してたわけか。あんた、意外と交渉術に長けてるのね」
「伊達に歳を重ねていませんから。会話がきちんと通じる方であるならば、私でも対応できますよ」
「あ、ゴールデンレトリバーのいるラーメン屋さん。ここね、テレビでやってたの」
「雑誌でも紹介されてたよ。あーでも可愛いなぁレトリバー」
「おっと、お客様ですね。いらっしゃいませ」
尻尾を振って接客し、お店へ案内します。あとはご主人様に任せれば大丈夫。
「言葉が通じなくても通ってるし……なんなのあんた」
「少しだけ察しのいい、ただのゴールデンレトリバーですよ」
言葉だけでなく、尻尾を振ったりすり寄ったり、自分の気持ちを伝える方法は沢山あります。犬であっても人と会話が出来ます。ですからどんどん話しかけたり、スキンシップを取ってお話ししてもらいたいものですね。
※山羊
人間とは深い関わりのある動物で、昔から食用や除草を目的に飼育されてきた歴史がある。飼育はしやすい動物で、病気になりにくく怪我も少なく、大らかな性格なので人にも良くなつく。餌は合成資料と野菜くず、果物の皮を一日二回与えるのが望ましい。
ただし、非常にパワーが強く、特に頭突きの威力は子供や老人が大怪我するほど。山羊としてはじゃれているつもりでも、体当たりで転倒や骨折をする恐れがあるため、相手をする際には注意が必要である。
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