上 下
127 / 181

126話 アプサラスの勇者になる

しおりを挟む
「人形の魔女の主人格? 詳しく話してもらえるかな」

 僕は大人しくなった魔女、アプサラスと目線を合わせた。
 今までの魔女と違って会話が成り立っている。それに一人称が「あたし」に変わっている、落書きで必死に苦痛を訴えていた人格だ。
 アプサラスは日記を抱きしめ、俯いた。

「あたしは、ずっと他の人格に閉じ込められていたんだよ。体中に埋め込まれた魂が沢山あって、それがあたしをずっといじめていて、それであたしは全然外に出れなくて」
「おい待てや、説明がしっちゃかめっちゃかで全然わからねぇぞ。きちんと整理して話せ」
「えっと、あたしはアプサラスで、本当は人形じゃなくて人間で……」
「だめだこりゃ、要領得ねぇぞこいつ」

 フェイスは肩をすくめ、胡坐をかいた。
 こっちから質問をして、整理しながら話を進めようか。

「まずは、自己紹介からしよう。僕はディック、こっちはフェイスだ。君は?」
「アプサラス」
「出身地は?」
「山にある村」
「年齢は?」
「この体になってから数えてないけど、人間だったころは、多分十四歳」
「ここへは、どうやってきたんだい?」
「攫われたの、急に……ずっと前の事だから、いつなのかは覚えてないけど、あいつに攫われた時は、まだ覚えているよ」

 簡単な質問を通して、アプサラスは少しずつ落ち着いていく。うん、ちゃんとコミュニケーションがとれそうだ。
 しかし、攫われただって? それに情緒が幼いし、優しく話してみよう。

「君は七人の私がいるって言っていたね。それはどういう事かな」
「あたしの手足にね、別の私の魂が入っているの。その私達があたしを押し込んで、今まで外に出れなかったんだ」
「……つまり、てめぇの体のパーツ一つ一つが意志を持っている。パーツ毎の人格が交代しながら人形の体を操っている。主人格であるてめぇは、パーツの別人格によって封印されていた。それでいいのか?」
「そうそう! あたしはそれが言いたかったんだ」
「んで、なんでそのペンダントに触れた途端、てめぇは元に戻ったんだ?」
「それは、あたしだけが過去を持っているからなんだ」

 アプサラスはペンダントを握りしめ、目を細めた。

「他の私達は、この監獄で生まれて、すぐに手足に埋め込まれたんだ。だから過去がなくて、人格としてはそんなに強くないの。でもあたしは、攫われた時これを持っていたんだ。お父さんとお母さんから、誕生日に貰ったペンダントと、日記をね」
「大切な物なんだね」

「うん、あたしの宝物なの。このペンダントがあると、恐くても勇気が湧いてくるの。この日記を読んでると、楽しかったころを思い出して、元気が出てきて、他の私がささやいても、あたしのままで居られたんだよ」

「あー……他の人格はてめぇをベースに作られた。だけどてめぇと違って、自分を形作る記憶がない。てめぇはペンダントと日記のおかげで昔の事を思い出し、自分を励ませたから、他の人格と戦う事が出来た。そんな所か?」

「あ、そっか。その方が分かりやすいね」
「自分の事くらいわかりやすく説明しろ馬鹿。つーか、それならどうして日記とペンダントがこんな所にある? こいつを持ってりゃ他の人格を抑え込めるんだろ?」

「ううん、完全じゃないんだ。時々だけどあたしをおしのけて出てくるの。何回も宝物を捨てられそうになったけど、あたしは我慢したんだよ。それで皆があたしを奪おうと一斉にあふれ出てきて、それであたしは驚いて、わけがわからなくなって、日記とペンダントを隠して、それからずっと閉じ込められてたんだ」

「……つまり、そいつを持っていても人格の切り替えは起こってしまう。人格が切り替わるたびに宝物を捨てられそうになったが、てめぇが気合で阻止していた。でいいのか?」

「そうそう! 私はそう言いたかったんだ」
「宝物のせいで表に出てこれねぇから、他の人格は主人格のてめぇが邪魔だった。そこで結託して、七人全員の人格を一度に切り替えててめぇを発狂させ、宝物を落とすよう仕向けた。宝物を失ったてめぇは他の人格に押さえつけられて、出てこれなくなった、って所か?」

「うん! でも時々、七人の私が一度に休む事があるんだ。その隙に宝物を探していたんだけど、全然見つからなくて……でも二人が見つけてくれたから、あたしは元に戻れたんだ。多分、あまり長くないと思うけど」
「前と同じ手を使われたらおしまいだろうしな。にしてもてめぇ、口下手なのどうにかしろ。話の意味が全然わからねぇだろうが」
「だって人と話すの久しぶりだから……本当は外に出たかったけど、こんな体じゃ皆怯えちゃうし、傷つけちゃうし……恐くて、ずっとここに閉じこもっていたんだ」
「はぁ……おいディック、次の質問しろ。意味わからねぇ答えは俺が要約してやる」

 凄いなフェイス、きちんと話をまとめて進行しているよ。
 少しずつ魔女の謎も解けている。今まで知名度がなかったのは、主人格がずっと監獄に閉じこもっていたからか。力の使い方が拙いのも、幼い主人格をベースにしているから、知識が追い付いていないんだろうな。

 それにしても、「彼女をベースに他の人格を作った」か……理屈としては分かるけど、どうやってそんな事をしたんだろう。

「私達、っていうのはどういう?」
「私達は私達だよ。この檻に沢山、あたしが閉じ込められていたんだ」
「はぁ? 意味が分からねぇぞ」
「だから、たくさんの私が閉じ込められてたの。私は、私だよ」

 ……沢山の私? 君は世界に一人しかいないだろう。体と魂を増やす手段なんてあるのか?
 疑問はあるけど、それよりも聞きたい事がある。そっちを優先しよう。

「この監獄はどこにあるかわかるかな? それと監獄の持ち主も」
「場所は、分からない。コープに眠らされて、起きた時にはここに居たから」
「俺らをさらった時も別人格が転移を使っていたからな、住所はわかるわけねぇか。それよかコープって誰だ? 口ぶりからして、てめぇを誘拐した張本人みたいだが」
「うん……コープは、コープ、は……あ、ああああああ……きゃあああああああ!!!」

 アプサラスが突然発狂した。頭を振り乱し、壁や床に何度もぶつけていく。
 急いで止め、落ち着かせた。アプサラスは頭を抱え、小刻みに震えている。

「だめ……コープはだめ……恐い、恐い……恐い……!!!」
「大丈夫、コープって奴はどこにもいないよ」
「そいつの種族はなんだ?」
「ドワーフ……」
「なら問題ねぇよ、気配察知でドワーフの気配は感じねぇからな、無意味に怯えるな」

 フェイスが誰かを励ますなんて、珍しい事もあるもんだ。
 にしても、ドワーフのコープか。

 ドワーフは鍛冶仕事は勿論、建築や彫刻に関する技術に長けた種族だ。話の流れから推測するに、そいつが監獄の持ち主って事になる。

「ここに居る間、どこかの国の名前を聞いた事は?」
「ううん、コープはずっと一人だったよ」
「って事は他国との交流がなかった、個人でここを回していたのか」

 ……個人が所有する物としては、規模が大きすぎるな……人形の魔女を作る技術力といい、何者だそいつ。

「詳しく聞きたいところだが」
「話そうにも、恐くてできないみたいだね」
「ごめんね……コープは、コープはあたしを……あ、うああ……」

 アプサラスは心の底から怯えている。監獄にこびりついた血の痕からして、凄惨な拷問を受け、目の前で見せられてを繰り返されたんだろう。
 これ以上コープについて聞くのは無理か。

「つーかよ、俺らはどうして攫われたんだ? てめぇの別人格は随分と心や愛情に関心を向けているが、理由はあんのか?」

 フェイスが話題を変えた。さり気なくコープから気をそらしたみたいだな。

「多分、二人に助けてほしいから、かな」
「? なんで僕達に?」

「あたしね、勇者の本が好きだったんだ。聖剣を持って、悪い人から皆を守る物語がね。七人の私は、あたしの考えがちょっとわかるの。だから、あたしの「助けてほしい」って思いを感じて、それが行動に出ちゃったんだと思う」

「つまり、他の七人もてめぇの影響を受けている。人を攫いに出てきた時、丁度勇者である俺が居た。てめぇの「勇者に助けてもらいたい」って願望があったから、他の人格も俺とディックを攫った。そんな所か」

「フェイスはそうだと思うよ。でもディックは多分、好きな人が居るからだと思う」
「……そうか、僕のシラヌイを愛する気持ちを、自分に向けようとしたって事かな?」

「うん。他の私は、誰かに愛されるのが夢なんだ。ほら、あたしは宝物があるから今まで体を乗っ取られずにすんだでしょ? だから自分も思い出を作れば、本物のあたしになれると思ったんじゃないかな」
「あー、確かにてめぇが他の人格を抑えていたのは、愛情の力と言ってもいいな。親が与えた日記とペンダントが、力になっていたわけだからな」
「それを見た他の人格は君のように、誰かに愛される記憶を作って、君を封じ込める力を手に入れようとしていたのか」

 つまり人格はあっても、心が無いんだ。過去がなくて空っぽな自分が嫌で、他のアプサラス達は自分を満たすために愛情や心を求めているんだな。

「七人の私の目的は、一人の女の子になる事なんだ。でも、私の体は一つしかないでしょ? 他の体を用意する方法も分からないから、奪い合っているの。それで、競争しているんだ。七人の誰かが心を持ったら、この体を独り占めするの」
「主人格そっちのけで体の奪い合いしてんのかよ、それも偽物の。だがまぁ、てめぇらにとっちゃ大事な体でもあるか」

「それで全人格が躍起になって心を手にしようとしているんだな。でもそんな事で、心が手に入るわけがない。愛は一方通行の物じゃない、往復する物なんだから」
「どういう意味だ?」

「好きな人に愛情を向けると、相手からも同じような愛情が返ってくる。その行き来が心を作るんだ。独りよがりに愛情を求めるのは、ただの我儘、暴力でしかない。そこから返ってくる物なんて憎しみや怒りだけ。本当に心や愛情が欲しいのなら、相手が自分を好きになってくれるように、自分自身も努力しなくちゃいけないんだ」

「……そうかよ」

 どうしたフェイス、いつになく素直に受け入れているじゃないか。

「……ならなんで……は、俺に無条件に笑ってくれたんだ?」
「何のことだ?」
「独り言だ。全く、心だ愛だなんて寒気がするぜ。力がありゃあ、そんなもん軽くねじ伏せられるだろうがよ」

 持論を話すフェイスは、どことなくしおらしい気がした。

「でも、久しぶりだなぁ。誰かと話すなんて、もう何年振りだろう。お父さんもお母さんも、もういないと思うから……ずっと、この檻の中でたくさんの私が殺されて、あたしも酷い事をされて、ずっと泣いてばっかりいて、苦しかったから、楽しくお話しできるのが、凄く嬉しいんだ」
『…………』

 アプサラスは、日記の最後のページをめくった。
 日付は、今から三十年前で終わっている。「ここから出たい」「お父さんとお母さんに会いたい」と、切なる願いが書かれていた。

「へぇ、この日付、もう三十年も前なんだ。まだあたしが人間だった頃の日記だから、人形になってからを合わせると、四十年くらいたつのかなぁ。時間が流れるのって、早いんだね」
「そうなると、てめぇの両親はもう死んでるだろうな。ジジババになって墓の下だろうよ」
「おいフェイス!」

「ううん、大丈夫だよディック。あたしも何となくわかってるから。でも、お父さんとお母さんに会えないのは、寂しいな。それに外の世界の事も、もっと知りたかったな。あたしね、冒険者になるのが夢だったんだよ。冒険者になって、外の世界をいっぱい旅して、色んな景色を見て回りたかったの。でもこんな体じゃ、もう無理だよね。気味悪がって、皆怖がっちゃうからね。他にも、いっぱい、いっぱいやりたい事、あるんだよ。でも、あたしはもう、何にもできないんだよね。檻の中で、ずっと閉じこめられてばかりだったから、もうあたしには、未来なんてないんだよね」

 ……なんで、そんな悲しそうな顔で、諦めたような事を言っているんだ。
 本当は諦めたくないんだろう? 外の世界に出て、元の体に戻りたいんだろう? 恐い記憶から、解放されたいんだろう?
 なのに、そんな悲しい事、言うなよ。

「あの、凄く図々しいと思うんだけど、二人にお願いしてもいい?」
「なんだい?」
「なんだよ?」
「……あたしを、殺してほしいの」

 僕とフェイスは驚いた。直後、アプサラスが頭を抱える。

「う……あっ……や、っぱりきた……! わ、たし達が……来ちゃった……!」
「別人格か! うっ!?」

 アプサラスの背後に、影が浮かび上がる。嫉妬、傲慢、怠惰、強欲、色欲、暴食、憤怒。彼女に宿る全人格が、日記に手を伸ばした。
『それを 離せ 下郎が 頭が高いぞ』
『私が! 私になる! この体全て! 私の物だ!』
『……面倒 だけど表に出られないの 嫌 私が出るために それを捨てて』
『なんで あなただけが 過去を持つの ああ羨ましい 妬ましい 疎ましい』
『お前の物は 私の物 私の物は 私の物 私の物を 寄越せ』
『女の幸せは 私が手に入れる お前が手にする 物じゃない』
『味を感じたい そのためには心が必要 その邪魔をする お前はいらない』

 過去を持たない、心無き影たちがアプサラスに覆いかぶさる。彼女は日記を抱きしめ、ペンダントを守った。
「嫌だ! あたしはあたしだ……私なんかに、あたしを奪われてたまるか! あ、あぐっ! うぐうううっ!!!」

 アプサラスはのたうち回った。別人格に精神汚染を受けているのだろう、がくがくと体が痙攣している。

「アプサラス! しっかりしろ、アプサラス!」
「ディック……この、通り、なの……もうずっと、あたしの中で私達が、喧嘩し続けて……ずっと、苦しいままなの……ううっ! ……もう、こんなの、嫌なの。楽に、なりたいの。ディックなら、出来るんでしょ? その、武器で……」

 アプサラスがハヌマーンに触れた。

「何度も、何度も死のうとしたんだ。でも、七人の私に止められて……できなかった。七人の私が外に出ちゃったら、沢山の人が酷い目に遭うから、外に出るのもできなくて……だけど、もうあたしに、七人の私を止める事は、出来ないから……だから、お願い。これで、あたしごと、私達を砕いて……あたしを、この世から消して……お願い、あたしを……助けて……!」

 必死の懇願だ。僕は拳を握りしめ、唇をかみしめた。
 ハヌマーンで頭を砕けば、アプサラスを殺す事は出来る。けどだからと言って、はいそうですかと頷けるものか。
 君には夢があるんだろう、やりたい事がいっぱいあるんだろう! 全部を諦めたまま、殺す事なんてできるわけないだろう!

「……簡単にくたばるなんてぬかすな、クソアマ」

 フェイスがアプサラスから、宝物を取り上げた。

「こいつは、俺らが預かってやる。こいつがあれば、てめぇは少しでも元に戻れるんだろう? 壊されねぇよう、俺らが責任もって守ってやる。だからてめぇも、簡単にあきらめて壊れるな。宝物を返してもらえるよう、根性で別人格どもをねじ伏せろ」
「フェイス?」
「ただの気まぐれだ。脱獄すんのに、こいつの協力があったほうが都合よさそうだからな」
「……そう言う事にしておくよ」

 僕はアプサラスの手を握りしめた。
 ここで彼女を見捨てたら、僕自身が誓った決意に背くことになる。奪った命よりも多くの命を救う、それが僕の決心だから。

「約束する、君を必ず助ける。だから絶対あきらめないでくれ。冒険者になるんだろう?」
「生きてりゃ、そんなもん簡単になれるぜ。世界中の面白いもんだっていくらでも見れる」
「その通りだ。待っていてくれ、僕が」
「俺が」
『アプサラスの勇者になる』
「……本当に、助けて、くれるの……?」

 僕達は頷いた。アプサラスは目を見開いて、微笑んだ。

「……うぐっ! ……私達は、あたしが抑え込む……今のうちに、逃げて……! あとで、必ず……お礼言いに、来るからね……!」
「わかった、戻るぞフェイス!」
「へっ、簡単にくたばるんじゃねぇぞクソアマ!」

 僕らは急いで独房への帰路についた。
 姿が見えなくなるまで、アプサラスは僕達をずっと見つめていた。
しおりを挟む
感想 177

あなたにおすすめの小説

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?

歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。 それから数十年が経ち、気づけば38歳。 のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。 しかしーー 「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」 突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。 これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。 ※書籍化のため更新をストップします。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

家ごと異世界ライフ

ねむたん
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!

俺だけに効くエリクサー。飲んで戦って気が付けば異世界最強に⁉

まるせい
ファンタジー
異世界に召喚された熱海 湊(あたみ みなと)が得たのは(自分だけにしか効果のない)エリクサーを作り出す能力だった。『外れ異世界人』認定された湊は神殿から追放されてしまう。 貰った手切れ金を元手に装備を整え、湊はこの世界で生きることを決意する。

ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い

平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。 ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。 かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。

転生調理令嬢は諦めることを知らない

eggy
ファンタジー
リュシドール子爵の長女オリアーヌは七歳のとき事故で両親を失い、自分は片足が不自由になった。 それでも残された生まれたばかりの弟ランベールを、一人で立派に育てよう、と決心する。 子爵家跡継ぎのランベールが成人するまで、親戚から暫定爵位継承の夫婦を領地領主邸に迎えることになった。 最初愛想のよかった夫婦は、次第に家乗っ取りに向けた行動を始める。 八歳でオリアーヌは、『調理』の加護を得る。食材に限り刃物なしで切断ができる。細かい調味料などを離れたところに瞬間移動させられる。その他、調理の腕が向上する能力だ。 それを「貴族に相応しくない」と断じて、子爵はオリアーヌを厨房で働かせることにした。 また夫婦は、自分の息子をランベールと入れ替える画策を始めた。 オリアーヌが十三歳になったとき、子爵は隣領の伯爵に加護の実験台としてランベールを売り渡してしまう。 同時にオリアーヌを子爵家から追放する、と宣言した。 それを機に、オリアーヌは弟を取り戻す旅に出る。まず最初に、隣町まで少なくとも二日以上かかる危険な魔獣の出る街道を、杖つきの徒歩で、武器も護衛もなしに、不眠で、歩ききらなければならない。 弟を取り戻すまで絶対諦めない、ド根性令嬢の冒険が始まる。  主人公が酷く虐げられる描写が苦手な方は、回避をお薦めします。そういう意味もあって、R15指定をしています。  追放令嬢ものに分類されるのでしょうが、追放後の展開はあまり類を見ないものになっていると思います。  2章立てになりますが、1章終盤から2章にかけては、「令嬢」のイメージがぶち壊されるかもしれません。不快に思われる方にはご容赦いただければと存じます。

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生

野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。 普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。 そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。 そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。 そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。 うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。 いずれは王となるのも夢ではないかも!? ◇世界観的に命の価値は軽いです◇ カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

小さな大魔法使いの自分探しの旅 親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします

藤なごみ
ファンタジー
※2024年10月下旬に、第2巻刊行予定です  2024年6月中旬に第一巻が発売されます  2024年6月16日出荷、19日販売となります  発売に伴い、題名を「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、元気いっぱいに無自覚チートで街の人を笑顔にします~」→「小さな大魔法使いの自分探しの旅~親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします~」 中世ヨーロッパに似ているようで少し違う世界。 数少ないですが魔法使いがが存在し、様々な魔導具も生産され、人々の生活を支えています。 また、未開発の土地も多く、数多くの冒険者が活動しています この世界のとある地域では、シェルフィード王国とタターランド帝国という二つの国が争いを続けています 戦争を行る理由は様ながら長年戦争をしては停戦を繰り返していて、今は辛うじて平和な時が訪れています そんな世界の田舎で、男の子は産まれました 男の子の両親は浪費家で、親の資産を一気に食いつぶしてしまい、あろうことかお金を得るために両親は行商人に幼い男の子を売ってしまいました 男の子は行商人に連れていかれながら街道を進んでいくが、ここで行商人一行が盗賊に襲われます そして盗賊により行商人一行が殺害される中、男の子にも命の危険が迫ります 絶体絶命の中、男の子の中に眠っていた力が目覚めて…… この物語は、男の子が各地を旅しながら自分というものを探すものです 各地で出会う人との繋がりを通じて、男の子は少しずつ成長していきます そして、自分の中にある魔法の力と向かいながら、色々な事を覚えていきます カクヨム様と小説家になろう様にも投稿しております

処理中です...