92 / 181
91話 合わせ鏡の二人。
しおりを挟む
『うむ、確かにガラハッドの所有者権は破棄されている、これならば我との融合は可能だ』
僕はハヌマーンに確認し、魔導具融合の準備を進めていた。
ハヌマーンが輝きを増し、呼応するようにガラハッドも光り始める。魔導具の覚醒という事で、シラヌイ達が集まり、見守ってくれている。
甲高い金属音と共にガラハッドが吸い込まれ、白かったハヌマーンの輝きの中に金色の粒子が混ざり始めた。
手足が温まるような、優しい感覚が広がる。同時に心臓がドクンと高鳴り、体の奥底が揺さぶられるような衝撃が走った。
「ぐうっ……!?」
「ディック、大丈夫?」
『心配は要らぬ。主と我が真なる力を使えるよう、同調しているのだ。この通過儀礼を抜ける事で、我らは覚醒の力を手に入れられる』
ハヌマーンの言葉が遠くに聞こえる。まるで自分が改造されているかのような、重苦しい不快感が僕を支配している。
だけど耐えなくては。覚醒の力を使ったフェイスは、僕から大切な人を簡単に奪ってしまう。何も守れない苦痛に比べれば、この程度、何てことはない。
誰も失わないように……僕は力を手に入れなければならない。自分を支配するための力ではなく、僕の大切な人を助けるための力を。
ハヌマーン、力を寄越せ。僕にシラヌイを守る力を、お前の絆の力を、僕によこせ!
「………ぉ、ぉぉぉぉ、ぉぉぉぉおおおお……あああああっ!」
ハヌマーンからの力の奔流をねじ伏せ、僕は吠えた。
瞬間、僕の体に僅かだけど変化が起こった。
皮膚が変質し、背中に重い違和感を受け、籠手と具足が一体化する。途方もない力が沸き上がり、バチバチと視界がブレた。
人ならざる存在に変わってしまうような、不思議な感覚だった。やがてハヌマーンは光を消し、ベルトのバックルに戻った。
「ぐふっ……皆、僕は、どうなった……?」
「あ、ああ……驚いたな」
「フェイスと全く同じ現象が起きたわ。一瞬だけどあんたが、異形の存在になったの」
「やっぱりか……そんな感じはしたんだけどね……!」
どうやら魔導具が覚醒すると、所有者は力に耐えられる体に変異するようだ。
これで僕は、あいつと同じ力を得た。ハヌマーンの防御機能が働けば、一方的な戦いにはならないはず。
『覚醒の段階は終わった。主に新たなる力も備わったようだぞ』
「ガラハッドの、盗みの力か?」
『否。ガラハッドと我では性質が違う、同じ力は使えぬ。我は絆の魔導具、それに合わせた機能だ』
ハヌマーンから能力の詳細を聞き、僕達は驚いた。
絆の魔導具、その名に恥じない力だ。でもこの力はフェイスでは使いこなせない、シラヌイ達と絆を深めた、僕でなければ使えないだろう。
「凄いな、これなら最弱の魔導具じゃなくて、最強の魔導具になったんじゃないか?」
『無論、効果が適用されるのは魔導具の所有者と戦う時のみである』
「……やっぱ最弱の魔導具だな、相変わらずピーキーすぎる……」
けど、かえっていいのかもな。
僕は大切な人を守れる力があればそれでいい、シラヌイを誰にも奪われない力を手に入れれば、それ以外に何もいらないんだ。
僕達を脅かす一番の敵はフェイスだ、そして僕が倒すべき宿敵でもある。
世界一強くある必要はない、僕はただ一人、フェイスより強ければいいのだから。
「ディックがその力を持っていれば、フェイスに後れを取る事はもうないだろうな。これで安心して魔王軍に戻れるよ。二人とも、必ず帰って来いよ」
「勿論。ソユーズとメイライトにも伝えてくれ」
「あんたたちも死ぬんじゃないわよってね」
「おう。無事に帰ってきたら、一杯やろうぜ。おごってやるからな」
ちょっと死亡フラグな発言だけど、相手が普通の敵なら、リージョンが死ぬことはまずないだろう。
リージョンを見送ってから、僕らは改めて手に入れた力を確認する。
僕は輝龍剣オベリスクと覚醒したハヌマーン、シラヌイはシュヴァリエ・改の力を使えるようになり、シルフィを味方につけた。
ラピスとラズリもワイルから世界樹の力を活かす方法を教わったし、稀代の怪盗はヤマが終わるまで協力してくれる。
十分すぎる戦力のはずなのに、フェイスが相手となると、途端に希望が薄く感じてしまう。あいつの底知れない強さを前にすると、どれだけ力をつけようが、不安が尽きないな。
「しょぼくれた顔しないの」
「げほっ」
シラヌイに背中を叩かれ、せき込んでしまった。彼女はシュヴァリエを振るうと、上空にファイアボールを撃ち出した。
火球が爆発して花火になる。シラヌイは腕を組み、小さく笑った。
「きっと何とかなる。私達は今まで何度もピンチを切り抜けてきたでしょ? 沢山の人達から助けられて。リージョン達四天王や、ドレカー先輩、ポルカにウィンディア人達、ハヌマーン。今回だって、エルフ達が力になってくれて、シルフィも手伝ってくれた。加えて私達には、イザヨイさんだってついてくれている」
「母さんが……」
「あんたは沢山の人から助けを受けて、今まで戦い抜いてきたんだもの。今回だってそう。一人ではなく皆で、多くの力を借りてきっと切り抜けられるはずよ」
シラヌイの言葉に元気が湧いてくる。僕がハヌマーンに選ばれたのは、シラヌイと深い関係を持っているからだけじゃない。沢山の人達と出会い、関係を深めているから、僕は絆の魔導具に選ばれたんだ。
その絆を持って、お前を超えてみせる。虚無の力になんか、絶対負けるものか。
◇◇◇
<フェイス視点>
「……まぁた殺り逃したか」
龍の領域へと戻る道すがら、俺はディックとの戦いを思い返していた。
エンディミオンの真の力を解放し、その上であいつから煌力とやらを奪った。戦力は明らかに俺が遥かに上だった。
……だったはずなんだがな。
「ぐっ……!」
傷口が開き、膝をついてしまう。あの野郎、思った以上に深い傷をつけてきやがったな。
「ゆ、勇者様。今治しますね」
「……とっととしろ」
僧侶に治癒術を掛けてもらい、一息つく。女どもは妙にびくびくしていて、なんかうざってぇ。
ディックに負けてから、俺は本性を隠せなくなった。あいつに負けた事がムカついて、いい子ぶる余裕がなくなったんだ。
そのせいか、女どもは随分怯えるようになったもんだ。
「なんだよ?」
「あ、あの……オベリスクを奪われてしまい、申し訳ありません……」
「どうでもいい。奪われた事実は変わらねぇんだ、悔しかったら自力で挽回してみろ」
オベリスクが渡った程度で変わるほど、俺は弱くねぇ。弱くねぇはずなのに……。
ディックは俺との戦力差を、精神力だけで埋めやがった。シラヌイを守る、そんな意志を、戦っている間ずっと感じていたんだ。
……あいつの言う、愛する心の力ってやつか?
わからねぇ。なんでそんな物が、俺とディックの差を埋めたんだ?
『ばっはっは! 迷っているようだな、勇者フェイスよ』
「うるせぇ、馬鹿みたいに笑うな。響くんだよ、てめぇの声は」
『そいつはすまなかったな、ばっはっは! しかしフェイス、貴様も悩む事があるのだな。果て無く力を求めるだけの安い男かと思えば、中々可愛い所があるものだ』
「……もう一度ぶちのめされたいのか?」
『ばっはっは! 誉め言葉と受け取るがいい、ただ強いだけの男にワシは力を貸さぬ。強さの中に迷いを持つ男だからこそ、ワシは貴様に従うと決めたのだ』
「……けっ、懐かしくもない思い出話を語り始めたか」
目を閉じれば思い出す。ドラゴンの領域で、この龍王ディアボロスと戦った時の事を。
僕はハヌマーンに確認し、魔導具融合の準備を進めていた。
ハヌマーンが輝きを増し、呼応するようにガラハッドも光り始める。魔導具の覚醒という事で、シラヌイ達が集まり、見守ってくれている。
甲高い金属音と共にガラハッドが吸い込まれ、白かったハヌマーンの輝きの中に金色の粒子が混ざり始めた。
手足が温まるような、優しい感覚が広がる。同時に心臓がドクンと高鳴り、体の奥底が揺さぶられるような衝撃が走った。
「ぐうっ……!?」
「ディック、大丈夫?」
『心配は要らぬ。主と我が真なる力を使えるよう、同調しているのだ。この通過儀礼を抜ける事で、我らは覚醒の力を手に入れられる』
ハヌマーンの言葉が遠くに聞こえる。まるで自分が改造されているかのような、重苦しい不快感が僕を支配している。
だけど耐えなくては。覚醒の力を使ったフェイスは、僕から大切な人を簡単に奪ってしまう。何も守れない苦痛に比べれば、この程度、何てことはない。
誰も失わないように……僕は力を手に入れなければならない。自分を支配するための力ではなく、僕の大切な人を助けるための力を。
ハヌマーン、力を寄越せ。僕にシラヌイを守る力を、お前の絆の力を、僕によこせ!
「………ぉ、ぉぉぉぉ、ぉぉぉぉおおおお……あああああっ!」
ハヌマーンからの力の奔流をねじ伏せ、僕は吠えた。
瞬間、僕の体に僅かだけど変化が起こった。
皮膚が変質し、背中に重い違和感を受け、籠手と具足が一体化する。途方もない力が沸き上がり、バチバチと視界がブレた。
人ならざる存在に変わってしまうような、不思議な感覚だった。やがてハヌマーンは光を消し、ベルトのバックルに戻った。
「ぐふっ……皆、僕は、どうなった……?」
「あ、ああ……驚いたな」
「フェイスと全く同じ現象が起きたわ。一瞬だけどあんたが、異形の存在になったの」
「やっぱりか……そんな感じはしたんだけどね……!」
どうやら魔導具が覚醒すると、所有者は力に耐えられる体に変異するようだ。
これで僕は、あいつと同じ力を得た。ハヌマーンの防御機能が働けば、一方的な戦いにはならないはず。
『覚醒の段階は終わった。主に新たなる力も備わったようだぞ』
「ガラハッドの、盗みの力か?」
『否。ガラハッドと我では性質が違う、同じ力は使えぬ。我は絆の魔導具、それに合わせた機能だ』
ハヌマーンから能力の詳細を聞き、僕達は驚いた。
絆の魔導具、その名に恥じない力だ。でもこの力はフェイスでは使いこなせない、シラヌイ達と絆を深めた、僕でなければ使えないだろう。
「凄いな、これなら最弱の魔導具じゃなくて、最強の魔導具になったんじゃないか?」
『無論、効果が適用されるのは魔導具の所有者と戦う時のみである』
「……やっぱ最弱の魔導具だな、相変わらずピーキーすぎる……」
けど、かえっていいのかもな。
僕は大切な人を守れる力があればそれでいい、シラヌイを誰にも奪われない力を手に入れれば、それ以外に何もいらないんだ。
僕達を脅かす一番の敵はフェイスだ、そして僕が倒すべき宿敵でもある。
世界一強くある必要はない、僕はただ一人、フェイスより強ければいいのだから。
「ディックがその力を持っていれば、フェイスに後れを取る事はもうないだろうな。これで安心して魔王軍に戻れるよ。二人とも、必ず帰って来いよ」
「勿論。ソユーズとメイライトにも伝えてくれ」
「あんたたちも死ぬんじゃないわよってね」
「おう。無事に帰ってきたら、一杯やろうぜ。おごってやるからな」
ちょっと死亡フラグな発言だけど、相手が普通の敵なら、リージョンが死ぬことはまずないだろう。
リージョンを見送ってから、僕らは改めて手に入れた力を確認する。
僕は輝龍剣オベリスクと覚醒したハヌマーン、シラヌイはシュヴァリエ・改の力を使えるようになり、シルフィを味方につけた。
ラピスとラズリもワイルから世界樹の力を活かす方法を教わったし、稀代の怪盗はヤマが終わるまで協力してくれる。
十分すぎる戦力のはずなのに、フェイスが相手となると、途端に希望が薄く感じてしまう。あいつの底知れない強さを前にすると、どれだけ力をつけようが、不安が尽きないな。
「しょぼくれた顔しないの」
「げほっ」
シラヌイに背中を叩かれ、せき込んでしまった。彼女はシュヴァリエを振るうと、上空にファイアボールを撃ち出した。
火球が爆発して花火になる。シラヌイは腕を組み、小さく笑った。
「きっと何とかなる。私達は今まで何度もピンチを切り抜けてきたでしょ? 沢山の人達から助けられて。リージョン達四天王や、ドレカー先輩、ポルカにウィンディア人達、ハヌマーン。今回だって、エルフ達が力になってくれて、シルフィも手伝ってくれた。加えて私達には、イザヨイさんだってついてくれている」
「母さんが……」
「あんたは沢山の人から助けを受けて、今まで戦い抜いてきたんだもの。今回だってそう。一人ではなく皆で、多くの力を借りてきっと切り抜けられるはずよ」
シラヌイの言葉に元気が湧いてくる。僕がハヌマーンに選ばれたのは、シラヌイと深い関係を持っているからだけじゃない。沢山の人達と出会い、関係を深めているから、僕は絆の魔導具に選ばれたんだ。
その絆を持って、お前を超えてみせる。虚無の力になんか、絶対負けるものか。
◇◇◇
<フェイス視点>
「……まぁた殺り逃したか」
龍の領域へと戻る道すがら、俺はディックとの戦いを思い返していた。
エンディミオンの真の力を解放し、その上であいつから煌力とやらを奪った。戦力は明らかに俺が遥かに上だった。
……だったはずなんだがな。
「ぐっ……!」
傷口が開き、膝をついてしまう。あの野郎、思った以上に深い傷をつけてきやがったな。
「ゆ、勇者様。今治しますね」
「……とっととしろ」
僧侶に治癒術を掛けてもらい、一息つく。女どもは妙にびくびくしていて、なんかうざってぇ。
ディックに負けてから、俺は本性を隠せなくなった。あいつに負けた事がムカついて、いい子ぶる余裕がなくなったんだ。
そのせいか、女どもは随分怯えるようになったもんだ。
「なんだよ?」
「あ、あの……オベリスクを奪われてしまい、申し訳ありません……」
「どうでもいい。奪われた事実は変わらねぇんだ、悔しかったら自力で挽回してみろ」
オベリスクが渡った程度で変わるほど、俺は弱くねぇ。弱くねぇはずなのに……。
ディックは俺との戦力差を、精神力だけで埋めやがった。シラヌイを守る、そんな意志を、戦っている間ずっと感じていたんだ。
……あいつの言う、愛する心の力ってやつか?
わからねぇ。なんでそんな物が、俺とディックの差を埋めたんだ?
『ばっはっは! 迷っているようだな、勇者フェイスよ』
「うるせぇ、馬鹿みたいに笑うな。響くんだよ、てめぇの声は」
『そいつはすまなかったな、ばっはっは! しかしフェイス、貴様も悩む事があるのだな。果て無く力を求めるだけの安い男かと思えば、中々可愛い所があるものだ』
「……もう一度ぶちのめされたいのか?」
『ばっはっは! 誉め言葉と受け取るがいい、ただ強いだけの男にワシは力を貸さぬ。強さの中に迷いを持つ男だからこそ、ワシは貴様に従うと決めたのだ』
「……けっ、懐かしくもない思い出話を語り始めたか」
目を閉じれば思い出す。ドラゴンの領域で、この龍王ディアボロスと戦った時の事を。
0
お気に入りに追加
3,383
あなたにおすすめの小説
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。
侯爵令嬢に転生したからには、何がなんでも生き抜きたいと思います!
珂里
ファンタジー
侯爵令嬢に生まれた私。
3歳のある日、湖で溺れて前世の記憶を思い出す。
高校に入学した翌日、川で溺れていた子供を助けようとして逆に私が溺れてしまった。
これからハッピーライフを満喫しようと思っていたのに!!
転生したからには、2度目の人生何がなんでも生き抜いて、楽しみたいと思います!!!

【完結】転生少女は異世界でお店を始めたい
梅丸
ファンタジー
せっかく40代目前にして夢だった喫茶店オープンに漕ぎ着けたと言うのに事故に遭い呆気なく命を落としてしまった私。女神様が管理する異世界に転生させてもらい夢を実現するために奮闘するのだが、この世界には無いものが多すぎる! 創造魔法と言う女神様から授かった恩寵と前世の料理レシピを駆使して色々作りながら頑張る私だった。

巻添え召喚されたので、引きこもりスローライフを希望します!
あきづきみなと
ファンタジー
階段から女の子が降ってきた!?
資料を抱えて歩いていた紗江は、階段から飛び下りてきた転校生に巻き込まれて転倒する。気がついたらその彼女と二人、全く知らない場所にいた。
そしてその場にいた人達は、聖女を召喚したのだという。
どちらが『聖女』なのか、と問われる前に転校生の少女が声をあげる。
「私、ガンバる!」
だったら私は帰してもらえない?ダメ?
聖女の扱いを他所に、巻き込まれた紗江が『食』を元に自分の居場所を見つける話。
スローライフまでは到達しなかったよ……。
緩いざまああり。
注意
いわゆる『キラキラネーム』への苦言というか、マイナス感情の描写があります。気にされる方には申し訳ありませんが、作中人物の説明には必要と考えました。
転生したら死んだことにされました〜女神の使徒なんて聞いてないよ!〜
家具屋ふふみに
ファンタジー
大学生として普通の生活を送っていた望水 静香はある日、信号無視したトラックに轢かれてそうになっていた女性を助けたことで死んでしまった。が、なんか助けた人は神だったらしく、異世界転生することに。
そして、転生したら...「女には荷が重い」という父親の一言で死んだことにされました。なので、自由に生きさせてください...なのに職業が女神の使徒?!そんなの聞いてないよ?!
しっかりしているように見えてたまにミスをする女神から面倒なことを度々押し付けられ、それを与えられた力でなんとか解決していくけど、次から次に問題が起きたり、なにか不穏な動きがあったり...?
ローブ男たちの目的とは?そして、その黒幕とは一体...?
不定期なので、楽しみにお待ち頂ければ嬉しいです。
拙い文章なので、誤字脱字がありましたらすいません。報告して頂ければその都度訂正させていただきます。
小説家になろう様でも公開しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる