26 / 181
25話 ディックの異変
しおりを挟む
「空間と時間を操る力が使えないか。一本取られたな」
俺は四天王の力を試そうとしていた。だが何度試しても使う事は出来ない。どうやらあの場に居た三人は分身だったようだ。
エンディミオンのコピー能力は使用者を直接見ないと効果が無い。分身や人形を介して使われたら、コピーも無力化も出来ない。
伊達に四天王を名乗っているわけじゃないか。シラヌイの炎魔法は俺達でも使える物だから、コピーしても旨味は薄い。
にしても、どうしてあいつらは聖剣の弱点を突けたんだ? ディックには知られていないはずなんだが。
「ま、いいか。魔導具の力は奪えたし」
エンディミオンがある限り、俺は無敵だ。これからも楽しませてもらおうか。
「勇者様! 昼食の準備ができましたよ」
「うん、すぐに行く」
おっと、声がかかったか。こいつらには俺の裏の顔を知られないようにしないとな。
今日の担当はディックの代わりに入れた女剣士か。あいつより実力は劣るが、それなりに使える女だ。回復役の女僧侶と火力担当の女魔法使い、これが今の俺のパーティだ。
全員選りすぐった美女ばかり。ハーレムを引き連れて旅するのは気分がいい。こいつらの前では、品のいい勇者を演じていないとな。
ディックが消えてから本当に気分がいい。ただ、あいつが魔王軍についていたのは少し驚いたけど。
……母親なんてのに拘るお前は気に食わないんだよ。
俺の方が上だ。何しろ三人もの美女に囲まれ、行く先々でも女から言い寄られている。母親にばかり目が行くお前とは格が違うんだ。
愛情なんてくだらない物にすがるお前が、この俺に勝てるわけがない。
お前との格付けは済んでいる、敗者は敗者らしく、頭を垂れて這いつくばっていろ。
◇◇◇
<ディック視点>
僕は訓練室で、藁束を前にしていた。
目を閉じ、刀を握る。瞬間浮かぶのは、フェイスに体を刻まれる瞬間。母さんから教わった抜刀術を悉く潰され、完膚なきまでに敗北してしまった。
敗戦の記憶に体が竦んで、刀が抜けなくなる。ため息を吐き、刀を見やった。
「……居合が使えない」
奴との二度の敗戦は思った以上にのしかかっていた。刀を握る度、奴から受けた恐怖が蘇って、鞘を抜く事が出来なくなっていた。
スランプ、もしくはイップスという物だろうか。フェイスに母さんの居合術を完全否定されてしまった、それが無意識に体を竦ませている。
「……困ったな」
「何が困ったの?」
「どうやっても、刀が使えないんだよ、シラヌイ」
振り向き、やってきた彼女に向き直る。シラヌイには僕の状態を話してある。
「自信を持ってた剣術で完膚なきまでにやられたわけだしね。あんた結構繊細な奴だったのね」
「情けない事にね。同じ相手に何度も負けたからかな……無意識に「通用しない」って体が竦むみたいなんだ」
とはいえ、ショックは大きい。刀と抜刀術は母さんが遺してくれた形見だ。それが使えなくなるのは、僕にとって死ぬよりも辛い。……母さんと引きはがされたような気がするから。
「ほら、しゃんとする! 落ち込みっぱなしはらしくないっての!」
シラヌイが乱暴に頭を撫でてきた。ぐしゃぐしゃと髪を乱され、きょとんとする。
「あんたがまた居合を使えるように、私も手伝ってあげるから。そんな泣きそうな顔すんじゃないの。剣術なんて全然知らないけど、何かのきっかけがあればまた使えるでしょ」
「そうかな」
「上司が言う事は絶対なの。それにあんたが刀を使う姿が見れなくなるの嫌だし、居合使うあんた、かっこいいし……見れなくなるの、嫌だから」
「何? 後半聞き取れなかったけど」
「うっさい聞き返すな!」
シラヌイに思い切り蹴り飛ばされた。彼女なりの激励なんだろうけど、やっぱり痛い。
「そう言えば、まだ礼を言ってなかったね。フェイスから庇ってくれてありがとう」
「庇う? えぁー……あれは体が勝手に動いただけで、あんたを助けようと思ったわけではなくて……皆まで言わせんな!」
また蹴られた。でも耳まで赤くしていたら説得力無いよ。
気付いたら、もう彼女の事を母さんみたいと思わなくなった僕が居る。母さんに似ているけど、僕はシラヌイ本人を……いや、これ以上はやめておこう。照れくさい。
フェイスに奪われた居合術と刀、どうにかして取り戻さないと。
◇◇◇
<ソユーズ視点>
「ああんもう、そこはキックじゃなくてキッスでしょうがシラヌイちゃん!」
「ディックもぬぼーっとしてないで頭撫で返すとか肩を抱き返すとかアクションを返せ!」
「……お前ら何をしている」
我は訓練室を覗き込んでいる馬鹿二人にツッコミを入れていた。
我も覗き込めば、もどかしい空気のディックとシラヌイが。成程……またいつものように茶々を入れているわけか。
こいつらはあの二人の関係を面白がっているらしく、物陰で覗いてはちょっかいを出している。……仕事しろ。
「だぁってぇ、ディックちゃんてばスランプに掛かっているのよ。そのチャンスを逃しちゃだめじゃなぁい」
「自信を失い弱った所を支えてやれば、より関係が深まるだろう。だというのにあの二人はまたもじもじきょとんとして。けしからん!」
「……ディックの一大事をラブイベントにするな阿呆共」
ディックにとって重大な問題に直面しているのだ、遊び半分でちょっかいを出してやるな。
……あいつはいい奴だ、暗い我にも平等に接してくれる。数少ない友人の危機ならば、我としても手を貸してやりたいものだ。
「どうしようかしら……やっぱここは強引に理由付けて出張させる? ホテルに泊まらせる? そしたら自然にサキュバスドッキングするわよね」
「だがシラヌイにそんな度胸はあるまい、ディックの朴念仁ぶりも考慮すれば愚策だぞ。ならばちょっとしたトラブルに見せかけて密着する機会を与えてだな」
「…………(怒)」
とりあえずこの阿呆二人は鉄棒でぶん殴って処理しておいた。
「……いい加減空気を読め。特にバツイチ、お前が出しゃばっては逆に破局するだろ」
「確かにねぇ。奥様と別れたのってにゃんにゃんの時マニアックなプレイ要求し過ぎて愛想をつかされたのが原因なんでしょお?」
「なんで知ってんだよ!?」
「魔王様から聞いたのよぉ」
部下の夜の生活まで把握するのはアブノーマルが過ぎますよ魔王様。ただ、
「……頭の中身がハッピーセットは放置しておくか」
「そうしましょうかぁ」
「お前ら俺を虐めて楽しいか?」
いじけたリージョンは放っておくとして……じゃないな。
「……おいリージョン、お前の感情を操る力、あれでディックのイップスを治す事は可能か?」
「ぐすん……結論から言えば無理だな。イップスは過剰なストレスに強いトラウマが加わる事で起こる。俺の力はリラックス状態に出来るが、記憶を消す事は出来ない。奴がフェイス戦で植え付けられた恐怖を克服しない限り、刀を抜ける様にはなるまいよ」
「……そうか。メイライト」
「同じくよぉ。私は体の状態を戻すだけで、心の状態までは戻せないの。それに過去へ戻るような時渡りまでは使えないし、ディックちゃんの心が治らないとどうしようもできないわ」
……四天王の力とて、人の心を戻せるほど万能ではないか。
己の信じていた剣術が通用しなかった事は、ディックにとって大きなショックだったのだろう。まずはそれを取り除く所から始めねばならないようだな。
「慌てたってしょうがないわよぉ。ならまずはぁ、楽しい事して気持ちを切り替える事から始めましょうよぉ。となればやっぱりぃ……シラヌイちゃんとデートさせてあげるのが」
「……お前もそこから離れろ恋愛脳」
話が振り出しに戻っただろうが。なんだこいつら、ツッコミ役は我しかいないのか? 頼むシラヌイこっちに来てくれ、我一人ではボケの量が多すぎて裁ききれん。
『楽しい事をするかぁ。それ頂き!』
この混沌に更なるカオスが現れる。……魔王様だ。相変らず後光で素顔が見えない人だ。
魔王様は楽しそうにキャピキャピすると、手を叩いた。
『いっやー、ずっと悩んでいたのさ。たまには魔王軍で息抜きがてらのイベントやってみたいなぁって。この機会に皆で親睦を深めようじゃない!』
「……唐突に何を」
「私もいい案だと思いますわ魔王様」
「同じく。実行委員はこのリージョンが勤めましょう」
おいお前ら、何をノリノリになっているんだ?
「だっていい機会じゃないのよぉ、あの二人で遊ぶ……じゃなかった近づける絶好のチャンスよぉ」
今遊ぶとか言ったよな。我は聞き逃さなかったぞ。
「たまには四天王対抗で戦わねばなるまい。……普段お前らに酷い目に遭わされているんだ、逆襲のいい機会だぞ」
お前に至っては逆恨みだろうが。さっきの流れガン無視で私利私欲に走るな。
『じゃあ決まり! それじゃリージョン、イベントの内容考えようかー』
「承知!」
完全にイベント開催に話が進んでいる。大丈夫なのかこの職場。
……魔導具の解析終わったから報告しようと思ったのだが、これじゃあ無理だな。
俺は四天王の力を試そうとしていた。だが何度試しても使う事は出来ない。どうやらあの場に居た三人は分身だったようだ。
エンディミオンのコピー能力は使用者を直接見ないと効果が無い。分身や人形を介して使われたら、コピーも無力化も出来ない。
伊達に四天王を名乗っているわけじゃないか。シラヌイの炎魔法は俺達でも使える物だから、コピーしても旨味は薄い。
にしても、どうしてあいつらは聖剣の弱点を突けたんだ? ディックには知られていないはずなんだが。
「ま、いいか。魔導具の力は奪えたし」
エンディミオンがある限り、俺は無敵だ。これからも楽しませてもらおうか。
「勇者様! 昼食の準備ができましたよ」
「うん、すぐに行く」
おっと、声がかかったか。こいつらには俺の裏の顔を知られないようにしないとな。
今日の担当はディックの代わりに入れた女剣士か。あいつより実力は劣るが、それなりに使える女だ。回復役の女僧侶と火力担当の女魔法使い、これが今の俺のパーティだ。
全員選りすぐった美女ばかり。ハーレムを引き連れて旅するのは気分がいい。こいつらの前では、品のいい勇者を演じていないとな。
ディックが消えてから本当に気分がいい。ただ、あいつが魔王軍についていたのは少し驚いたけど。
……母親なんてのに拘るお前は気に食わないんだよ。
俺の方が上だ。何しろ三人もの美女に囲まれ、行く先々でも女から言い寄られている。母親にばかり目が行くお前とは格が違うんだ。
愛情なんてくだらない物にすがるお前が、この俺に勝てるわけがない。
お前との格付けは済んでいる、敗者は敗者らしく、頭を垂れて這いつくばっていろ。
◇◇◇
<ディック視点>
僕は訓練室で、藁束を前にしていた。
目を閉じ、刀を握る。瞬間浮かぶのは、フェイスに体を刻まれる瞬間。母さんから教わった抜刀術を悉く潰され、完膚なきまでに敗北してしまった。
敗戦の記憶に体が竦んで、刀が抜けなくなる。ため息を吐き、刀を見やった。
「……居合が使えない」
奴との二度の敗戦は思った以上にのしかかっていた。刀を握る度、奴から受けた恐怖が蘇って、鞘を抜く事が出来なくなっていた。
スランプ、もしくはイップスという物だろうか。フェイスに母さんの居合術を完全否定されてしまった、それが無意識に体を竦ませている。
「……困ったな」
「何が困ったの?」
「どうやっても、刀が使えないんだよ、シラヌイ」
振り向き、やってきた彼女に向き直る。シラヌイには僕の状態を話してある。
「自信を持ってた剣術で完膚なきまでにやられたわけだしね。あんた結構繊細な奴だったのね」
「情けない事にね。同じ相手に何度も負けたからかな……無意識に「通用しない」って体が竦むみたいなんだ」
とはいえ、ショックは大きい。刀と抜刀術は母さんが遺してくれた形見だ。それが使えなくなるのは、僕にとって死ぬよりも辛い。……母さんと引きはがされたような気がするから。
「ほら、しゃんとする! 落ち込みっぱなしはらしくないっての!」
シラヌイが乱暴に頭を撫でてきた。ぐしゃぐしゃと髪を乱され、きょとんとする。
「あんたがまた居合を使えるように、私も手伝ってあげるから。そんな泣きそうな顔すんじゃないの。剣術なんて全然知らないけど、何かのきっかけがあればまた使えるでしょ」
「そうかな」
「上司が言う事は絶対なの。それにあんたが刀を使う姿が見れなくなるの嫌だし、居合使うあんた、かっこいいし……見れなくなるの、嫌だから」
「何? 後半聞き取れなかったけど」
「うっさい聞き返すな!」
シラヌイに思い切り蹴り飛ばされた。彼女なりの激励なんだろうけど、やっぱり痛い。
「そう言えば、まだ礼を言ってなかったね。フェイスから庇ってくれてありがとう」
「庇う? えぁー……あれは体が勝手に動いただけで、あんたを助けようと思ったわけではなくて……皆まで言わせんな!」
また蹴られた。でも耳まで赤くしていたら説得力無いよ。
気付いたら、もう彼女の事を母さんみたいと思わなくなった僕が居る。母さんに似ているけど、僕はシラヌイ本人を……いや、これ以上はやめておこう。照れくさい。
フェイスに奪われた居合術と刀、どうにかして取り戻さないと。
◇◇◇
<ソユーズ視点>
「ああんもう、そこはキックじゃなくてキッスでしょうがシラヌイちゃん!」
「ディックもぬぼーっとしてないで頭撫で返すとか肩を抱き返すとかアクションを返せ!」
「……お前ら何をしている」
我は訓練室を覗き込んでいる馬鹿二人にツッコミを入れていた。
我も覗き込めば、もどかしい空気のディックとシラヌイが。成程……またいつものように茶々を入れているわけか。
こいつらはあの二人の関係を面白がっているらしく、物陰で覗いてはちょっかいを出している。……仕事しろ。
「だぁってぇ、ディックちゃんてばスランプに掛かっているのよ。そのチャンスを逃しちゃだめじゃなぁい」
「自信を失い弱った所を支えてやれば、より関係が深まるだろう。だというのにあの二人はまたもじもじきょとんとして。けしからん!」
「……ディックの一大事をラブイベントにするな阿呆共」
ディックにとって重大な問題に直面しているのだ、遊び半分でちょっかいを出してやるな。
……あいつはいい奴だ、暗い我にも平等に接してくれる。数少ない友人の危機ならば、我としても手を貸してやりたいものだ。
「どうしようかしら……やっぱここは強引に理由付けて出張させる? ホテルに泊まらせる? そしたら自然にサキュバスドッキングするわよね」
「だがシラヌイにそんな度胸はあるまい、ディックの朴念仁ぶりも考慮すれば愚策だぞ。ならばちょっとしたトラブルに見せかけて密着する機会を与えてだな」
「…………(怒)」
とりあえずこの阿呆二人は鉄棒でぶん殴って処理しておいた。
「……いい加減空気を読め。特にバツイチ、お前が出しゃばっては逆に破局するだろ」
「確かにねぇ。奥様と別れたのってにゃんにゃんの時マニアックなプレイ要求し過ぎて愛想をつかされたのが原因なんでしょお?」
「なんで知ってんだよ!?」
「魔王様から聞いたのよぉ」
部下の夜の生活まで把握するのはアブノーマルが過ぎますよ魔王様。ただ、
「……頭の中身がハッピーセットは放置しておくか」
「そうしましょうかぁ」
「お前ら俺を虐めて楽しいか?」
いじけたリージョンは放っておくとして……じゃないな。
「……おいリージョン、お前の感情を操る力、あれでディックのイップスを治す事は可能か?」
「ぐすん……結論から言えば無理だな。イップスは過剰なストレスに強いトラウマが加わる事で起こる。俺の力はリラックス状態に出来るが、記憶を消す事は出来ない。奴がフェイス戦で植え付けられた恐怖を克服しない限り、刀を抜ける様にはなるまいよ」
「……そうか。メイライト」
「同じくよぉ。私は体の状態を戻すだけで、心の状態までは戻せないの。それに過去へ戻るような時渡りまでは使えないし、ディックちゃんの心が治らないとどうしようもできないわ」
……四天王の力とて、人の心を戻せるほど万能ではないか。
己の信じていた剣術が通用しなかった事は、ディックにとって大きなショックだったのだろう。まずはそれを取り除く所から始めねばならないようだな。
「慌てたってしょうがないわよぉ。ならまずはぁ、楽しい事して気持ちを切り替える事から始めましょうよぉ。となればやっぱりぃ……シラヌイちゃんとデートさせてあげるのが」
「……お前もそこから離れろ恋愛脳」
話が振り出しに戻っただろうが。なんだこいつら、ツッコミ役は我しかいないのか? 頼むシラヌイこっちに来てくれ、我一人ではボケの量が多すぎて裁ききれん。
『楽しい事をするかぁ。それ頂き!』
この混沌に更なるカオスが現れる。……魔王様だ。相変らず後光で素顔が見えない人だ。
魔王様は楽しそうにキャピキャピすると、手を叩いた。
『いっやー、ずっと悩んでいたのさ。たまには魔王軍で息抜きがてらのイベントやってみたいなぁって。この機会に皆で親睦を深めようじゃない!』
「……唐突に何を」
「私もいい案だと思いますわ魔王様」
「同じく。実行委員はこのリージョンが勤めましょう」
おいお前ら、何をノリノリになっているんだ?
「だっていい機会じゃないのよぉ、あの二人で遊ぶ……じゃなかった近づける絶好のチャンスよぉ」
今遊ぶとか言ったよな。我は聞き逃さなかったぞ。
「たまには四天王対抗で戦わねばなるまい。……普段お前らに酷い目に遭わされているんだ、逆襲のいい機会だぞ」
お前に至っては逆恨みだろうが。さっきの流れガン無視で私利私欲に走るな。
『じゃあ決まり! それじゃリージョン、イベントの内容考えようかー』
「承知!」
完全にイベント開催に話が進んでいる。大丈夫なのかこの職場。
……魔導具の解析終わったから報告しようと思ったのだが、これじゃあ無理だな。
0
お気に入りに追加
3,383
あなたにおすすめの小説

「君を愛するつもりはない」と言ったら、泣いて喜ばれた
菱田もな
恋愛
完璧令嬢と名高い公爵家の一人娘シャーロットとの婚約が決まった第二皇子オズワルド。しかし、これは政略結婚で、婚約にもシャーロット自身にも全く興味がない。初めての顔合わせの場で「悪いが、君を愛するつもりはない」とはっきり告げたオズワルドに、シャーロットはなぜか歓喜の涙を浮かべて…?
※他サイトでも掲載中しております。
外れスキル《コピー》を授かったけど「無能」と言われて家を追放された~ だけど発動条件を満たせば"魔族のスキル"を発動することができるようだ~
そらら
ファンタジー
「鑑定ミスではありません。この子のスキルは《コピー》です。正直、稀に見る外れスキルですね、何せ発動条件が今だ未解明なのですから」
「何てことなの……」
「全く期待はずれだ」
私の名前はラゼル、十五歳になったんだけども、人生最悪のピンチに立たされている。
このファンタジックな世界では、15歳になった際、スキル鑑定を医者に受けさせられるんだが、困ったことに私は外れスキル《コピー》を当ててしまったらしい。
そして数年が経ち……案の定、私は家族から疎ましく感じられてーーついに追放されてしまう。
だけど私のスキルは発動条件を満たすことで、魔族のスキルをコピーできるようだ。
そして、私の能力が《外れスキル》ではなく、恐ろしい能力だということに気づく。
そんでこの能力を使いこなしていると、知らないうちに英雄と呼ばれていたんだけど?
私を追放した家族が戻ってきてほしいって泣きついてきたんだけど、もう戻らん。
私は最高の仲間と最強を目指すから。

【完結】初級魔法しか使えない低ランク冒険者の少年は、今日も依頼を達成して家に帰る。
アノマロカリス
ファンタジー
少年テッドには、両親がいない。
両親は低ランク冒険者で、依頼の途中で魔物に殺されたのだ。
両親の少ない保険でやり繰りしていたが、もう金が尽きかけようとしていた。
テッドには、妹が3人いる。
両親から「妹達を頼む!」…と出掛ける前からいつも約束していた。
このままでは家族が離れ離れになると思ったテッドは、冒険者になって金を稼ぐ道を選んだ。
そんな少年テッドだが、パーティーには加入せずにソロ活動していた。
その理由は、パーティーに参加するとその日に家に帰れなくなるからだ。
両親は、小さいながらも持ち家を持っていてそこに住んでいる。
両親が生きている頃は、父親の部屋と母親の部屋、子供部屋には兄妹4人で暮らしていたが…
両親が死んでからは、父親の部屋はテッドが…
母親の部屋は、長女のリットが、子供部屋には、次女のルットと三女のロットになっている。
今日も依頼をこなして、家に帰るんだ!
この少年テッドは…いや、この先は本編で語ろう。
お楽しみくださいね!
HOTランキング20位になりました。
皆さん、有り難う御座います。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

公爵家三男に転生しましたが・・・
キルア犬
ファンタジー
前世は27歳の社会人でそこそこ恋愛なども経験済みの水嶋海が主人公ですが…
色々と本当に色々とありまして・・・
転生しました。
前世は女性でしたが異世界では男!
記憶持ち葛藤をご覧下さい。
作者は初投稿で理系人間ですので誤字脱字には寛容頂きたいとお願いします。

最強賢者の最強メイド~主人もメイドもこの世界に敵がいないようです~
津ヶ谷
ファンタジー
綾瀬樹、都内の私立高校に通う高校二年生だった。
ある日、樹は交通事故で命を落としてしまう。
目覚めた樹の前に現れたのは神を名乗る人物だった。
その神により、チートな力を与えられた樹は異世界へと転生することになる。
その世界での樹の功績は認められ、ほんの数ヶ月で最強賢者として名前が広がりつつあった。
そこで、褒美として、王都に拠点となる屋敷をもらい、執事とメイドを派遣してもらうことになるのだが、このメイドも実は元世界最強だったのだ。
これは、世界最強賢者の樹と世界最強メイドのアリアの異世界英雄譚。


うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる