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9話 おっさんのお仕事

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 一週間後、休暇明けのマルクはエストをギルドに連れていき、冒険者の登録を済ませた。
 登録のためには実技試験があるのだが、エストにとっては余裕のよっちゃん、至極簡単な内容だったため、あっさり通過した。

 Cランクの冒険者カードを受け取ったエストは眉間に皺を寄せた。冒険者を始めた者は例外なく最低ランクから始まるのだが、それがエストには不満なようだ。

「私ヴァンパイアですのよ? 特例でBランクくらいにしてくれてもよろしいでしょうに。……ランクが低くちゃ、奴に繋がる依頼も受けられないのですから」
「ま、規則だからな。こればっかりは俺でも曲げられんよ。それに安心しろ。Cランクと言えど、俺と同行すればSランクの依頼も受けられる。君の目的に支障はないはずだ」
「助かりますわ」

 待っていなさい……必ず貴様を見つけ、殺してやりますわ。

「あんたがマルクか?」

 と、大柄な男がマルクに話しかけてきた。
 モヒカンの髪型に随分と強面な、いかにも不良のような男だ。多くの子分を従えて、マルクを睨んでいる。

「いかにも、俺がマルクだ。どうかしたか?」
「はん、ようやく見つけたぜ。Sランク冒険者とやらがどんな面構えをしてんのか、ちょっと拝みに来てな。ここで会ったが百年目って奴よ」

 男は懐に手を伸ばした。ここで喧嘩でもおっぱじめる気か?
 丁度いい、こいつを伸して、私の力を示してあげましょう。エストが不敵に嗤った瞬間、

『サインくださいお願いします!』

 男達は一斉に色紙を出し、直角の礼をしてマルクにサインを強請った。思わずずっこけるエストである。

「俺! マルクさんの大ファンなんです! 貴方に会うため田舎からはるばるやってきて……お会いできて光栄です、これからも応援しますんで頑張ってください!」
「ありがとう。君はBランクのバレストだったかな? そっちの君はCランクのゴードン。そこの君は(以下略)」
「俺達の名を知っているんですか!?」
「この国の冒険者の名は全員な。冒険者は危険と隣り合わせだが、人の役に立つ仕事が出来る職業だ。どうか誇りを持って励んでくれ」
「う……おおおっ! マルクさんからエール貰えるとか生きててよかったぁー!」

 号泣するモヒカンども。マルクは格下の冒険者でも顔と名前を認識しており、偉ぶったりせず対応していた。
 マルクは手慣れた様子でサインを渡すと、律儀にも彼らと握手会までしてしまった。マルクと握手した男達は色めき立って大はしゃぎだ。

「そちらのお嬢さんは、娘さんですか?」
「いいや、新メンバーだ。彼女にもよろしく頼むよ」
「お仲間でしたか! 失礼しました、マルクさんのお仕事は大変かと思いますが、貴方も頑張って! くれぐれも無理はなさらずに!」
「よ、よしなに、ですわ……」

 直角の礼をされ、エストは予想外の展開に困惑していた。
 気が付けば、マルクは他の冒険者からも囲まれサインを強請られていた。随分な人気者ぶりである。

「初日は自分の事で手一杯で気づきませんでしたが、あの方、かなりの人気がありますわね」
「最強のSランクだからな。滅茶苦茶強くて尊敬できる人だし、わざわざ地方から会いに来る奴なんて沢山いるよ」
「当然弟子志願者もね。特にSランク冒険者はパーティを組まないから、唯一組んでいるマルク様に殺到してしまうのよ」
「そうなんですの? なぜSランクはパーティを組まないんですの?」

「単独の方が力を発揮できるからさ。Sランク冒険者は人外の証明、その実力はたった一人で、一国を地図から消せるくらいなんだよ」
「そんな人物が行動する上で一番邪魔なのは、仲間よ。何しろマルク様を始めとしたSランク達が本気で戦えば、周辺の被害は尋常じゃないもの」

 エストは喉を鳴らした。
 Sランク冒険者は、国同士のパワーバランスを大きく左右する。現在、国家間で大規模な戦争が起こっていないのだが、その理由がSランクを所有する国同士がぶつかれば、その国自体が消滅しかねないからと言う所にある。

 そのためSランク冒険者を所持しない小国は、在籍する国と同盟を組む事で他国からの侵攻を阻止している。Sランク冒険者とは存在そのものが戦争への抑止力となり、国力に直結する、超重要人物なのだ。……こいつら核兵器か何かなの?

「……個人が持つ力にしては、過剰すぎやしませんの……?」

 改めて、マルクがやばい奴だと認識するエストであった。

「すまんな、時間を取らせた!」
「サイン会にかけすぎですわ。人気者の地位に胡坐をかいてるわけじゃなさそうですけど、あまり地位をひけらかすのは感心しませんわ」
「若者の期待に応えるのも年寄りの務めさ! はっはっは!」

 自身を目標にさせ、多くの冒険者の士気を高める。それがマルクのモットーだ。

「さて、仕事といこう。今日は四〇件入ってるからな、ガンガン片付けていくぞ」
「よ、四〇件!? 普通冒険者って、一日一つか二つくらいしか依頼をこなせませんわよね……」
「普通の冒険者ならな。だが俺は普通の倍の仕事を求められているし、こなすだけの力を持っている。大きな力には責任が伴う物なのさ。これでも減らしてくれた方だぞ? 先週なんか一日に六〇件渡された時もあるんだ」
「な、なんちゅう処理能力してますの貴方……?」

 どんなペースで仕事してんだこのオッサン。でもってそれに付いてくる弟子も一体なんなんだ。
 ……Sランク冒険者の仕事、覚悟して挑むとしよう。

  ☆☆☆

 マルクは緊急度の高いクエストから始めた。危険な魔物の討伐だ。
 国境付近の山脈に、脅威度の高い魔物が現れたから、それを退治してほしいとの事だ。対処しないと隣国との交易に悪影響を及ぼしてしまうのだが、Aランクが数十人で向かっても、傷一つ付けられなかったと言う。

「現象龍だそうだ。心してかかれよ」
「! げんしょう、りゅう……?」

 エストは目を見開いた。そしたらウィードが得意げに語り出し、

「エストちゃん、現象龍ってのはねぇ」
「体を自然現象に変化させられるドラゴンですわ。数は少なく、生息地を始めとした生態こそ明らかになっていませんが、一つ言えるのは、ひとたび現れればその地の生態系が崩壊する程の被害を出す害獣ですわ。なんでも、山三つが一夜にして壊された事もあるそうな」

「……正解……ちぇ、折角先輩風吹かせられると思ったのに」
「ヴァンパイアの知性自体は高いのよ、ウィードの頭では比較にならないわ」
「その通りでs……知性「自体」とは?」

 要するに、それ以外は個体によるエストはぽんこつ、という事である。

「ですが現象龍なんて、人間で対処できますの?」
「俺なら出来るさ。まぁ見ていろ」

 と言うわけで現着。ちなみにファンダムから十日離れた場所だが、マルクは三人を担ぎ、八秒で移動していた。
 ……この方、音速で動いていませんこと?
 エストの感想はともかく、山脈は霧で包まれていた。山間なら不思議ではないが、妙に濃い気がする。
 マルクが一歩踏み出した瞬間、目の前で霧がドラゴンの形を成した。長い胴を持ち、長いひげを威嚇するように揺らしている。山と並ぶほどの巨体だ。

 これが、現象龍。するとセラが、先手を取ってファイアボールを放った。

 火球が着弾する直前、ドラゴンは体を霧に変えて透過させてしまった。これが現象龍の厄介な所、生半可な攻撃は全部、体を流動体にして受け流してしまうのだ。
 現象龍は変化させる現象によって名称が違う。今回は霧に変化させる「朧」だ。

 朧は霧になり、周囲に溶け込んだ。自然現象に擬態しての奇襲攻撃が奴らの特技、しかも霧と言う、重さのない物に変化する事で、巨躯からは考えられない速度を誇るのだ。
 物理無効の相手に、物理しか出来ないマルクが勝てるわけないだろう。これは相手が悪すぎる。呪いを操るヴァンパイアでなければ、現象龍とは戦いにすらならない。

「仕方ありませんわね、ここは私が」
「むんっ!」

 マルクが右ストレートをぶっ放した瞬間、空気が破裂し霧が一斉に火をあげ爆散! 周囲三十キロの霧が瞬時に蒸発し、朧が断末魔の悲鳴を上げて消え去った。
 エストは顎が外れた。物理無効の相手を物理でぶっ殺しやがった。

「あがっ(顎を直した)な、何をしましたの!?」
「原子を破壊したのさ、はっはっは!」
「貴方自分が何しでかしたか分かってますのぉ!?」

 相手が自然現象になろうとも、原子までは変化できない。だったら原子を壊せばいい(物理で)。意味不明だがマジでやりやがった。
 ……とりあえず百か所ほどツッコませろてめぇこの野郎。

「旦那に原理を求めちゃだめだよエストちゃん、この人、砂に変化する魔物を砂を砕いてダメージ与える人だから」
「炎の魔物はエネルギー自体を殴ってダメージを与えてましたよね」
「エネルギー殴るってなんですの!? その籠手の力ですの!?」
「いいや、この籠手ただのスチール製だぞ。はっはっは!」
「貴方ほんとになんなんですの!?」

 あえて理由を言うのなら、それがSランクである。

「さて、次の依頼といこう。ダンジョン探索のクエストだぞ」

 討伐クエストでこの有様なら、ダンジョン探索も半端じゃないな。エストの予感は当たっていた。
 件のダンジョンは最近発見されたばかりなのだが、魔物が強く、トラップも非常に多く配置されている危険な場所だった。しかし奥には希少なアイテムがあるため、早急に確保してほしいとの事。国からの直々の案件だ。

 ダンジョンは岸壁に出来た洞窟で、地震の拍子に入口が現れたとの事。このクエストにかかった時間は実に、十秒である。
 ではここで問題です。マルクはどう攻略したのでしょうか?

 正解は。

「よっと!」

 ダンジョンを崖から引っこ抜き、外側からアイテムがある場所へ向かった。でした。

「もうツッコミませんわよ、ええツッコミませんわよ。ツッコミたくありませんわよ。でもツッコませてもらいますわよ!? ダンジョン引っこ抜くってなんですの!?」
「その方が安全だろ?」
「そーですわね、外側からなら罠も踏みませんし魔物にも会いませんものね、だったら引っこ抜いた方が楽ですわよね。じゃねーですわよ! アリの巣に溶けたアルミ流し込んで型抜きするのと同じ感覚ですの!?」

 同じ生物とは思えぬ男だ、と言うかこいつ本当に人間なの?
 アイテムを取り終わった後、ダンジョンは元通りの場所にはめ込んでおいた。事後処理も人間業じゃねぇ。つーかゲームのデバック感覚でダンジョン攻略すんな。

「さて次の現場へ行くぞ! まだまだ仕事は山積みだからな、はっはっは!」
「これ……私たち要りますの……?」
「見るのもまた勉強だよ」
「見てても参考にならないけどね」

 恐ろしいのは、この国にこれと同格が、三名も居るって事である。
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