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86 マッチョさん、ブロッコリーの種を託す
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オレンジジュース、焼き立てのパン、たっぷりのゆで卵、たっぷりのハム、緑黄色野菜のサラダ。
炭水化物、タンパク質、脂質と揃った完璧な朝食である。この三つを朝食として摂取することによって、体内のサーキットはきちんと筋トレに向いた肉体になってゆく。こういう地味な積み重ねが明日の筋肉になるのだ。
王城の自室で朝食を摂るのも久しぶりの気がする。西の廃墟から龍族の里へと向かい、限界領域から王都へ帰ってきたと思ったら、次はリベリに行ってという忙しい日々だった。さいわい筋肉的にはあまり変化もなく、リベリではサポーターをつけてトレーニングをすることを教わった。
食後に軽くストレッチをして、数時間後にトレーニングを開始すればいいか。
いや、やる事があったな。
ブロッコリーの種を誰に育ててもらえばいいのか。朝食の付け合わせに加えて欲しいのだ。
午前中にも関わらず、ソフィーさんのアポイントがとれた。
「いつかのサバスの改良案、ありがとうございました。おかげで軍の方々にも好評です。」
「私はデキる人を紹介しただけです。あとで私にも不足分のサバスをください。」
やはり前に居た世界の習慣なのだろう。ほとんど無意識のうちに、たまにサバスを作ってはすきま時間に飲んでしまっている自分がいた。新しい味はけっこうイケるのだ。
「いつかはベリー味のものも開発して欲しいですが、難しそうですね。」
「イチゴやブルーベリーはあっという間に痛んじゃいますからね。山ぶどう味というのは使えるかもしれませんから検討してみます。現地で採取して混ぜればいいですからね。」
リベリでは牛も育つようになったのだ。山羊や牛の乳と合わせれば、多少脂質が増えても飲みやすいプロテインになるだろう。保存が難しくなるので、すぐに飲み干さなくてはいけないだろうが。
「で、マッチョさん。本日のご用件は?」
「これです。この種を育てられる人を探しています。」
私はリベリの食堂でもらったブロッコリーの種をソフィーさんに渡した。ソフィーさんは学者の顔になっている。
「キャベツとかアブラナに近いものの種子のようですね。これは?」
「ブロッコリーという植物の種です。低カロリーで栄養価が高く、王都の食卓でもこれを食べられたらいいと思って種をいただいてきました。」
「ああ!リベリの一般市民が食べる野菜ですね!聞いたことがあります。へぇー、これがそうなんですか・・・痛むのが早くて王都まで持ってこられないとのことでしたので、現物は初めて見ました。」
さすが宮廷薬師である。栄養価の高い野菜については知っていたか。
「これを育てればいいのですね?だったら私の薬草園で育てたらいいと思います。この種が育つ条件を調べないといけませんからね。」
「リベリでは普通に庭で育つようです。リベリに近い環境を作れたら育つと思いますよ。」
「きちんと収穫できるようになったら、新しいサバスの味を開発できますね!」
「・・・それは止めておいたいいと思います。加熱して食べる野菜ですから。」
「・・・また味について苦情が来てしまうでしょうか?」
「来ます。間違いなく・・・」
味オンチの発想というのは恐ろしいものだな。ブロッコリー味のプロテインなど、ほとんど青汁じゃないか。いや、青汁もこういう発想の人から生まれたものかもしれないな。いずれにせよ筋肉にとって有益であったとしても、摂取できないレベルの味のものは作ってほしくは無い。
鶏肉、豚肉、牛肉、プロテイン。これにブロッコリーが加わると思うと、あまり異世界にいるという感覚では無くなってくる。プロテインバーがあればなお良いな。こうなるとトマトまで欲しくなってくる。うーむ、環境が良くなるにつれて私もずいぶんと贅沢になってきた。この世界に初めてやって来た頃には、良質なタンパク質を探してお金もなく彷徨っていたというのに。
自室に戻りストレッチを行う。
自重トレーニングと体幹トレーニングを軸に、いつも通り日課をこなそうと思ったら部屋をノックされた。私の部屋に来客など珍しいな。翻訳チームの誰かだろうか?鍵を開けるとアルク王子だった。
「アルク君。なんだか久しぶりです。」
他人の子どもは成長が早く感じる。一瞬誰だか分からなかった。
「お休み中にすみませんマッチョさん。宗教儀式の最中だったんでしょうか・・・」
「私の信じる神はあまり細かいことを気にしません。」
ランドクルーザー岡田だったら、筋トレ前のストレッチ後に子どもが訪ねて来ても別に苛立ちもしないだろう。人払いをしなかった方が悪いのだ。
「あの・・・」
「はい。」
「僕も強くなりたいので、マッチョさんに強くなる方法を教えていただけないでしょうか!」
なぜ私なのだ。
「マッチョさんは父上より大きいですし、僕くらいだとドロスさんはもちろんスクルトや衛兵にも勝てません。僕は早く強くなりたいんです!」
デカいと言われて悪い気はしないが、急ぐ必要も無いだろう。あと私はドロスさんに勝ったことなど無いし、スクルトさん相手でも勝ち越しているワケでは無い。
「戦うというのは大人の仕事です。まだ肉体ができあがっていないアルク君は急がなくてもいいでしょう。」
「急ぐんです!父上が皇太子になったのが12歳の時です!もう一年しかありません!」
アルク君はずいぶんと焦っているな。
「人間王様も急に強くなったワケでは無いでしょう。私が教えたからと言ってアルク君が急に強くなったり大きくなったりするということはありません。」
うーむ。子どもをションボリさせてしまった。子どもだから焦るのだ。焦っても筋肉はつかないし、たぶん強くもならないだろう。焦らずに日々積み重ねるという習慣自体が大切なのだ。焦らないからトレーニーは余裕というものを身につけている。
「大きくなるとか強くなるというのとはちょっと方向が違いますが、少し私と鍛えてみますか?」
「はい!よろしくお願いします!」
ちょっと教えれば納得するだろう。いつもと違うことをさせてあげればいいのだ。
炭水化物、タンパク質、脂質と揃った完璧な朝食である。この三つを朝食として摂取することによって、体内のサーキットはきちんと筋トレに向いた肉体になってゆく。こういう地味な積み重ねが明日の筋肉になるのだ。
王城の自室で朝食を摂るのも久しぶりの気がする。西の廃墟から龍族の里へと向かい、限界領域から王都へ帰ってきたと思ったら、次はリベリに行ってという忙しい日々だった。さいわい筋肉的にはあまり変化もなく、リベリではサポーターをつけてトレーニングをすることを教わった。
食後に軽くストレッチをして、数時間後にトレーニングを開始すればいいか。
いや、やる事があったな。
ブロッコリーの種を誰に育ててもらえばいいのか。朝食の付け合わせに加えて欲しいのだ。
午前中にも関わらず、ソフィーさんのアポイントがとれた。
「いつかのサバスの改良案、ありがとうございました。おかげで軍の方々にも好評です。」
「私はデキる人を紹介しただけです。あとで私にも不足分のサバスをください。」
やはり前に居た世界の習慣なのだろう。ほとんど無意識のうちに、たまにサバスを作ってはすきま時間に飲んでしまっている自分がいた。新しい味はけっこうイケるのだ。
「いつかはベリー味のものも開発して欲しいですが、難しそうですね。」
「イチゴやブルーベリーはあっという間に痛んじゃいますからね。山ぶどう味というのは使えるかもしれませんから検討してみます。現地で採取して混ぜればいいですからね。」
リベリでは牛も育つようになったのだ。山羊や牛の乳と合わせれば、多少脂質が増えても飲みやすいプロテインになるだろう。保存が難しくなるので、すぐに飲み干さなくてはいけないだろうが。
「で、マッチョさん。本日のご用件は?」
「これです。この種を育てられる人を探しています。」
私はリベリの食堂でもらったブロッコリーの種をソフィーさんに渡した。ソフィーさんは学者の顔になっている。
「キャベツとかアブラナに近いものの種子のようですね。これは?」
「ブロッコリーという植物の種です。低カロリーで栄養価が高く、王都の食卓でもこれを食べられたらいいと思って種をいただいてきました。」
「ああ!リベリの一般市民が食べる野菜ですね!聞いたことがあります。へぇー、これがそうなんですか・・・痛むのが早くて王都まで持ってこられないとのことでしたので、現物は初めて見ました。」
さすが宮廷薬師である。栄養価の高い野菜については知っていたか。
「これを育てればいいのですね?だったら私の薬草園で育てたらいいと思います。この種が育つ条件を調べないといけませんからね。」
「リベリでは普通に庭で育つようです。リベリに近い環境を作れたら育つと思いますよ。」
「きちんと収穫できるようになったら、新しいサバスの味を開発できますね!」
「・・・それは止めておいたいいと思います。加熱して食べる野菜ですから。」
「・・・また味について苦情が来てしまうでしょうか?」
「来ます。間違いなく・・・」
味オンチの発想というのは恐ろしいものだな。ブロッコリー味のプロテインなど、ほとんど青汁じゃないか。いや、青汁もこういう発想の人から生まれたものかもしれないな。いずれにせよ筋肉にとって有益であったとしても、摂取できないレベルの味のものは作ってほしくは無い。
鶏肉、豚肉、牛肉、プロテイン。これにブロッコリーが加わると思うと、あまり異世界にいるという感覚では無くなってくる。プロテインバーがあればなお良いな。こうなるとトマトまで欲しくなってくる。うーむ、環境が良くなるにつれて私もずいぶんと贅沢になってきた。この世界に初めてやって来た頃には、良質なタンパク質を探してお金もなく彷徨っていたというのに。
自室に戻りストレッチを行う。
自重トレーニングと体幹トレーニングを軸に、いつも通り日課をこなそうと思ったら部屋をノックされた。私の部屋に来客など珍しいな。翻訳チームの誰かだろうか?鍵を開けるとアルク王子だった。
「アルク君。なんだか久しぶりです。」
他人の子どもは成長が早く感じる。一瞬誰だか分からなかった。
「お休み中にすみませんマッチョさん。宗教儀式の最中だったんでしょうか・・・」
「私の信じる神はあまり細かいことを気にしません。」
ランドクルーザー岡田だったら、筋トレ前のストレッチ後に子どもが訪ねて来ても別に苛立ちもしないだろう。人払いをしなかった方が悪いのだ。
「あの・・・」
「はい。」
「僕も強くなりたいので、マッチョさんに強くなる方法を教えていただけないでしょうか!」
なぜ私なのだ。
「マッチョさんは父上より大きいですし、僕くらいだとドロスさんはもちろんスクルトや衛兵にも勝てません。僕は早く強くなりたいんです!」
デカいと言われて悪い気はしないが、急ぐ必要も無いだろう。あと私はドロスさんに勝ったことなど無いし、スクルトさん相手でも勝ち越しているワケでは無い。
「戦うというのは大人の仕事です。まだ肉体ができあがっていないアルク君は急がなくてもいいでしょう。」
「急ぐんです!父上が皇太子になったのが12歳の時です!もう一年しかありません!」
アルク君はずいぶんと焦っているな。
「人間王様も急に強くなったワケでは無いでしょう。私が教えたからと言ってアルク君が急に強くなったり大きくなったりするということはありません。」
うーむ。子どもをションボリさせてしまった。子どもだから焦るのだ。焦っても筋肉はつかないし、たぶん強くもならないだろう。焦らずに日々積み重ねるという習慣自体が大切なのだ。焦らないからトレーニーは余裕というものを身につけている。
「大きくなるとか強くなるというのとはちょっと方向が違いますが、少し私と鍛えてみますか?」
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