2 / 7
プロローグ
しおりを挟む「早く行くぞ!」
友達が俺に話しかけて来た。こいつは自転車通学で共に帰る友達で軍オタ通の名嘉地秀二(なかち しゅうじ)だ。
「ああ!今行くよ!」
それに俺は大声で返事をして自転車をこぎ、追いかけた。
◇◆◇◆◇◆
「しっかし、今日宿題多いな~」
秀二はハンドルを片手で運転しながら数学のプリントを反対の手で持ちながら嘆いた。
「本当、本当。けどやらんわけにはいかんでしょう?秀二少佐?」
それに俺は少し嫌みに返す。すると秀二も少し嫌みに返してきた。
「それもそうですな。悠里少佐?」
「「ぷぷッ!ハハハ!」」
秀二がそう言い終わると二人は大声で笑った。
そしてその数分後。悠里達がいる歩道に一台の車が突っ込んで来た。
「なっ!グワッ!」
そして悠里に車は衝突したのだった。
ヤバイ…意識が…
薄れ行く意識の中で悠里はかけよってくる秀二が目に入った。
一言でも…最後に…!
そう意気込んだ悠里は最後の力を振り絞り声を発した。
「俺、は…次の世は…」
言い切れぬまま意識が途切れた。
◇◆◇◆◇◆
やぁ、はじめまして。改めて自己紹介しようか、俺は若竹悠里(わかたけ ゆうり)だ。前世で天皇の位を蹴って皇族軍人として中将をしていたという記憶をもった“普通”の高校生の軍事オタクだ。
さて、突然だが俺は“また”白い空間に来ていた。一度転生するときに来ているので二度目になるのだ。そしてしばらくすると悠里は小さくため息をつき、飽き飽きしたような声でここに呼び出した人物を呼んだ。
「アテネ?いい加減出てきてくれない?」
「ハッハッハッ!前の時みたいに動揺してくれてもいいんだよ?」
アテネが笑いながら現れた。いやさ、そんな毎回も動揺なんてしませんよ。
「ですよねー」
そりゃそうだわ!
「で、用件はなんですかアテネ?」
「また間違えて殺っちゃた」
ん?聞き間違いかな?
「で、何ですって?」
「また間違えて殺しちゃった☆」
━ブチッ━
何処からか何かが切れた音がした次の瞬間、悠里はアテネの胸ぐらをつかみ怒鳴り込んだ。
「何が『また間違えて殺しちゃった☆』だ!ふざけとんのか!それに何度も何度も転生先間違えやがって!それに性転換するってなんだよ!頭かちわるぞワレ‼」(怒
「だって、間違えちゃったんだもん…」
言い訳を言ったアテネを睨んで返す。
「ん?」ギロッ
「ひっ!ひィィィィ!」
~そして数十分後~
数十分叫び続けてから落ち着いたあとにアテネにこの後どうなるのかを改めて聞いた。
「俺ってこれからどうなるんだ?」
「ア、ハイ。一応こちらのミスなので別の世界に転生サセマス」
「ん?何だって?」ギロッ
アテネは悠里の眼光に怯みつつ転生先の説明をする。
「ひぇぇ…」
「じゃ、じゃあ説明するわよ。転生先はヴァルフェイムという世界で魔法や“科学が発展して宇宙戦艦”なんかがあるところね」
…え?
「科学に宇宙戦艦?魔法あるのに?」
悠里は引っ掛かった所を引っ張り聞いた。
「あー……実は昔はいろいろな世界があったのよ?だけど悠里を転生させた後にあった神同士の集まりで…」
「集まりで?」
「ポーカーに負けて減っちゃったのよ!!」
ーズコ
「ポーカーて…アホだろ」
悠里はその理由に呆れて頭が痛くなった。
「だ、だって~」
アテネは泣きかけている。
「まぁいいや。アテネがアホゥなのは変わりないし」
「酷い!」
「だまらっしゃい!…で、転生先の身分は?まさか奴隷とかないよな?」
「え~と、悠里の転生先は星間国家の貴族ってなってるね」
「貴族か…まぁ、いいや。アテネ、そろそろ」
「わかったわ。転生一名様ご案内~!!」
アテネはそう言うと転生の扉をあけた。そしてその扉の扉の中に入ると直ぐに意識が持っていかれた。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
性癖の館
正妻キドリ
ファンタジー
高校生の姉『美桜』と、小学生の妹『沙羅』は性癖の館へと迷い込んだ。そこは、ありとあらゆる性癖を持った者達が集う、変態達の集会所であった。露出狂、SMの女王様と奴隷、ケモナー、ネクロフィリア、ヴォラレフィリア…。色々な変態達が襲ってくるこの館から、姉妹は無事脱出できるのか!?
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
淫らなお姫様とイケメン騎士達のエロスな夜伽物語
瀬能なつ
恋愛
17才になった皇女サーシャは、国のしきたりに従い、6人の騎士たちを従えて、遥か彼方の霊峰へと旅立ちます。
長い道中、姫を警護する騎士たちの体力を回復する方法は、ズバリ、キスとH!
途中、魔物に襲われたり、姫の寵愛を競い合う騎士たちの様々な恋の駆け引きもあったりと、お姫様の旅はなかなか困難なのです?!
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
名前を書くとお漏らしさせることが出来るノートを拾ったのでイジメてくる女子に復讐します。ついでにアイドルとかも漏らさせてやりたい放題します
カルラ アンジェリ
ファンタジー
平凡な高校生暁 大地は陰キャな性格も手伝って女子からイジメられていた。
そんな毎日に鬱憤が溜まっていたが相手が女子では暴力でやり返すことも出来ず苦しんでいた大地はある日一冊のノートを拾う。
それはお漏らしノートという物でこれに名前を書くと対象を自在にお漏らしさせることが出来るというのだ。
これを使い主人公はいじめっ子女子たちに復讐を開始する。
更にそれがきっかけで元からあったお漏らしフェチの素養は高まりアイドルも漏らさせていきやりたい放題することに。
ネット上ではこの怪事件が何らかの超常現象の力と話題になりそれを失禁王から略してシンと呼び一部から奉られることになる。
しかしその変態行為を許さない美少女名探偵が現れシンの正体を暴くことを誓い……
これはそんな一人の変態男と美少女名探偵の頭脳戦とお漏らしを楽しむ物語。
[恥辱]りみの強制おむつ生活
rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。
保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる