5 / 54
ヴェルナード王国
ヴェルナード王国3
しおりを挟む週末
クライスの妹の婚約披露パーティーへ車で向かう。
「クライスの妹って何歳?」
「14歳?だっけ?」
王子の誕生日パーティーで2人が踊っているのを見たっきり。クライスと似てる金髪の綺麗な女の子だった。
「名前は?」
何も知らないな。ルイスは笑いながらえーと?
「アメリア?だな。」
と答えた。
バートリー家の家の少し手前で車を止めて貰う。結構、玄関前は人が多く出席者が多いのが解る。
・・・と思っていたら原因は会長だった。
「そういや玄関前で待ち合わせてたな。」
握手会の様に会長に握手を求めて中へ入っていく御令嬢や御子息達。
私達を見付けた会長は遅い!!と言い放った。
その途端に視線が此方へ向かう。
「ルナリー様にルイス様だわ!!」
あはは。握手会突入。
「さあ、時間になりますから中へ。」
見かねたバートリー家の使用人が声を掛けてくれて漸く中へ入る事が出来た。
「会長、申し訳ない。」
「いやいや、待ち合わせは玄関前は今後は却下だな。」
目立つ場所は避けよう。
相変わらず広くて豪華な大理石の玄関ルームを抜けてパーティールームへ案内される。
パーティールームはレストランが開けるくらいの広さがあった。
立食パーティー形式で今日も食べる暇が無さそうな気がする。
庶民にはこれを食べない感覚が未だに解らない。勿体ないよなあ。
クライスは両親の隣で挨拶をしている様だ。御令嬢達が次々に挨拶に来ている。
「僕達も御両親には挨拶しておこうか。」
会長と共にクライス達の元へ。途中、色々な方々から声を掛けられるのでやっと辿り着けた。
「本日はお招きありがとうございます。」
「おめでとうございます。」
クライスの御両親は嬉しそうに
「まあ!ようこそ!いつもクライスがお世話になっております。」
と丁寧にお辞儀をされた。
「やっと来たねー。もう辛い。」
クライスがゲンナリと愚痴を言う。
「こんにちは。お招きありがとうございます。」
背後から王子とキャサリンが声を掛ける。
本日のメンバーは揃った。
「もう握手会は嫌だわ・・。」
キャサリン達も此処に来るまでに相当捕まったようだ。
「では、お父様、お母様。今日は会長と一緒におりますので。」
クライスは嬉しそうに此方へ。御両親は会長に息子が我儘を言ってすみませんと謝っていた。
シャッフルダンスの件は無事に両親にOKを貰えた様だ。
私達の婚約披露パーティーの時の様に御両親の挨拶からパーティーが始まった。
妹さんの結婚相手は同級生のビクター君と言う。好青年になりそうな感じ。今は可愛い感じの子だ。
ダンスも14歳ってまだ可愛らしい。2人とも綺麗な顔立ちだし今まで婚約していなかったのが不思議なくらいだ。
いや、クライスや会長にカインにジョージも婚約してないから普通なのかな。
「クライス様は誰と踊られるのかしら?」
「誰も御令嬢が御一緒じゃないわ!」
「もしかして?え?ケビン様?いやーん!素敵!」
御令嬢達、聞こえてますよー。その通りですよー。
クライスと会長は笑いを堪えて聞こえないフリをしている。
やっぱり素敵なのね。
エリザベス様程では無くても皆、こう言うの好きなんだなあ。
「さあ、行こうか会長。」
「ああ。レッツゴーだね。」
クライスが会長をエスコートして前へ出る。
続いて王子をエスコートするルイス
キャサリンをエスコートする私と続くと御令嬢達や御子息達の声援の様な歓喜の悲鳴の様な。
キャー!!!と言う声と共に拍手が起こった。
「ノネット・クライムの皆様だわ!」
「クライス様とケビン様!お似合いですわ!」
「あら!ジェファーソン様とルイス様の方がお似合いよー!」
「キャサリン様とルナリー様、可愛い!!」
好き放題言ってる声が周囲から聞こえる。
「何と言うかウケるよな。」
「アイドルって大変なのね。」
キャサリンと踊りながら呟く。お陰様で男性のパートもすっかり覚えてしまった。
「ねぇ。クライス見てよ。」
キャサリンがクライスと会長の方へ視線を向ける。
「う。。何かめっちゃ嬉しそう。」
「どんだけ御令嬢嫌いなのかしら。困った奴だわー。」
「会長が本気で好きになったらどうするんだろうな?」
2人で顔を見合わせる。
「私は会長を応援するかなあ。」
キャサリンが真剣な顔で言う。
「まあ、そうなるか。」
そうなったらそうしよう。うん。
ダンスは無事に終了し主役の妹さんと婚約者よりも大きい拍手を貰ってしまった。
幸せそうな御令嬢達。そしてもっと幸せそうなクライス。
「お疲れー!任務完了だよな?」
6人で部屋の隅へ移動。
「ありがとうー!本当に助かったー!」
クライスは本当に嬉しそうだ。
勿論、会長も。
今日は隅でこっそり食事出来そう。
「美味いな。」
「うん。クライスの家の料理人も凄いなあ。」
ルイスもモグモグ。
「マッケンジー夫妻食べ過ぎだぞ。」
会長に笑いながら突っ込まれる。お腹空いてるしー。
パーティーは無事に終了。
クライスにお茶でも飲んで行きなよ!と客間に案内された。
クライスの妹の婚約披露パーティーへ車で向かう。
「クライスの妹って何歳?」
「14歳?だっけ?」
王子の誕生日パーティーで2人が踊っているのを見たっきり。クライスと似てる金髪の綺麗な女の子だった。
「名前は?」
何も知らないな。ルイスは笑いながらえーと?
「アメリア?だな。」
と答えた。
バートリー家の家の少し手前で車を止めて貰う。結構、玄関前は人が多く出席者が多いのが解る。
・・・と思っていたら原因は会長だった。
「そういや玄関前で待ち合わせてたな。」
握手会の様に会長に握手を求めて中へ入っていく御令嬢や御子息達。
私達を見付けた会長は遅い!!と言い放った。
その途端に視線が此方へ向かう。
「ルナリー様にルイス様だわ!!」
あはは。握手会突入。
「さあ、時間になりますから中へ。」
見かねたバートリー家の使用人が声を掛けてくれて漸く中へ入る事が出来た。
「会長、申し訳ない。」
「いやいや、待ち合わせは玄関前は今後は却下だな。」
目立つ場所は避けよう。
相変わらず広くて豪華な大理石の玄関ルームを抜けてパーティールームへ案内される。
パーティールームはレストランが開けるくらいの広さがあった。
立食パーティー形式で今日も食べる暇が無さそうな気がする。
庶民にはこれを食べない感覚が未だに解らない。勿体ないよなあ。
クライスは両親の隣で挨拶をしている様だ。御令嬢達が次々に挨拶に来ている。
「僕達も御両親には挨拶しておこうか。」
会長と共にクライス達の元へ。途中、色々な方々から声を掛けられるのでやっと辿り着けた。
「本日はお招きありがとうございます。」
「おめでとうございます。」
クライスの御両親は嬉しそうに
「まあ!ようこそ!いつもクライスがお世話になっております。」
と丁寧にお辞儀をされた。
「やっと来たねー。もう辛い。」
クライスがゲンナリと愚痴を言う。
「こんにちは。お招きありがとうございます。」
背後から王子とキャサリンが声を掛ける。
本日のメンバーは揃った。
「もう握手会は嫌だわ・・。」
キャサリン達も此処に来るまでに相当捕まったようだ。
「では、お父様、お母様。今日は会長と一緒におりますので。」
クライスは嬉しそうに此方へ。御両親は会長に息子が我儘を言ってすみませんと謝っていた。
シャッフルダンスの件は無事に両親にOKを貰えた様だ。
私達の婚約披露パーティーの時の様に御両親の挨拶からパーティーが始まった。
妹さんの結婚相手は同級生のビクター君と言う。好青年になりそうな感じ。今は可愛い感じの子だ。
ダンスも14歳ってまだ可愛らしい。2人とも綺麗な顔立ちだし今まで婚約していなかったのが不思議なくらいだ。
いや、クライスや会長にカインにジョージも婚約してないから普通なのかな。
「クライス様は誰と踊られるのかしら?」
「誰も御令嬢が御一緒じゃないわ!」
「もしかして?え?ケビン様?いやーん!素敵!」
御令嬢達、聞こえてますよー。その通りですよー。
クライスと会長は笑いを堪えて聞こえないフリをしている。
やっぱり素敵なのね。
エリザベス様程では無くても皆、こう言うの好きなんだなあ。
「さあ、行こうか会長。」
「ああ。レッツゴーだね。」
クライスが会長をエスコートして前へ出る。
続いて王子をエスコートするルイス
キャサリンをエスコートする私と続くと御令嬢達や御子息達の声援の様な歓喜の悲鳴の様な。
キャー!!!と言う声と共に拍手が起こった。
「ノネット・クライムの皆様だわ!」
「クライス様とケビン様!お似合いですわ!」
「あら!ジェファーソン様とルイス様の方がお似合いよー!」
「キャサリン様とルナリー様、可愛い!!」
好き放題言ってる声が周囲から聞こえる。
「何と言うかウケるよな。」
「アイドルって大変なのね。」
キャサリンと踊りながら呟く。お陰様で男性のパートもすっかり覚えてしまった。
「ねぇ。クライス見てよ。」
キャサリンがクライスと会長の方へ視線を向ける。
「う。。何かめっちゃ嬉しそう。」
「どんだけ御令嬢嫌いなのかしら。困った奴だわー。」
「会長が本気で好きになったらどうするんだろうな?」
2人で顔を見合わせる。
「私は会長を応援するかなあ。」
キャサリンが真剣な顔で言う。
「まあ、そうなるか。」
そうなったらそうしよう。うん。
ダンスは無事に終了し主役の妹さんと婚約者よりも大きい拍手を貰ってしまった。
幸せそうな御令嬢達。そしてもっと幸せそうなクライス。
「お疲れー!任務完了だよな?」
6人で部屋の隅へ移動。
「ありがとうー!本当に助かったー!」
クライスは本当に嬉しそうだ。
勿論、会長も。
今日は隅でこっそり食事出来そう。
「美味いな。」
「うん。クライスの家の料理人も凄いなあ。」
ルイスもモグモグ。
「マッケンジー夫妻食べ過ぎだぞ。」
会長に笑いながら突っ込まれる。お腹空いてるしー。
パーティーは無事に終了。
クライスにお茶でも飲んで行きなよ!と客間に案内された。
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説

悪役令嬢カテリーナでございます。
くみたろう
恋愛
………………まあ、私、悪役令嬢だわ……
気付いたのはワインを頭からかけられた時だった。
どうやら私、ゲームの中の悪役令嬢に生まれ変わったらしい。
40歳未婚の喪女だった私は今や立派な公爵令嬢。ただ、痩せすぎて骨ばっている体がチャームポイントなだけ。
ぶつかるだけでアタックをかます強靭な骨の持ち主、それが私。
40歳喪女を舐めてくれては困りますよ? 私は没落などしませんからね。

竜王の花嫁は番じゃない。
豆狸
恋愛
「……だから申し上げましたのに。私は貴方の番(つがい)などではないと。私はなんの衝動も感じていないと。私には……愛する婚約者がいるのだと……」
シンシアの瞳に涙はない。もう涸れ果ててしまっているのだ。
──番じゃないと叫んでも聞いてもらえなかった花嫁の話です。
【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

婚約者の様子がおかしいので尾行したら、隠し妻と子供がいました
Kouei
恋愛
婚約者の様子がおかしい…
ご両親が事故で亡くなったばかりだと分かっているけれど…何かがおかしいわ。
忌明けを過ぎて…もう2か月近く会っていないし。
だから私は婚約者を尾行した。
するとそこで目にしたのは、婚約者そっくりの小さな男の子と美しい女性と一緒にいる彼の姿だった。
まさかっ 隠し妻と子供がいたなんて!!!
※誤字脱字報告ありがとうございます。
※この作品は、他サイトにも投稿しています。

夫が寵姫に夢中ですので、私は離宮で気ままに暮らします
希猫 ゆうみ
恋愛
王妃フランチェスカは見切りをつけた。
国王である夫ゴドウィンは踊り子上がりの寵姫マルベルに夢中で、先に男児を産ませて寵姫の子を王太子にするとまで嘯いている。
隣国王女であったフランチェスカの莫大な持参金と、結婚による同盟が国を支えてるというのに、恩知らずも甚だしい。
「勝手にやってください。私は離宮で気ままに暮らしますので」

結婚記念日をスルーされたので、離婚しても良いですか?
秋月一花
恋愛
本日、結婚記念日を迎えた。三周年のお祝いに、料理長が腕を振るってくれた。私は夫であるマハロを待っていた。……いつまで経っても帰ってこない、彼を。
……結婚記念日を過ぎてから帰って来た彼は、私との結婚記念日を覚えていないようだった。身体が弱いという幼馴染の見舞いに行って、そのまま食事をして戻って来たみたいだ。
彼と結婚してからずっとそう。私がデートをしてみたい、と言えば了承してくれるものの、当日幼馴染の女性が体調を崩して「後で埋め合わせするから」と彼女の元へ向かってしまう。埋め合わせなんて、この三年一度もされたことがありませんが?
もう我慢の限界というものです。
「離婚してください」
「一体何を言っているんだ、君は……そんなこと、出来るはずないだろう?」
白い結婚のため、可能ですよ? 知らないのですか?
あなたと離婚して、私は第二の人生を歩みます。
※カクヨム様にも投稿しています。

白い結婚をめぐる二年の攻防
藍田ひびき
恋愛
「白い結婚で離縁されたなど、貴族夫人にとってはこの上ない恥だろう。だから俺のいう事を聞け」
「分かりました。二年間閨事がなければ離縁ということですね」
「え、いやその」
父が遺した伯爵位を継いだシルヴィア。叔父の勧めで結婚した夫エグモントは彼女を貶めるばかりか、爵位を寄越さなければ閨事を拒否すると言う。
だがそれはシルヴィアにとってむしろ願っても無いことだった。
妻を思い通りにしようとする夫と、それを拒否する妻の攻防戦が幕を開ける。
※ なろうにも投稿しています。

親切なミザリー
みるみる
恋愛
第一王子アポロの婚約者ミザリーは、「親切なミザリー」としてまわりから慕われていました。
ところが、子爵家令嬢のアリスと偶然出会ってしまったアポロはアリスを好きになってしまい、ミザリーを蔑ろにするようになりました。アポロだけでなく、アポロのまわりの友人達もアリスを慕うようになりました。
ミザリーはアリスに嫉妬し、様々な嫌がらせをアリスにする様になりました。
こうしてミザリーは、いつしか親切なミザリーから悪女ミザリーへと変貌したのでした。
‥ですが、ミザリーの突然の死後、何故か再びミザリーの評価は上がり、「親切なミザリー」として人々に慕われるようになり、ミザリーが死後海に投げ落とされたという崖の上には沢山の花が、毎日絶やされる事なく人々により捧げられ続けるのでした。
※不定期更新です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる