勇者ポチは戦わない

夏目とろ

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LEVEL-1

03

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 ……で。

「あ、あうんっ」
「はあっ、はあっ」

 目覚めたらシヴァに後ろから襲われていて、現在いまに至る。

 ってことはこれは夢だよね?
 なんたってシヴァのちんこで後ろをガン掘りされてるのに、最初から全く痛くなくて気持ち良かったし。まあ、夢から覚めたら夢の中とか、よくわかんない状況だけど。

「あっ、あっ、あっ、」
「ポチっっ、イくぞっ! 出すぞっ!」

 俺が通っている高校は男子校で、俺はソッチ側の人間じゃないけどその手の知識は普通にある。まさか自分がこうなるとは思ってなかったけど。

「俺もイくぅ……、イっちゃうよぉ」

 最初こそはパニクってたけど、不思議なことにこっちでの勇者としての記憶や知識が上書きされていって……って。まあ、その記憶や知識は、ゲームの説明書にある程度の知識と勇者としてゲームをプレイしている間の勇者の記憶なんだろうけど。

 って、もうやば……、

「ああーーっっ!」
「―――っっ!」

 そうこうしてるうちに俺は初めてのガン掘りで、これまた初めてがっつりとイってしまった。


「はあ……気持ち良かった」

 ってかさ。これってやっぱ夢だよな?

 最初から後ろで感じてたし、しかもさっきはトコロテンまで決めてしまった。夢にしては感じ方が尋常じゃなかった気もするが、自分の中で夢の中での出来事だからと無理矢理完結させる。

「ポチ」

 だってさ。もしこれが俗に言う異世界転移トリップだとしたら、それこそ夢以上に有り得ないことだ。きっと、この夢から覚めたらコントローラーを抱きしめて爆睡してました、なオチに決まっている。

「おい、聞いてるか」

 まあ、掘られることは本位ではなかったけど気持ち良かったし、結果オーライってとこかな。

 さてこれからどうしようかと思考を巡らせたその時、

「おら、聞きやがれ」
「あうんっ!」

 まだ俺の中に入っていたシヴァが、思い切り腰を突き上げてきた。

「ちょ、何すんだよ。さっきイったばっか……、んんっ」
「お前が俺の話を聞かないからだろ」

 シヴァは軽く体を揺すりながら不敵に笑って、俺の顔を覗き込んで来る。

「お前、あっさり俺に負けたな」
「そ、それは……」

 やっぱ、ある程度まで経験値を上げなきゃ仲間に入ってくれないのかな。半ば諦めにも似た気持ちで黙り込んでいたら、

「お前、弱すぎ。仕方ないから仲間になってやるよ」
「え」

 思い掛けず、いとも簡単に戦士のシヴァが仲間に加わった。

 その瞬間、

(タラララッタタ~ン♪)

 戦闘レベルが一つ上がった。
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