リトル君の魔法学園生活

鬼灯

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80_合宿前夜

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「合宿って何が居るんだ?」

合宿前にみんなでお泊まりをしようと言うことになってみんなは俺の部屋に集まっていた。


「服があれば良いだろ?」

ヒルエがそう言ったが、いや、もっと必要なものがある。

「お菓子も要るだろ。」

服とお菓子を鞄に積めていく。

「お菓子の量多くないか」

「ギル達も一緒に食べるだろう」

「リトル、虫歯になっちゃうよ」

「そう言う、ギルとセルトは何持っていってるんだ?」

俺はお菓子を大量に積めて行く。
備えあれば憂いなしだから。

「俺は…絆創膏と消毒と服と裁縫道具と…」

「お母さんの荷物だ…怪我したら俺が治すぞ」

「ありがとう、今までは自分で処置するしかなかったから…」

苦労してるんだな…。
備えあれば憂いなしはギルのためにある言葉なんだな。

「セルトは?」

ドンッ

荷物からすさまじい音がする。
何が入ってれば、そんな音になるんだ。荷物も大きいし。

「セルト、旅に出るの…?」

「え、何言ってるの合宿だよ。中身はね…、ダンベルと…」

セルトの鞄の中からは大量の鍛える道具が入っている。セルトだけ方向が違う。いや、戦闘訓練の合宿だから合ってはいるのか…?凄いストイックだな。

「あはは…、朝練あるから」

遠い目をするセルト。合宿まで特別メニューなんだな…。

「ヒルエの荷物が僕は一番謎なんだけど?」

「ん…」

ヒルエはセルトに荷物を渡す。凄い小さい荷物…。その中をセルトは覗く。連れて俺とギルも覗く。

「少な…!」

財布やケータイ、ハンカチ、街に行く時の荷物しか入ってない。

「タオルとか服とか要らないの?」

「あっちに入ってる」

ヒルエが指差したのは俺の荷物だった。

「そういえば、なんか服多いなって思った…」

「気づかないところがリトルだよね」

気づかないよ。だって、いつもの事と言ったらいつもの事何だもん。

「それより、ゲームしようぜ」

ヒルエは俺にゲームを渡す。準備するのは俺なのね。

「よし、1位の人はリトルと寝る券ね」

「またやるのそれ!」

「じゃあ、負けられないな」

「俺に勝てる訳ねぇだろ。リトルと寝る券は要らねぇけど」

いや、皆さん、それ俺に何のメリットもないからね。







######









「んで、やっぱりこうなるよな」

「当たり前だろ」

ヒルエは俺のベットに寝転んで、アイスを食べている。

「ん…」

もうアイスは要らないんだろう。俺に手渡してくる。俺はそれをありがたく頂く。お腹のキャパ的にちょうど良い。


「食べたら寝るぞ」

ヒルエは電気を消そうとする。アイス食べ終わるの待つ気がないじゃないか。まぁ、もう食べたけど。


「戦闘訓練かぁ…」

「緊張してんのか?安心してろ、どうせ役には立たないだろうぜ。怪我人の手当てしてろ」

「それが一番良いな」

戦闘じゃ何も役には立たないことは重々承知してるので、否定しない。俺はヒルエの隣に寝転ぶ。ヒルエはそのまま抱きついてくる。

「おい//」

「うるせぇ、抱き枕が居るんだよ。部屋から持ってくるのだるい」


だるいって、なんか前もこんな感じで寝た気がする。俺は諦めて寝る体制に入る。

「おやすみ、ヒルエ」

「ああ、おやすみ。良い夢見ろよ」





せめて、今だけでもー…。








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