リトル君の魔法学園生活

鬼灯

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44_ただいま

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「リトル」

「母さん」

「リトル」

「父さん」

「「どうして私たちを殺したの」」


「ち…がう…殺して…ない」

「「殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した殺した…あなたがコロシタノ」」


「はっ!」

俺はそこで目がさめる汗が全身から溢れ出る。目からも涙が流れる。

「…我、天命の罰に繋がれし咎人なり願わくば、我…苦しみの海に消えることを…」

俺は静かに呟く。

「リトル君、目が覚めたんですね」

ミーナ先生とコウヤ先生がカーテンを開けて入ってきた。

「気分はどうですか」

「最悪です」

どうしてあんな夢なんか見たのか。

「夢見が悪かったか?」

「そんなところです…先生、トワイライトってなんですか?」


ずっと頭に残っている。トワイライトという言葉。

「…俺の口からは言えない。もちろん、ミーナの口からも。唯一この言葉の意味をお前に教えられるとすれば、各属性の王だけだ」

「…フィルさん」

コウヤ先生はうなづいた。俺は聞かなきゃいけない。トワイライトについて。そうしなきゃいけない気がする。

「今は休んでください」

「いえ、もう大丈夫です。それよりフィルさんの所に行かないと」

「はぁ…そういうと思ったぜ。ヒルエに言って準備は済ませてある。転送魔法も済んだ。寮に戻れ」

「…ありがとう」

俺はゆっくりと立ち上がると寮に向かって歩き出した。




----------------------


「ヒルエ」

寮に戻るとヒルエが外で待っていた。手には荷物を持っている。俺の荷物もあった。

「行くぞ」

ヒルエは何も言わず森の中に入る。こういう時にヒルエは何も聞かない。さすが幼馴染。しばらく森を進むと転送魔法陣があった。

「準備はいいな」

「うん」

「我を彼の地に送りたまえーワープ」

一瞬眩しい光に包まれると、浮遊感に襲われた。そしてすぐ地に足がつく俺は目を開けた。

「よぉ、久しいな」

そこには金髪で白い軍服をきたフィルさんが居た。俺は思わずフィルさんに抱きつく。

「うぉ!どうした。俺が居なくてダメダメだったのか?」

「我、天命の罰に繋がれし咎人なり願わくば、我…苦しみの海に消えることを…」

涙を流しながら俺がそう言うとフィルさんは優しく頭を撫でる。

「そして、再び大空へ羽ばたくために翼を与えたまえ。汝は愛すべき黄昏の子なり」

これは、精神安定の詠唱の続きだ。俺が自分で言っても意味がない。フィルさんが言ってくれることで初めて落ち着くことができる。


「フィルさん…トワイライトについて教えて。どうしても知らなきゃいけない気がするんだ」

「俺も聞きたい」

「…良いだろう。公害は禁止だ。とりあえず…おかえり、リトル、ヒルエ」

「ただいま、フィルさん」

「…ただいま」

優しく微笑むフィルさんに俺とヒルエは無意識に笑顔が溢れた。
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