リトル君の魔法学園生活

鬼灯

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42_課題

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テストが終わって待っているのはもちろん休み!

「お前に休みはないけどな」

「…ヒルエのバカ」

俺は目の前の返却されたテストを見る。

「よりにもよって白学って…」

セルトが憐れみの目で俺を見る。そんな目で見ないでくれ。俺だって頑張ったさ。専門でも分からないものは分からない。

「お前、コウヤ先生に教えてもらってたんだろう?こりゃ大変だな」

ニヤリと笑った。俺の顔から血の気が引いていくのが分かった。

プルプルプル…

「リトル、携帯鳴ってるよ」

「ほんとだ。誰だろう」

俺は携帯の画面を見た瞬間動きが止まってしまった。

「御愁傷様」

ヒルエは無情にも通話ボタンを押した。

「も、もしもし…」

『おい…よくもまぁ、俺の科目で赤点取ってくれたな?』

「ひいい…ごめんなさい!」

「…とりあえず、俺の部屋に来い」

「すぐに!」

俺はすぐさま部屋を飛び出した。


-----------



コウヤ先生の部屋に着くと、コウヤ先生は不機嫌そうな顔で座っていた。

「遅い…」

「これでも全速力なんです…」

「まぁ、良い。お前の補習のことなんだがな」

グッバイ俺の夏休み。こんにちわ、補習。

「課題をたんまり出す。夏休み明けまでにやって来い」

「え!?補習じゃないの!?」

俺は身を乗り出して先生に問う。先生はうるさいと言いながら耳を塞ぐ仕草をした。

「先輩がどうしてもお前を帰省させろってよ。させなきゃ光の王を放棄するとまで言いだした」

「フィルさん…」

子どもみたいで呆れてしまうが、ありがとうフィルさん。

「んで、これが課題だ」

先生が机に置いたのは辞書ぐらいある本だった。

「せ、先生?」

「言っとくがこれに加えて夏休みの宿題だからな」

「鬼!!」

俺は先生をボコボコ殴る。酷すぎる。俺の夏休みはあってもないようなものじゃないか。

「赤点を取るお前が悪い」

「ごもっとも、ごもっともなんだけど!!」

「諦めろ」

先生は涼しい顔で言い放った。このどS!

「話しは終わりだ。シュークリームあるぞ」

「ん!食べる!」

俺は先生をボコボコ殴ることをやめてお行儀よく座る。そうしないと先生はシュークリームをくれないからな。

「甘いお菓子、風味ある紅茶、至福の時間を我にーアリス」

先生が詠唱するとシュークリームと紅茶が出てきた。この魔法は範囲を限定することで使えるもので、先生はこの部屋で範囲を決めているからこれはおそらく冷蔵庫にあったものだろう。冷蔵庫に取りに行けば良いのにと思うがめんどくさいらしい。

「俺もその魔法使えるようになりたいな」

「お前には無理だ。この魔法は何気に高等魔術だからな」

「先生に出してもらうしかないか…」

「甘いものが冷蔵庫に入っていればな」

「今度入れとく」

シュークリームを頬張りながら、俺は先生の冷蔵庫えおお菓子だらけにする計画を必死に考えていた。
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