リトル君の魔法学園生活

鬼灯

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61_お昼ご飯

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俺はヒルエとセルトと食堂に昼ご飯を食べに行くため廊下を歩いていた。ヒルエとセルトと一緒にいる時が落ち着く。ちなみにいつもベタベタしてくる7人は早退していない。平穏だ。

「リートール君♪」

「うわぁ」

後ろから抱きしめられ、驚いた俺は大きな声を出してしまった。後ろを見ると、テンマ先輩がいた。

「離してください…」

「嫌だよー!久しぶりのリトル君なのに」

「リトルが嫌がってます」

「嫌がってないよー」

嫌がってますよ!イケメンなテンマ先輩とはそんなに関わりを持ちたくないんです。ぶっちゃけ一回酷い目見てるし。でも、それからは特に何もないよな。

「最近は目障りな害虫がリトルくんの周りにいるから余計に気になってたんだよ!」

「はは…」

「ということで、リトルくんは今日は僕と食べること決定」

「嫌だ…!!」

そんなことしたらめちゃくちゃ目立ってしまう。俺はヒルエとセルトと一緒に平凡な食事をするんだ。

「拒否権はないよ」

「うわっ」

テンマ先輩は俺を抱えて飛び上がる。つくづく思うけど、ずるいよな。風属性。

「下ろしてください!」

「やーだよん」

テンマ先輩は俺を抱えたまま生徒会専用テーブルへ行く。もうここには来ないつもりだったのになんて事だ。

「…またですか、テンマ。リトセクトル君に迷惑をかけないでください」

「梵は気にし過ぎ。迷惑じゃないよねー?」

「はは…」

あなたは梵先輩ぐらい気にした方がいいと思う。

「「リトルだー!」」

「ぐへ」

アオとアカが両側から体重をかけてくる。お前らタッパがあるんだから潰れる。

「リトル君がしんどそうだよ。アオとアカ、その辺にしようね」

「「はーい」」

さすが猫かぶりのナツメ先輩。俺を睨むことを忘れてない。

「おい、早く食わないと時間なくなるぞ」

「ほんとだ!はい、リトル君!」

「ありがとうございます…」

会長が言った言葉テンマ先輩がオムライスを渡してきた。もう勝手に注文していたのか。まぁ、良いんだけどさ。諦めるよ。それに俺にはメニューより顔面偏差値が高いことが嫌だ。嫌すぎる。

「…リトル君、目の下に隈があるねー?」

「ちょっと寝られなくて。でも大丈夫ですよ」

そんなところに気づかなくて良いのに。なんで気づくんだ。

「…能天気なおまえが寝られないなんて明日は槍だな」

「…雨ぐらいで済みますよ」

失礼だな。会長。


-—————


リトルくんはご飯をたいらげると「授業があるから」と早々に去ってしまった。酷い。もう少しいれば良いのにー。

「テンマ、梵、ナツメ」

会長は俺たちの名前を呼び自分が座っている椅子に座れと促す。ちなみに赤と青はもう教室に戻ってる。

「どう思う?」

「リトルくんが眠れなかったことー?心配に決まってるじゃん!僕が添い寝してあげたいくらいだよ」

「会長が聞いたのはそう言うことじゃないと思うよ」

「リトセクトル君はトワイライトではない。っと思われますが…。7つの大罪が彼につきまとってる上に彼になんらかの変化が起きている」

「…タイミング的にトワイライトが関係するってことですね、会長」

「ああ、」

「えー、やだよ!リトル君変なのに巻き込まれるじゃん…」

「トラブルメーカーだからな」

「もう才能だね。巻き込まれすぎでしょ」

「「はぁ」」

僕と会長は一緒のタイミングでため息をつく。会長はリトル君とペアになってから接し方変わった気がする。

「とりあえず、彼のことは気にかけておいた方が良いでしょう」

「はい。僕もなるべく部屋に帰るようにします」

「僕はいつだってリトル君のことばっかり見てるよ!」

「ちぃ」

リトル君は僕が助けてあげる。あの時、助けてもらったからー…。
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