生徒会補佐様は平凡を望む

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東条自由ヶ丘学園

なぜ、驚いた表情をしているのでしょうか?

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「あー…。それね」

それ・・

「いいよ、放っておいても。彼、リーダー格だから風紀室にね…。因みに、キミに手伝ってもらいたいほうはそっちなんだけど…」

無理そうかな?そう聞いてくる卯月先輩の先には金金の明るい髪の生徒がいて、

「そっちは彼の右腕の生徒だよ。ん~?族とか総長とか番長とか… そういった知識はある?」


族?総長??

「いえ…」

きょとんとした表情で答えると卯月先輩は『だよねー…』と言って肩を竦める。

「まぁ… そうだよねぇ、普通に暮らしてたら無縁の世界だから、知らなくても仕方ないよ。

───ようするに、この男が俺たちと敵対する族の総長でそっちにいる金髪はその副総長なんだけど… まあ、うん。そのうち、キミもこの学園にいたらわかるようになるよ」

いえ、できれば一生分かりたくないんですが。

よいしょ、とズレ落ちる、敵対する総長だという生徒を再び肩に担ぎ直し、足を進める先輩の後を追いかけようと、同じように金髪頭の生徒を担ごうとグッと腕を掴んだのも束の間、パッと手を離す

よくよく考えてみると、なぜ自分が労力を使う必要があるのか…。否、

金髪の襟首を掴み、ズルズル…と引きずることにしました。時折り、ゴンッ!とか、う゛ッ…っとか呻き声が聞こえた気もしなくもありませんが… きっと気のせいでしょう。

先輩を待たせてはいけないので、金髪の襟首を掴んだまま、なぜかこちらを見て一瞬固まる先輩の元まで急いだ。


「………先輩?」

なぜ、驚いた表情をしているのでしょうか?
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