副会長様は平凡を望む

おまッ！まだあのことを根に持ってんのかよ！？

「はぁー…っ。話を戻しますが、誉。あなたも人のこと言える立場ですか。

……一つ言わせてもらいますが。誉。そもそも、あなたも､つい数ヵ月前、あなたがされたことをそのまま転校生にしていたじゃありませんか。それも二人にも。まさに因果応報。あなたがたった今受けた辱しめにおいては軽く同情しますが、自業自得というもの――。


しかし、

そのおかげで、強引にキスをされた側の気持ちをわかることが出来たんですから良かったですね…。


その点については彼に感謝すべきでは？」



淡々と告げる南に空いた口が塞がらない誉、


「は、はぁぁぁああ！！？ちょ… おまッ！まだあのことを根に持ってんのかよ！？」

「え？え？え！？俺、何も聞いてないんだけど!!!え、なに。どーいうこと！？」



二人の意味深な会話に望月が食い付く

「どうもこうもありませんよ。この男と来たら、ノーマルだと言っているのに、自分色に染める云々、転校してきたばかりの緊張してる転校生を貞操なしに襲うものですから…」


「緊張してる？！緊張の言葉も掠りもしなかっただろうが！！大体、お前ときたら、緊張どころか逆に俺に足をかけて‥‥」



思い出したくもない､とばかりに忌々しげに誉は南を睨んだ。