副会長様は平凡を望む

文字の大きさ
117 / 117

……で?その下っ手くそな茶番、いつまで続けるつもりなんです?

しおりを挟む
「───で?」

「あ?」


腕を組んで、気怠げにドアに凭れ掛かると、誉の探るような眼差しとかち合う

『その下っ手くそな茶番、いつまで続けるつもりなんです?』


「…………」


その言葉に、暫く無言を貫くと誉がニヤッと口角を上げた。

「それはお互いさまだろ?お前こそ、大根役者じゃねぇーか」

んで?いつから気付いたんだ?そう、楽しげに聞いてくる誉のふざけた顔をぶっ飛ばしたくなったのは…この際、胸の内に閉まっておきましょう。


「…つか、お前。

今、失礼なこと考えただろ」


「さあ?どうでしょうね…。」


適当に流せば、誉が『ちょ、おま…っ』と言いかけた口を閉じ、顔を引き攣らせていますが。なぜ、私が誉の疑問にわざわざ答えなければいけないのでしょうか。否、答える必要はありませんね。

「…さしずめ、確信を得たのはさっきか?」

ハァ、と溜め息ついて、仕方なしに答える。誉も伊達に前の学園で会長をやっていたわけじゃない。どうせ、大凡おおよそのことは検討ついてるでしょうに。

「ハァ、そうですよ。…確信があったわけじゃありませんでしたが、前の学園で毛玉とそれに堕ちた取り巻き連中の身辺調査をしたときに、貴方のことも調べましたが、貴方だけ、言動と行動。それから、調査資料に違和感を覚えたのですよ。…これで納得いただけましたか?」


「へぇ… んで?お前は俺に違和感を覚えたのに、敢えて知らなかったことにした、と?」

(……やけに食い下がりますね。)


「ええ、彼のことを好きだと言うわりには、彼が親衛隊の子たちに呼び出しされても、助けに出なかったばかりか、毛玉が説教という名で親衛隊の子たちを殴り、委員長たちが毛玉に賛同しても、貴方だけまるで傍観者だった。それも、一度や二度じゃないでしょう?」


「ほう?」

………。

「その、馬鹿にしたような言い方やめて頂きたいんですが」


深い溜め息をつく。

「別に馬鹿にしてねぇよ。ただ、わざわざ転校までしたんだ。てっきり、お前もそうだと思ったから意外だな」


そう言って腕を組んだ誉は上を見上げる。───本当に、この人は私を何だと思ってるのでしょうか…。

「まるで、何かを見極めるかのように、彼を監視しているように見えました」


「へぇ?」

「それらの関連性から、あなたのお家騒動に関係してるのではないかと、簡単に推測したまでです」


「………んま、大体合ってんな。俺が毛玉にしろ、親衛隊にしろ、仲裁に入らなかったのは自分のケツは自分達で拭えってな。親衛隊にしろ、毛玉にしろ、自業自得だろ?親衛隊は毛玉に不良共を使って、手を出す気だったし、毛玉は毛玉で過剰防衛だ。双方に罰があるのは当然だろ」

手続きに少し時間が掛かったが、処分が下ったときにはお前、いねぇし。と恨めしげに見てくる誉がうざいです。


「とは言っても、毛玉と取り巻き連中があの調子じゃ、次に俺がどうこうするより、ウィリアムズが先に動きそうだ」

(……ま、あの ウィリアムズですからね。)


そこは賛同しますよ。

「あの毛玉が人気ランキング上位者ばかり、絡んでるだろ?おまけに、風紀と、うちの生徒会も取り巻きに付いたあげく、あまりに絡んで来るからな。うちの親戚連中の差し金か、どうか…見極めてたんだ」

お前に何かしら言われるかと思ってたら…まさかの、転校とはな?と腕を組んだまま、気怠げに壁際に背を預ける誉が半眼の目で訴えてきますが、あなた、人のことが言えますか!


「どっちにしろ、早かれ遅かれ辞めるつもりだったんだろ?」


「……何のことです?」

確信を得ているような言い方に微かに眉を寄せた。
しおりを挟む
感想 26

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(26件)

マリア
2023.06.30 マリア

凄い面白いです!
誉のことは全然考えてなかったような感じになってるので凄いびっくりしています!
更新はもうされないのでしょうか?

2023.07.02

コメントありがとうございます!!
凄く嬉しいです。

今、また執筆中なので、近々公開を出来たらと思っています。

解除
アルケミすと

エブリスタから来ました。
とても面白かったです!
続き待ってます!

2022.11.09

ありがとうございます!!

解除
緋影 ナヅキ

もの凄く、面白いです。
あのやり取りをモブ(もしくは壁)になって見ていたいです。
続き待ってます。

2022.08.25

ありがとーございます!!コメント、凄く嬉しいです。忙しくてあまり更新出来ませんが、また近々、更新します(*´꒳`*)

解除

あなたにおすすめの小説

全寮制男子高校 短編集

天気
BL
全寮制男子高校 御影学園を舞台に BL短編小説を書いていきます! ストーリー重視のたまにシリアスありです。 苦手な方は避けてお読みください! 書きたい色んな設定にチャレンジしていきます!

メインキャラ達の様子がおかしい件について

白鳩 唯斗
BL
 前世で遊んでいた乙女ゲームの世界に転生した。  サポートキャラとして、攻略対象キャラたちと過ごしていたフィンレーだが・・・・・・。  どうも攻略対象キャラ達の様子がおかしい。  ヒロインが登場しても、興味を示されないのだ。  世界を救うためにも、僕としては皆さん仲良くされて欲しいのですが・・・。  どうして僕の周りにメインキャラ達が集まるんですかっ!!  主人公が老若男女問わず好かれる話です。  登場キャラは全員闇を抱えています。  精神的に重めの描写、残酷な描写などがあります。  BL作品ですが、舞台が乙女ゲームなので、女性キャラも登場します。  恋愛というよりも、執着や依存といった重めの感情を主人公が向けられる作品となっております。

穏やかに生きたい(隠れ)夢魔の俺が、癖強イケメンたちに執着されてます。〜平穏な学園生活はどこにありますか?〜

春凪アラシ
BL
「平穏に生きたい」だけなのに、 癖強イケメンたちが俺を狙ってくるのは、なぜ!? トラブルを避ける為、夢魔の血を隠して学園生活を送るフレン(2年)。 彼は見た目は天使、でも本人はごく平凡に過ごしたい穏健派。
なのに、登校初日から出会ったのは最凶の邪竜後輩(1年)!? 
他にも幼馴染で完璧すぎる優等生騎士(3年)に、不良だけど面倒見のいい悪友ワーウルフ(同級生)まで……なぜか異種族イケメンたちが次々と接近してきて―― 運命の2人を繋ぐ「刻印制度」なんて知らない! 恋愛感情もまだわからない! 
それでも、騒がしい日々の中で、少しずつ何かが変わっていく。 個性バラバラな異種族イケメンたちに囲まれて、フレンの学園生活は今日も波乱の予感!? 
甘くて可笑しい、そして時々執着も見え隠れする 愛され体質な主人公の青春ファンタジー学園BLラブコメディ! 月、水、金、日曜日更新予定!(番外編は更新とは別枠で不定期更新) 基本的にフレン視点、他キャラ視点の話はside〇〇って表記にしてます!

平凡なぼくが男子校でイケメンたちに囲まれています

七瀬
BL
あらすじ 春の空の下、名門私立蒼嶺(そうれい)学園に入学した柊凛音(ひいらぎ りおん)。全寮制男子校という新しい環境で、彼の無自覚な美しさと天然な魅力が、周囲の男たちを次々と虜にしていく——。 政治家や実業家の子息が通う格式高い学園で、凛音は完璧な兄・蒼真(そうま)への憧れを胸に、新たな青春を歩み始める。しかし、彼の純粋で愛らしい存在は、学園の秩序を静かに揺るがしていく。 **** 初投稿なので優しい目で見守ってくださると助かります‼️ご指摘などございましたら、気軽にコメントよろしくお願いしますm(_ _)m

どうしてそうなるんだよ!!!

藤沢茉莉
BL
俺様な会長、腹黒な副会長、無口な書記、双子の庶務……不本意ながら生徒会役員に選ばれてしまった見た目不良なお人好し主人公が、バラバラな生徒会をなんとかまとめようと奮闘する話。 多忙のため少々お休み中。 誤字脱字ほか、気になる箇所があれば随時修正していきます。

聞いてた話と何か違う!

きのこのこのこ
BL
春、新しい出会いに胸が高鳴る中、千紘はすべてを思い出した。俺様生徒会長、腹黒副会長、チャラ男会計にワンコな書記、庶務は双子の愉快な生徒会メンバーと送るドキドキな日常――前世で大人気だったBLゲームを。そしてそのゲームの舞台こそ、千紘が今日入学した名門鷹耀学院であった。 生徒会メンバーは変態ばかり!?ゲームには登場しない人気グループ!? 聞いてた話と何か違うんですけど! ※主人公総受けで過激な描写もありますが、固定カプで着地します。 他のサイトにも投稿しています。

告白ごっこ

みなみ ゆうき
BL
ある事情から極力目立たず地味にひっそりと学園生活を送っていた瑠衣(るい)。 ある日偶然に自分をターゲットに告白という名の罰ゲームが行われることを知ってしまう。それを実行することになったのは学園の人気者で同級生の昴流(すばる)。 更に1ヶ月以内に昴流が瑠衣を口説き落とし好きだと言わせることが出来るかということを新しい賭けにしようとしている事に憤りを覚えた瑠衣は一計を案じ、自分の方から先に告白をし、その直後に全てを知っていると種明かしをすることで、早々に馬鹿げたゲームに決着をつけてやろうと考える。しかし、この告白が原因で事態は瑠衣の想定とは違った方向に動きだし……。 テンプレの罰ゲーム告白ものです。 表紙イラストは、かさしま様より描いていただきました! ムーンライトノベルズでも同時公開。

優しい檻に囚われて ―俺のことを好きすぎる彼らから逃げられません―

無玄々
BL
「俺たちから、逃げられると思う?」 卑屈な少年・織理は、三人の男から同時に告白されてしまう。 一人は必死で熱く重い男、一人は常に包んでくれる優しい先輩、一人は「嫌い」と言いながら離れない奇妙な奴。 選べない織理に押し付けられる彼らの恋情――それは優しくも逃げられない檻のようで。 本作は織理と三人の関係性を描いた短編集です。 愛か、束縛か――その境界線の上で揺れる、執着ハーレムBL。 ※この作品は『記憶を失うほどに【https://www.alphapolis.co.jp/novel/364672311/155993505】』のハーレムパロディです。本編未読でも雰囲気は伝わりますが、キャラクターの背景は本編を読むとさらに楽しめます。 ※本作は織理受けのハーレム形式です。 ※一部描写にてそれ以外のカプとも取れるような関係性・心理描写がありますが、明確なカップリング意図はありません。が、ご注意ください

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。