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だってお前、運動神経ゼロだっただろ?
しおりを挟むそして何を隠そう… 学園に招いた理事長のツテだという大道芸人のその名を世界に轟かせる有名なサーカス団の団員は全員… その学園の卒業者で、全員が全員、闇に紛れての仕事を担う暗殺者集団だった。
そう、ツテもなにも裏社会を牛耳るウィリアムズの声が掛かっては無視ができない、それも裏社会に生きる人間ならば大抵知っていることで、
その事実を知ったとき、誉が『大人ってきったねぇよな…』と話していたことを思い出す。『だって、つまりは俺らの数少ない校外学習が理事長が出費を削って言わば身内の人間を使ってタダにしたようなもんだろ?』『まあ、そうですね…』
ウィリアムズはやることが突拍子が抜けてそれでいてやることが大胆なくせに金にはケチなんじゃないかと、
───誉とのそんな会話を思い出してふと誉を見るけれど、さっきとは変わって欠伸をしていて、
けれど、
「え、ちょっと待って。みっちゃん、俺なにも聞いてないよー!?」
「それはそうですよ」
理玖の困惑した顔にそう答え、それから続いて…
「だってお前、運動神経ゼロだっただろ」
気怠げに誉が口を開いた。
「え!??な、なんで知ってるのー!?」
本当に驚いてるようで、吃驚してる理玖に俺と誉は互いに顔を見る
「・・・え?あれで、隠してたつもりだったんですかあなたは」
こっちこそ、誰がどう見ても運動神経が無さそうなアレで… 本人が隠してるつもりだった事実に正直驚いてるんですが。だって、何もないところで勝手に転ぶ理玖ですよ?それが日常で、いつも勝手に何もないところで転んでは自分で勝手に怪我を作っている理玖、運動神経が無いことは周知の事実だったと認識していたのですが…。
「で、でも!俺、知らなかったんだけど!」
不満げに納得しない理玖は恐らく自分だけが除け者にされてるようで知らなかったことに疎外感を感じているのでしょうが、文句ならあなたを溺愛してるウィリアムズに言って下さい。
ウィリアムズがあまりに酷いあなたの運動神経の無さを嘆いて、大道芸なんて自殺行為だと言わんばかりに急遽、理玖だけ特別措置で子供用の輪投げに変えたのですから。
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