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- 謎多き執事の秘密ごと -
『仕える小さな主の無自覚に執事の溜め息は止まらない』
しおりを挟む「……え、どういうこと?僕は父上からレオン達は姉上が王太子殿下の婚約者に決まったからそのサポートとして派遣されたとしか聞いてないけど」
首を傾げてそう口にするとレオンは瞳を瞠目させた。
『まず、そこからが誤解が生まれているようですが… 今、現実問題いろいろと拗れていてややこしいことになっているんですよ』
拗れている…?
「……?ややこしい問題って?」
背の高いレオンをじっと見上げてこてん、と首を傾げる。
『………っ!』
すると、バッと口元を押さえたレオンはサッと顔を横に背けた。
「・・・え、なに!?
どうしたのいきなり!?」
『いえ、………何でもありません』
と答えるレオンがちらりと目の端で僕の姿を捉え、振り返る様に少し顔が赤らんでいるように見えたけれど、それも気のせいか一瞬のことですぐにいつもの表情へと戻っていた。
『はぁ、どうして貴方はそんなにも無自覚なんですか』
溜め息交じりの声が返ってきたかと思えば、今度は頭痛をこらえるように額に手を当てていた。
「?…なにが??」
レオンの言っていることがよくわからなくて、首を傾げているところにもう一度盛大に溜め息を吐かれた。
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