41 / 88
- 謎多き執事の秘密ごと -
『僕はこの執事が苦手だ』
しおりを挟む『単純に言えば貴方のことが心配だからですよ』
それ以前に私めは執事ですが、といろいろと含んだ瞳でそう見下ろされる…。
「……心配?僕より姉上のほうが優先的だと思うけど。それに、レオン達は姉上を守るために王家から派遣されたんでしょ?」
王太子殿下の婚約者だから───。
……なのに、この執事は僕を見下ろしたまま、またこれ見よがしに溜め息つく。
『はぁああ…。前々から思っていましたが、アラン様は少し鈍いところがありますよね』
・・・前に姉上にも同じことを言われたとは決して言わない。言ったら最後、この執事にそれ見たことかとばかりに馬鹿にされるのは目に見えている。
『アラン様は何か勘違いされているようですが、我々が王家から派遣された理由は何も姉君のソフィアお嬢様に仕えるためだけではありませんよ。……お父君に説明されませんでしたか?』
その初めて聞かされる言葉に、
「・・・え?」
驚きの声をあげる。……いや、ちょっと待って。僕、父上から姉上の世話係兼護衛に王家から直属の執事が派遣されるってことしか聞いてないんだけど。
4
お気に入りに追加
1,384
あなたにおすすめの小説
皇帝の立役者
白鳩 唯斗
BL
実の弟に毒を盛られた。
「全てあなた達が悪いんですよ」
ローウェル皇室第一子、ミハエル・ローウェルが死に際に聞いた言葉だった。
その意味を考える間もなく、意識を手放したミハエルだったが・・・。
目を開けると、数年前に回帰していた。
残虐悪徳一族に転生した
白鳩 唯斗
BL
前世で読んでいた小説の世界。
男主人公とヒロインを阻む、悪徳一族に転生してしまった。
第三皇子として新たな生を受けた主人公は、残虐な兄弟や、悪政を敷く皇帝から生き残る為に、残虐な人物を演じる。
そんな中、主人公は皇城に訪れた男主人公に遭遇する。
ガッツリBLでは無く、愛情よりも友情に近いかもしれません。
*残虐な描写があります。
真冬の痛悔
白鳩 唯斗
BL
闇を抱えた王道学園の生徒会長、東雲真冬は、完璧王子と呼ばれ、真面目に日々を送っていた。
ある日、王道転校生が訪れ、真冬の生活は狂っていく。
主人公嫌われでも無ければ、生徒会に裏切られる様な話でもありません。
むしろその逆と言いますか·····逆王道?的な感じです。
学園生活は意外と大変
白鳩 唯斗
BL
毎年恒例の親族達の日帰り旅行で、事故が起きた。家族を全員失った魁星は、葬式に参加する。
そこで、唯一生き残った親族、はとこの雪人の存在を知ることになる。
権利争いが起きないようにと、魁星が雪人を養子に迎えることになり、父親になってしまう。
15歳の魁星は高校に通いながら、6歳のはことの面倒を見ることになる。
面倒見の良い優しい主人公です。
シリアスは少なめかもしれません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる