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始まりは…
『姉上の発作は不治の病』
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「…っていうか姉上。その話、他でしてませんよね?」
こんなふざけた夢物語を公爵令嬢が話してるところを誰かに聞かれたりでもすれば不敬もいいとこ、公爵令嬢が気が触れたと思われ下手をすれば病院行き、良ければ修道院行きだ。頭の隅に睡魔を押し退けつつ、そのことを念押しすると途端に姉上は… デレ始めた。
『も、もうっ!やっだアランってば!!そんなところばっかり大人の階段を昇っちゃって。もうっそういうところはイケメンなんだから!』
「イケメン…?なんですかそれ」
聞きなれない言葉のフレーズに小首を傾げてみせると、
『ぐはっ…!!!』
「ち、ちょっ… 姉上!?ど、どうしたんですか!またいつもの発作ですか!?」
鼻元を押さえる姉上は床に蹲ると、『くっ!これだからショタっ子は…!!』一人悶えていた。
そう、いつもの発作。
姉上はいつからか… いや、ちがう。生まれたときから姉上は僕のふとした動作にいつもこのよくわかない発作とやらを起こす。物心ついた頃にはいきなり姉上が話してる途中で一人悶えながら鼻血を吹くものだから、最初は戸惑いと恐怖が合わさって怯えていたけれど、
父上が呆れた眼差しを姉上に向けながら、
姉のアレは健康には特に害はないけれど特定条件で発生する、もう不治の病みたいなようなものだから気にしなくてもいいと言われたことと、『慣れ』なのか最近は少し驚くだけに留まっている。
「…ところで、」
『ん?なぁに??』
「姉上が僕を見たときにときどき口に出るショタっ子とはなんですか?」
『し… ショタはショタよ!』
なぜか赤面して逆ギレする姉上にきょとん…となる。
『だ、だからっその… ようするに、男の娘のことよ!!』
「……はい?確かに僕は性別上、男の子にあたりますがそれがどうかしたんですか?」
姉上の言うことがよくわからくて、首を傾げた。
こんなふざけた夢物語を公爵令嬢が話してるところを誰かに聞かれたりでもすれば不敬もいいとこ、公爵令嬢が気が触れたと思われ下手をすれば病院行き、良ければ修道院行きだ。頭の隅に睡魔を押し退けつつ、そのことを念押しすると途端に姉上は… デレ始めた。
『も、もうっ!やっだアランってば!!そんなところばっかり大人の階段を昇っちゃって。もうっそういうところはイケメンなんだから!』
「イケメン…?なんですかそれ」
聞きなれない言葉のフレーズに小首を傾げてみせると、
『ぐはっ…!!!』
「ち、ちょっ… 姉上!?ど、どうしたんですか!またいつもの発作ですか!?」
鼻元を押さえる姉上は床に蹲ると、『くっ!これだからショタっ子は…!!』一人悶えていた。
そう、いつもの発作。
姉上はいつからか… いや、ちがう。生まれたときから姉上は僕のふとした動作にいつもこのよくわかない発作とやらを起こす。物心ついた頃にはいきなり姉上が話してる途中で一人悶えながら鼻血を吹くものだから、最初は戸惑いと恐怖が合わさって怯えていたけれど、
父上が呆れた眼差しを姉上に向けながら、
姉のアレは健康には特に害はないけれど特定条件で発生する、もう不治の病みたいなようなものだから気にしなくてもいいと言われたことと、『慣れ』なのか最近は少し驚くだけに留まっている。
「…ところで、」
『ん?なぁに??』
「姉上が僕を見たときにときどき口に出るショタっ子とはなんですか?」
『し… ショタはショタよ!』
なぜか赤面して逆ギレする姉上にきょとん…となる。
『だ、だからっその… ようするに、男の娘のことよ!!』
「……はい?確かに僕は性別上、男の子にあたりますがそれがどうかしたんですか?」
姉上の言うことがよくわからくて、首を傾げた。
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